現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > まさか、日産が「ミニバンSUV」を売っていた!? 時代先取りしたクロスオーバー仕様の「セレナ」 短命になった事情とは

ここから本文です

まさか、日産が「ミニバンSUV」を売っていた!? 時代先取りしたクロスオーバー仕様の「セレナ」 短命になった事情とは

掲載 20
まさか、日産が「ミニバンSUV」を売っていた!? 時代先取りしたクロスオーバー仕様の「セレナ」 短命になった事情とは

■15年以上も前に造られていた「セレナ クロスオーバー」!?

 日産のミディアムクラスミニバン「セレナ」に、フルモデルチェンジの噂が聞かれるようになりました。
 
 現行型同様にノーマル仕様に加えエアロ仕様「ハイウェイスター」が用意される見込みですが、近年流行りのアウトドアテイストを感じさせるモデルの復活はないのでしょうか。

日産「セレナ」車中泊モデルが登場! 贅沢な「4人乗り」仕様!

 過去に存在したセレナの「早すぎた」クロスオーバー仕様について、あらためて振り返ります。

 2022年10月12日、特許庁が公報するWebサイト「特許情報プラットフォーム J-PlatPat」上へ、日産が「意匠登録」したふたつの「乗用自動車」のイメージCGが掲載されました。

 2台はいずれも箱型で、車名の公表こそないものの、明らかに新型「セレナ」を想わせるデザイン。ノーマル仕様のセレナに加え、大型グリルやエアロパーツを装着したセレナ ハイウェイスターの次期型モデルと思われます。

 セレナのライバルであるトヨタ「ノア」やホンダ「ステップワゴン」も、ノーマルタイプに加え、エアロ仕様のモデルを設定。ノア兄弟車の「ヴォクシー」に至っては、エアロ仕様専用モデルとなっているほど。

 実際各社ともエアロ仕様の販売割合が6割から8割程度を占めているといい、ミディアムクラスのミニバンにエアロ仕様は必要不可欠な設定であることがわかります。

 「ノーマル」と「エアロ仕様」の2ラインナップを用意する流れは、日産、トヨタ、ホンダともにすでに2000年代初頭には確立されています。

 このように「ノーマル」と「エアロ仕様」の2ラインナップが定番化しているミニバン界ですが、過去にはそれ以外のテイストを持つモデルも存在していました。

 なかでも2005年5月に登場した3代目(C25型)セレナは、先代モデルにあったエアロ仕様のハイウェイスターを廃止し、一風変わったテイストのモデル「20RX」「20RS」を新設定しています。

 売れ筋エアロ仕様を廃止してまで投入された20RX/20RSは、当時のプレスリリースに「安定感のあるモダンなキュービックボディをベースに、『都会的で個性的な』イメージ」を与えたモデルだと書かれています。

 バンパーからボンネットにかけてスムージングされたボディ同色のフロントグリルや、前後バンパーからボディサイド下部にかけての「アクセントカラードベルト」でコーディネイトされています。

 メーカーからは明言されてはいませんが、まさにSUVテイストと呼べるもので「セレナ クロスオーバー」とでもいいたい雰囲気です。

 いまあらためて見ると、なかなか新鮮なテイストに感じられます。

 ほぼ同時期の2004年12月に登場したコンパクトミニバン「ラフェスタ」にも、同様のSUV風モデル「PLAYFUL(プレイフル)」が設定されていることから、当時の日産はこの路線を推し進めようとしていた気配もあります。

 ただ、明確に「クロスオーバー」といった特定の名称もなく、わかりづらい20RX/20RSというグレード名に加え、SUVというにはやや中途半端な印象もあるためか、残念ながらユーザーからの強い支持は得られませんでした。

 そのためC25型セレナは、デビューからほぼ1年後の2006年6月、再び売れ筋のハイウェイスターを復活させたところ、早々に人気グレードとなりました。

 そして翌2007年12月のマイナーチェンジでは20RX/20RSが廃止され、ノーマルとハイウェイスターの2タイプ体制に戻されることに。

 結局20RX/20RSは、わずか2年半という短命に終わった不運のグレードとなりました。

 一度消えたエアロ系が数年で復活したというこの事例、やはりミニバンユーザーはエアロ系を好むことが、期せずして実証された格好となりました。

 日産はこの後も大きな冒険はせず、10数年に渡りこの体制を続けています。

※ ※ ※

 クロスオーバーテイストのミニバンといえば、四駆の走破性に振り切った三菱「デリカD:5」が一歩飛び抜けた独自のキャラクターを形成し、アウトドア派ユーザーから根強い支持を集めています。

