現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 豪快かつ優雅に駆け抜けるランドローバーの超実力派SUV「ディフェンダー130 D300」

ここから本文です

豪快かつ優雅に駆け抜けるランドローバーの超実力派SUV「ディフェンダー130 D300」

掲載 3
豪快かつ優雅に駆け抜けるランドローバーの超実力派SUV「ディフェンダー130 D300」

ランドローバーのラインアップの中で、最も硬派なモデルが「ディフェンダー」だ。初代「ディフェンダー」は1990年に登場しているが、そのルーツはランドローバー創業の直後1949年に登場したモデル。その後、ランドローバーという車名で販売されてきた。

 しかし、レンジローバーの成功や「ディスカバリー」の追加などで、1990年からランドローバーは「ディフェンダー」という車名が付けられた。その後、マイナーチェンジを受けながら生産を継続したが、2015年末で生産を中止することを発表し「ディフェンダー」の歴史は幕を下した。しかし、熱心なマニアからの願いもあり、2018年と2021年に台数限定の特別仕様車が発売された。

雪上走行でわかったトヨタ「クラウン クロスオーバー」の隠れた実力

 一方で、時代の流れに合った新しい「ディフェンダー」を望む声も高まり、2019年のフランクフルトモーターショーにて2代目「ディフェンダー」が公開された。それが現行モデルだ。当初の「ディフェンダー」は5ドア5人乗りの「110」シリーズと3ドアショートホイールベースの「90」シリーズの2シリーズだったが、2022年6月にホイールベースはそのままに「110」の後輪からうしろのボディーを340mmも長くした「130」を発売した。

3列シートになった「130」、シート配列の居心地



 その「130」シリーズが2023年モデルとしてラインアップしたのだ。全長5360mm、全幅2010mm、全高1970mm、ホイールベース3020mmというサイズは長く、高い。幅は2mなのであまり広いとは感じない。ボディーもどちらかというと幅よりも2m近い高さが目につく。その印象は、ハンドルを握っても変わらなかった。3列シートになった「130」のチェックは、当然だが、そのシート配列の居心地からだ。



 2列目への乗りこみは、Bピラーにグリップがあり、サイドステップも使えるので乗りこみやすい。着座位置は高めで、床面はほぼフラットなので、3人掛けの中央でも足元、頭上の余裕がある。2列目シートは、レバー操作による手動で前後に動かすことができる。3列目シートへの乗り降りは、2列目を動かして行なう。しかし、2列目シートは重く、動きも限られているので、スムーズに乗り降りするのはコツが要る。常時、3列目シートを使うことは、あまりすすめられない。



 しかし、3列目シートも一度座ってしまえば、足元のスペースも広く、高めの着座位置にもかかわらず、頭上にも空間は確保されている。天井はスライディングパノラミックルーフに、3列目の頭上にも2つ目のサンルーフを標準装備している。身長170cmクラスでも十分に3人掛けができるほどに余裕がある。試しに、170cmクラスの人間を運転席からタンデムに3人座らせてみせたが、長時間の移動でなければ不満の声は出ないと思えるほどだった。

 この3列目シートも背もたれは前方に3分割で倒すことができるが、荷室とは9cmほどの高さの差があるので、平らにはならない。荷室は3列目を使用した状態でも、奥行き約360mm、左右幅900~1140mmある。荷室の高さだが、エアサスペンションを荷室にあるスイッチを操作することで、路面からの開口部を802mm~960mmまで変えることができた。



 乗り出す前のシートインプレッションが長くなってしまったが、いよいよ試乗だ。P/R/N/DのポジションだがDからシフトレバーを動かすとSモードも選択できる。8速ATはパドルレバーがないので、シフトレバーでマニュアル操作する。

車両重量2.5tオーバーの8人乗りSUVが全開で加速する光景はなかなかの迫力

 Dレンジを選択。オールテレインの走行モードは、オンロードではエコ/コンフォートの2モードなので、まずコンフォートモードでスタートする。パワーユニットだが、「130」用は直列6気筒、3.0Lディーゼルターボ+マイルドハイブリッドテクノロジーを採用した48Vベルトインテグレーテッドスタータージェネレーターを搭載している。ブレーキと減速でのエネルギーを蓄積し、スタート時などに動力として活用している。最高出力は3000PS、最大トルクは650Nmを得ている。モーターの出力は18PS、トルクは47Nmと発表されている。

 始動してからアイドリング中の3Lディーゼルターボはガラガラ音も小さく、振動も抑えられている。コンフォートモードのスタートは、1800回転あたりからトルクがグンッと伸びる。トルクは太く、7速1100回転、60km/hあたりからアクセルを踏めば加速を開始する。車両重量2.5tオーバーの8人乗りSUVが全開で加速する光景はなかなかの迫力。

しかも「ディフェンダー130」は、0→100km/hの加速で7秒台を出すのだ。直6,3.0Lディーゼルは自社製。レッドゾーン入口の4500回転まで、スムーズに素早く上昇する。クルマの挙動だが、直線だけでなく、コーナーでもエアサスが適度なロールを保ちながら、ダイナミックにクリアしていく。コンチネンタルの「クロスコンタクトRX 275/45R22」タイヤは悲鳴もあげずに、オンロードを走る。

