長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価し、ベスト5のドライバーを選出した。今回はオーストリアGPの週末を振り返る。
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【全ドライバー独自採点&ベスト5/F1第10戦】ドライバー力で勝ったフェルスタッペン。ガスリーのセンセーショナルな走り
今年のオーストリアGPでは素晴らしい優勝争いを見られそうだったが、レースをリードするふたりの間で、避けられたクラッシュが発生、物議を醸す展開となってしまった。
【2024年F1第11戦オーストリアGP ベスト5ドライバー】
■評価 10/10:訪れたチャンスをつかみ、勝利をつかんだラッセル
ジョージ・ラッセル(メルセデス):スプリント予選4番手/スプリント4位/予選3番手/決勝1位
トップ2がぶつかったことで、ジョージ・ラッセル(メルセデス)に絶好のチャンスが訪れ、彼はそれをしっかりとつかんだ。週末のほとんどでチームメイトより速かったラッセルは、日曜日に直接のライバルたちに勝ち、追い上げてくるオスカー・ピアストリから逃げ切り、勝利を手に入れた。
■評価 9/10:勝利に値する走りをしながらリタイアに終わったノリス
ランド・ノリス(マクラーレン):スプリント予選2番手/スプリント3位/予選2番手/決勝リタイア
ランド・ノリス(マクラーレン)は勝利に値する仕事をした。2回の予選で2番手を獲得。スプリントではマックス・フェルスタッペンをクリーンに抜いたものの、その後、追い越される隙を与えてしまった。メインレースでのペースは、最終スティントまではフェルスタッペンに及ばず。終盤に追いついたが、フェルスタッペンの進路変更に対し回避行動を2回取らされ、3度目には逃げ場がなく、接触に至った。
■評価 9/10:予選タイム取り消しが最後まで響いたピアストリ
オスカー・ピアストリ(マクラーレン):スプリント予選3番手/スプリント2位/予選7番手/決勝2位
オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、週末の大部分で素晴らしいペースを発揮したが、予選でラップタイムを抹消されたことでグリッドを4つ落とし、フェルスタッペンやノリスと優勝争いをするチャンスを失った。決勝のオープニングラップでは、セルジオ・ペレスに押し出されるような形になったものの、早い段階でターン6でのアウト側を使って大胆なオーバーテイクを行い、ペレスを追い越し、ルイス・ハミルトンとカルロス・サインツの前に出て、2位を獲得した。
■評価 9/10:ペレスとの戦いを制したヒュルケンベルグ
ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース):スプリント予選17番手/スプリント19位/予選9番手/決勝6位
ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は決勝で素晴らしいスタートを切り、非常に良いレースをした。スプリントはあまりうまくいかなかったが、日曜日のレースでは、ペレスと戦い続け、最終的に勝ってみせた。彼の極めて高いレベルの走りによって、ハースは、この日、今季それまでに稼いだポイントを上回る点数を稼いだ。
■評価 8/10:現状で最大限の結果を出したサインツ
カルロス・サインツ(フェラーリ):スプリント予選5番手/スプリント5位/予選4番手/決勝3位
今回のフェラーリにはトップ争いに食い込む力はなかった。しかしカルロス・サインツ(フェラーリ)は、いつもの現実的なアプローチで戦い、フェルスタッペンとノリスのクラッシュによるボーナスをしっかりつかみとった。SF-24の限界を受け入れたサインツは、チャンピオンシップ2位を争うチームのために重要なポイントを獲得した。
【ベスト6以下のドライバーとその戦い】
ケビン・マグヌッセン(ハース):スプリント予選11番手/スプリント9位/予選12番手/決勝8位
=評価 7/10:彼にとって今季ここまでで最高の週末であり、来年もF1ドライバーであり続けることを諦めないという意思が見えた。
ピエール・ガスリー(アルピーヌ):スプリント予選9番手/スプリント12位/予選13番手/決勝10位