 ほかには、コンパクトミニバンのホンダ「フリード」にクロスオーバーテイストの装飾を加えた「CROSSTAR(クロスター)」があるくらいといった状況です。

 2022年10月現在、新型セレナの概要について日産からの公式発表はなく、その実態はまだ明らかになっていません。

 アウトドアブームが盛り上がりをみせているなか、ようやく機は熟したといえるタイミングだけに、日産のリベンジに期待したいところです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

紀伊半島の「最南端」に大変化!? 無料の高速「串本太地道路」工事進行中! 関西エリアの交通を一変する「巨大ネットワーク計画」とは
紀伊半島の「最南端」に大変化!? 無料の高速「串本太地道路」工事進行中! 関西エリアの交通を一変する「巨大ネットワーク計画」とは
くるまのニュース
ホンダ、栃木県とスポーツ振興協定を締結…ラグビーとソフトボールで地域活性化へ
ホンダ、栃木県とスポーツ振興協定を締結…ラグビーとソフトボールで地域活性化へ
レスポンス
軍用車マニアはたまらない!? 大戦中の1942年に製造された“フォード製ジープ”をオークションで発見 フォード「GPW」ってどんなクルマ?
軍用車マニアはたまらない!? 大戦中の1942年に製造された“フォード製ジープ”をオークションで発見 フォード「GPW」ってどんなクルマ?
VAGUE
ズボラ派にもバス&タクシーにもうってつけ! 洗車後の拭き取りをサボれる純水洗車にメリットしかなかった
ズボラ派にもバス&タクシーにもうってつけ! 洗車後の拭き取りをサボれる純水洗車にメリットしかなかった
WEB CARTOP
スズキが新型「ソリオ」1月発表!? “迫力顔&先進機能”採用!? 既に予約した人も!? 何が変わった? 販売店に寄せられた声とは
スズキが新型「ソリオ」1月発表!? “迫力顔&先進機能”採用!? 既に予約した人も!? 何が変わった? 販売店に寄せられた声とは
くるまのニュース
カワサキ「Z2」エンジン お気楽過ぎる「丸塗り」では後々後悔 可能な限り緻密なマスキングを目指す!! ~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol.23
カワサキ「Z2」エンジン お気楽過ぎる「丸塗り」では後々後悔 可能な限り緻密なマスキングを目指す!! ~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol.23
バイクのニュース
[DSP大全]「位相」を合わせられれば、“一体感のあるサウンド”を獲得可能!
[DSP大全]「位相」を合わせられれば、“一体感のあるサウンド”を獲得可能!
レスポンス
ノリス、ラスベガス初日は上位タイムも低グリップに手を焼く「市販車の方が速い気がする……」燃料多載での走行にはまだ課題も?
ノリス、ラスベガス初日は上位タイムも低グリップに手を焼く「市販車の方が速い気がする……」燃料多載での走行にはまだ課題も?
motorsport.com 日本版
アドベンチャーツアラー「V-STROM 250SX」が色変更!新設定「ソノマレッドメタリック」の鮮やかな赤が眩しい!   
アドベンチャーツアラー「V-STROM 250SX」が色変更!新設定「ソノマレッドメタリック」の鮮やかな赤が眩しい!   
モーサイ
初代日産リーフは「普通に乗れる」電気自動車だった【10年ひと昔の新車】
初代日産リーフは「普通に乗れる」電気自動車だった【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】すべてがグレードUP! 理想の選択肢、三菱アウトランダーPHEVの驚く完成度
【最新モデル試乗】すべてがグレードUP! 理想の選択肢、三菱アウトランダーPHEVの驚く完成度
カー・アンド・ドライバー
全長3m切り! ホンダの「本格オフロード車」がめちゃ楽しそう! 1リッターエンジン搭載で悪路性能スゴい! 米国で人気の「パイオニア」どんなモデル?
全長3m切り! ホンダの「本格オフロード車」がめちゃ楽しそう! 1リッターエンジン搭載で悪路性能スゴい! 米国で人気の「パイオニア」どんなモデル?
くるまのニュース
全長3.4m切り! ダイハツ「斬新軽トラ」がスゴい! “カクカク”デザイン×「超画期的なユニット」搭載! ファンキーだけど「まじめな発想」で披露された「新時代モデル」とは
全長3.4m切り! ダイハツ「斬新軽トラ」がスゴい! “カクカク”デザイン×「超画期的なユニット」搭載! ファンキーだけど「まじめな発想」で披露された「新時代モデル」とは
くるまのニュース
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
くるまのニュース
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
ベストカーWeb
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
ベストカーWeb

みんなのコメント

20件
  • あったなぁキタキツネ。古き良きって感じ
  • 日産だったから。
    買いも乗りもしないクソクルマ雑誌に散々叩かれて売れなかった。
    これがトヨタ車なら爆発的に宣伝されて売れた。
    トヨタの犬雑誌の責任だよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

271.9503.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0488.8万円

中古車を検索
セレナの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

271.9503.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0488.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村