MotoGPで2024年に新チャンピオンとなったホルヘ・マルティン。ドゥカティファクトリーチームのフランチェスコ・バニャイヤと大接戦を繰り広げてのチャンピオン獲得だったが、その鍵となったモノについて、マルティンが改めて語った。
今シーズン、マルティンは2023年に成し遂げられなかったチャンピオンという目標だけではなく、マルク・マルケスとのファクトリーチーム昇格争いや、コース上における純粋なスピードよりも一貫性を重視したシーズンを送るという、彼のDNAに逆らうことにも対峙しなくてはならなかった。
■無敵艦隊ドゥカティ、チーム首脳ダッリーニャ「信じるのも難しい数字」と満足。来季加入マルケスに早くも夢中?
motorsport.comは先日、スペイン・マドリードでその新チャンピオンにインタビューを実施。彼は自らが“史上最高のライダーのひとり”と表現するバニャイヤを破ることができた、重要な要素について語ってくれた。
──今年のような重要な年に、自分自身について発見したことで驚きだったものは?
JM:自分をもっと信じることを学んだよ。僕は疑念を常々持っているタイプの人間なんだ。子どもの頃はかなりネガティブなやつだった。レッドブル・ルーキーズカップに参加していたときもそうだった。世界選手権には行けないだろうと思っていたんだ。
少しずつ、僕には目標を達成できる力があると証明してきた。今年はタイトルを獲得する前に、自分のことを本気で信じていたんだ。以前は自分自身に力があるんだと納得させるために、何かを達成する必要があったけど、今はその前から信じられている。そして、この気持ちは将来も持ち続けていくものだ。
──そういった不安は、あなたのイメージとはあまり一致しないものですね
JM:ああ、そうかもね。今年の僕は以前よりもかなり落ち着いている。衝動的なところは減って、多くはないけど上手くいかなかったときも冷静さを保ち続けることができていた。その全てが、僕だけではなくチームにとっても助けになった。バイクに何を必要としているのか、より明確に伝えることができたからだ。
──2023年にチャンピオンになれなかった際、かなり自分に批判的でしたね。今、チャンピオンとしてここに座っている理由のうち、その要素はどの程度関係していますか?
JM:僕は自分がかなり自己批判的だと思っているけど、これはポジティブなことだとも考えているんだ。若い時はいつも言い訳を探しているけど、それは助けにはならない。自分のミスに気が付き始めた時から、僕はそれを修正し、改善することに集中し始めたんだ。
今年も例えばだけど、ドイツでは自分のミスによって転倒してしまった例がはっきりとあった。良い失敗だったと言えるだろう。大事なのは、それを教訓へと変えて、シーズンの残りに向けて役立てるようにできたことだ。
──自らのパフォーマンスにおけるスポーツ心理学者の役割の重要性についても隠さずに語っていますね。その役割について、今も偏見があると思っていますか?
JM:タブーな話題のようだね。心理学者を活用することが、弱さの表れだと言う人もいるけど、実際には逆だ。僕は心理学者を活用することは、改善する意思の表れだから、強さの証しだと思っている。
完璧な人間なんていない。僕らは誰しも、強くできるはずの弱みを持っているんだ。心理学者から傷つけられる事なんて何も無い。彼らは、こっちが活用したいと思った時に、どんな風に選んでいくのか、そのための選択を提供してくれているんだ。
──この3年間であなたは特徴的な爆発力から一貫性へとコース上で変化を見せてきました。ピュアなスピードは少し犠牲にしてしまっていますが、この変化は自発的なものですか?
JM:さっきも言った冷静さを保っていることのおかげだね。確かに、僕もペッコ(バニャイヤの愛称)に勝ちたいと思ったレースがなんとかあったし、以前の僕なら追いかけてクラッシュしていただろう。
それを避けるために、僕は25ポイントを追いかけて全てを失うリスクを冒すんじゃなく、20ポイントの2位へ甘んじることを学ばなくちゃならなかった。ライバルの彼が11勝を達成しているけど、このアプローチこそが史上最多ポイントとチャンピオンにつながったんだ。これまででもベストなペッコに勝てたことを、とても誇りに思う。
──そうした記録は、他の誰よりも新しいレースフォーマットを上手く咀嚼したということだと?
JM:土曜日(スプリント)を日曜日と同じ重要性で捉えるということを、僕は知っていたと思う。多くのライダーが駄目な土曜日の代償を最後に支払っていた。最終的に、僕は40レース中4回ゼロポイントを出してしまった。常に改善の余地はあるけれど、ペッコはそれより多い8回か9回やっていたと思う。そのことがタイトルを決定づけたんだ。
──今シーズンに達成したことで、マルク・マルケスやバニャイヤと同じテーブルについたと思いますか?
JM:僕はまだ26歳でかなり若いし、これは始まりに過ぎず、今後何年も続くことを願っている。僕が本当に望んでいることは、MotoGPタイトルよりも、何か遥かに深く記憶に残ることなんだ。そして、だからこそ肩の荷が下りたんだ。
ペッコは歴史的にもベストライダーのひとりだ。数字だけが理由じゃない。彼は史上トップ5ライダーとも言われる(ケーシー)ストーナーを破っている。そして僕はペッコを同じバイクで倒したんだ。そのことによる自分の立ち位置は分からない。マヒンドラ(Moto3)とMoto2での年数も数えると、僕は平均で3回に1回表彰台に立っている。2025年に違うメーカーで走ってどうなるか、様子を見てみよう。
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