 この巨体がワインディングを行くのは迫力だ。もちろん、車速は異なるが砂利、砂、泥なども、豪快に走り抜ける実力の持ち主でもある。大人8人が乗り、オールマイティにあらゆる路面を駆け抜けることができるSUV。それが「ディフェンダー130」というクルマなのだ。車両本体価格は「アウトバウンド」の1150万円から「X」1349万円まで。

■関連情報
https://www.landrover.co.jp/defender/defender-130/index.html

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

こんな記事も読まれています

ビザスク、効率的な一次情報収集サービスを出展へ…人とくるまのテクノロジー展 2024
ビザスク、効率的な一次情報収集サービスを出展へ…人とくるまのテクノロジー展 2024
レスポンス
後継者の憂鬱を全身で体現!通好みではあった「二代目シーマ」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第47回
後継者の憂鬱を全身で体現!通好みではあった「二代目シーマ」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第47回
LE VOLANT CARSMEET WEB
2台のトヨタ「ランクル70」実車展示! オーバーランド&リフトアップ、異なる仕様に注目!? ホイールやサスペンションも展示した4×4エンジニアリングサービスとは
2台のトヨタ「ランクル70」実車展示! オーバーランド&リフトアップ、異なる仕様に注目!? ホイールやサスペンションも展示した4×4エンジニアリングサービスとは
くるまのニュース
キャンピングカーやアウトドアグッズ大集合! 「MOTOR CAMP EXPO 2024」が大阪万博記念公園にて開催
キャンピングカーやアウトドアグッズ大集合! 「MOTOR CAMP EXPO 2024」が大阪万博記念公園にて開催
くるくら
ジャガー Fペイスの2025年モデルにジャガー創業90周年を祝う特別グレード「90THアニバーサリーエディション」を設定
ジャガー Fペイスの2025年モデルにジャガー創業90周年を祝う特別グレード「90THアニバーサリーエディション」を設定
カー・アンド・ドライバー
上位3チームが実質0.1秒以内に。アップデートが勝敗を分ける? フェラーリF1代表、開発スピード加速の重要性を強調
上位3チームが実質0.1秒以内に。アップデートが勝敗を分ける? フェラーリF1代表、開発スピード加速の重要性を強調
motorsport.com 日本版
これは街乗りでも最高にカッコいい! フラットスペースが使いやすいトヨタ プロボックスがベースのキャンパー
これは街乗りでも最高にカッコいい! フラットスペースが使いやすいトヨタ プロボックスがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
まさかの公式! 新車で買える「“運転席2つ”商用バン」!? 目がバグる「2台連結マシン」なぜ販売? 欧州の「謎車」の正体とは
まさかの公式! 新車で買える「“運転席2つ”商用バン」!? 目がバグる「2台連結マシン」なぜ販売? 欧州の「謎車」の正体とは
くるまのニュース
SDV時代への対応を目指して! 日立Astemoが「自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展2024 横浜」に出展
SDV時代への対応を目指して! 日立Astemoが「自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展2024 横浜」に出展
バイクのニュース
ゲイルスピード「マスターシリンダー/ワイヤークラッチホルダーキット」に Speedbox 社製チタンパーツモデルが登場!
ゲイルスピード「マスターシリンダー/ワイヤークラッチホルダーキット」に Speedbox 社製チタンパーツモデルが登場!
バイクブロス
まさかのフェアレディZと一緒!? 今はなき小さな高級車の内容が衝撃だった
まさかのフェアレディZと一緒!? 今はなき小さな高級車の内容が衝撃だった
ベストカーWeb
運転しやすいサイズ感でも、車内はしっかり広くて快適! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
運転しやすいサイズ感でも、車内はしっかり広くて快適! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
【MM Another Story:コルソ・ピロタ・クラシケの「別腹」】フェラーリ 365GTB4デイトナがご褒美!?フィオラノで満喫する特別なドライビングプログラム
【MM Another Story:コルソ・ピロタ・クラシケの「別腹」】フェラーリ 365GTB4デイトナがご褒美!?フィオラノで満喫する特別なドライビングプログラム
Webモーターマガジン
マツダ、最新技術を「人とくるまのテクノロジー展2024」で披露
マツダ、最新技術を「人とくるまのテクノロジー展2024」で披露
レスポンス
石橋貴明が日産のEV「アリア」からON AIR! 初回ゲストは初共演の山口智子
石橋貴明が日産のEV「アリア」からON AIR! 初回ゲストは初共演の山口智子
THE EV TIMES
「やっと霧が晴れた」「“中の下”くらい」「おめでとうって言ったのに」【SF Mix Voices 第2戦決勝(2)】
「やっと霧が晴れた」「“中の下”くらい」「おめでとうって言ったのに」【SF Mix Voices 第2戦決勝(2)】
AUTOSPORT web
ル・マンでドルゴヴィッチを起用するAXR、正規の“助っ人”トム・ブロンクビストの欠場理由を説明
ル・マンでドルゴヴィッチを起用するAXR、正規の“助っ人”トム・ブロンクビストの欠場理由を説明
AUTOSPORT web
MINIの新型「エースマン」が日本にやってくる? 6月8日から渋谷サクラステージで展示・試乗イベント開催。
MINIの新型「エースマン」が日本にやってくる? 6月8日から渋谷サクラステージで展示・試乗イベント開催。
くるくら

みんなのコメント

3件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

759.01749.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

399.41860.0万円

中古車を検索
ディフェンダーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

759.01749.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

399.41860.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村