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マツダの数字車名戦略は成功したのか ヴィッツ捨てたトヨタとの違いとは

掲載 更新 40
マツダの数字車名戦略は成功したのか ヴィッツ捨てたトヨタとの違いとは

■認知度あるデミオからマツダ2へ

 マツダはアクセラのフルモデルチェンジから車名を止め『マツダ3』という数字で呼ぶことにした。以後、アテンザを『マツダ6』とし、デミオも『マツダ2』にしている。結果どうなったかと言えば、明確な売れ行き減少になっているようです。マツダ6は販売台数が少ないため解りにくいため、マツダ2の販売状況でみてみたいと思います。

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 まずマツダ2がデミオ時代の2019年3月は、いわゆる決算月のため6474台。以後、2337台/2711台/2816台で、7月のボーナス月に3133台まで順当な台数。しかし8月には落ち込んで1887台といつも通りの動き。そしてデミオからマツダ2になった9月にマイナーチェンジの宣伝を行ったため、4817台と増えた。以後、販売台数上がるハズだったが・・・。

 10月は早くも新車効果薄れてしまい2080台へ落ち込み、11月も1984台で、デミオ時代より売れなくなってしまった。古今東西、車名の呼び方を変えるときは相当の宣伝を行わないと認知度が上がらないといわれてきた。だからこそトヨタですら新しい車名を単独で使うようなことをしません。全く違うボディでも「カローラ○×△」といった具合です。

 ちなみにマツダ3は「ファミリア」という知名度の高い車名を捨て「アクセラ」に変更。やっと知名度が上がってきたと思ったら「マツダ3」。デミオも良い車名だし知名度は高かったです。

 不思議なのは業界なら誰でも予想出来る「デミオを止め、マツダ2にしたら認知度が確実に落ちる」という戦略を、なぜ強行したのか、ということです。

 ここまで読んだ方なら「トヨタもヴィッツをヤリスにしたでしょう」と思うかもしれません。その通りです。しかしヤリスの場合、車名変更した最も大きな理由は「WRC(世界ラリー選手権)にヤリスで出場しているから」です。

トヨタがWRCに出ていなかったらヴィッツのままだったでしょう。トヨタは「ヤリスの方がブランドイメージを高められる!」と判断したからです。

 加えてトヨタは当然ながら、それなりの宣伝予算を投じるだろうし、来年から開催が決定している日本でのWRC開催時、ヤリスWRカーが走ればヤリスの強いアピールにもなる。そのくらいの勝算や戦略を成しに車名変更などは行わないのです。

■欧州はメーカー名+数字がトレンド!?

 なぜそうした戦略無しにマツダは車名変更したのか。このあたり、昨今のマツダの超強気ブランド戦略を行っている人達の好みなんだと思います。

 またマツダの関係者は「ヨーロッパを見ても車名よりメーカー名+数字の方がブランドイメージも解りやすく主流」というのですが、ロールスロイスや、ポルシェ、フェラーリなどの高級モデル、さらにはアストンマーチン、ジャガーなども全て車名。アメリカ車だって全部車名です。マツダにユーザー側が車名変更を希望したという話も聞きません。
 
 バブル時代、マツダは「モデル数を増やせば売れる」と考えた経営陣が、自動車ジャーナリストでさえ覚えきれないほどの派生車種を出し、結果としてその戦略は大失敗しました。いまは同じことをやっているような気がします。

 新車購入するユーザーを考えず、こうしたブランド戦略をやっているかぎり、2020年もマツダは「良いクルマ出してるのに売れ行き伸びない」が続いてしまうと思います。

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みんなのコメント

40件
  • 記号、数字の車名は日本人には覚えにくいと
    聞いたことがあります。
  • 20年かかってでも定着するまで継続すればの話であって、「ダメでした」→「ハイ今度はこの名前」ってやってるうちはいつまでたっても。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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