=評価 7/10:エステバン・オコンより速かったが、チームメイトとのバトルにより時間をロスし、ハースと戦うことができなかった。
ダニエル・リカルド(RB):スプリント予選16番手/スプリント14位/予選11番手/決勝9位
=評価 7/10:スペインで大規模なアップグレードが入れられたマシンに、チームメイトよりもうまく適応し、チームに貴重なポイントをもたらした。
ルイス・ハミルトン(メルセデス):スプリント予選6番手/スプリント6位/予選5番手/決勝4位
=評価 6/10:トップ争いに絡めず、レースでは愚かなミスによるペナルティを受け、自分に失望しながら週末を終えることになった。
エステバン・オコン(アルピーヌ):スプリント予選8番手/スプリント11位/予選10番手/決勝12位
=評価 6/10:週末を通してまずまずのペースを見せたものの、またもやガスリーより前にいることにエネルギーを費やし、アルピーヌにいくつかのポイントの損失をもたらした。
角田裕毅(RB):スプリント予選14番手/スプリント13位/予選14番手/決勝14位
=評価 6/10:ミスをせず、懸命に戦ったが、RB01を自分のスイートスポットに導くことができなかった。
バルテリ・ボッタス(キック・ザウバー):スプリント予選18番手/スプリント18位/予選18番手/決勝16位
=評価 6/10:最も遅いマシンに乗りながら良い仕事をし、日曜日にはザウバーより速いマシンを打ち負かした。
アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ):スプリント予選19番手/スプリント17位/予選16番手/決勝15位
=評価 6/10:マシンの不安定さに苛立ちを募らせていたものの、日曜決勝では冷静に戦った。
ローガン・サージェント(ウイリアムズ):スプリント予選15番手/スプリント16位/予選19番手/決勝19位
=評価 6/10:メインレースが始まるまでは素晴らしい週末を過ごしていただけに、決勝のターン1でのクラッシュでフロントウイングを失ったのは残念だった。
シャルル・ルクレール(フェラーリ):スプリント予選10番手/スプリント7位/予選6番手/決勝11位
=評価 5/10:ペースは素晴らしかったが、ドライバーにとって、必死になりすぎることは、決してプラスにはならない。予選Q3の最後のラップでは、終盤ふたつのコーナーで、マシンの力を上回るペースを出そうとして失敗。グリッド最前列からスタートするチャンスを投げ捨てた。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル):スプリント予選1番手/スプリント1位/予選1番手/決勝5位
=評価 5/10:決勝最後のスティントが始まるまでは、週末全体を支配していた。しかし、最後のピットストップ後のアウトラップで左フロントタイヤを傷め、後ろからアタックしてきたノリスに対して、フェルスタッペンは数年前によくやっていたようなディフェンスをした。それが最終的にふたりから優勝の可能性を奪った。
フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン):スプリント予選13番手/スプリント15位/予選15番手/決勝18位
=評価 5/10:速さのないAMR24に悩まされ、集中力が欠けていたようで、レース中盤には不必要なロックアップの後、周冠宇に衝突した。
周冠宇(キック・ザウバー):スプリント予選20番手/スプリント20位/予選20番手/決勝17位
=評価 5/10:予選ではボッタスに匹敵する速さを発揮できず、決勝ではハードタイヤでのスタートという賭けが実を結ばず、ポイント争いに加わることはなかった。
セルジオ・ペレス(レッドブル):スプリント予選7番手/スプリント8位/予選8番手/決勝7位
=評価 4/10:今回も期待外れのパフォーマンスで、決勝オープニングラップでは、自らふたつのインシデントを引き起こした。
ランス・ストロール(アストンマーティン):スプリント予選12番手/スプリント10位/予選17番手/決勝13位
=評価 4/10:アロンソに匹敵する速さはなく、チームメイトについていこうという気概も感じられなかった。
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