パガーニ アウトモビリは、ハイパーカー「ウトピア(UTOPIA)」のオープンモデルとなる「ウトピア ロードスター」を2024年8月9日から開催されたモントレーのペブルビーチ コンクール デレガンスでワールドプレミアした。
クーペと同時開発。オープン化に伴う車重増はなし
オラチオ・パガーニ氏が率いるイタリアのハイパーカーメーカー、パガーニ アウトモビリがゾンダ、ウアイラに続く第3のモデルとして「ウトピア(UTOPIA)」を発表したのが、2022年9月。発表時は車名の由来から「ユートピア(理想郷)」と呼ばれていたが、発音的には「ウトピア」が近いということで、ここでもウトピアと表記する。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
今回追加設定されたロードスターは、クーペ版のウトピアのデザインを損なうことなくオープン化したモデルだ。しかも、ゾンダやウアイラのロードスター バージョンとは異なり、クーペと同時に開発されていたという。ルーフはデタッチャブルのハードトップで、突然の雨などに対応するエマージェンシー用のソフトトップも用意している。
パワートレーンはウトピア クーペと同様、メルセデスAMGが手がけた最高出力864hpと最大トルク1100Nmを発生する6LのV12ツインターボエンジンに、Xトラック社製の7速AMTか7速MTを組み合わせる。最高速度は350km/hで電子リミッターが作動する。なお、オープン化に伴う重い補強に頼ることのないようにカーボンファイバーとチタニウムを用いたモノコックシャシを再設計した結果、車両乾燥重量はクーペと同じ1280kgとされている。
世界限定130台の生産予定。車両価格は約5億円!から
クーペと同様に前ヒンジで上方に跳ね上げるバタフライドアを開けて乗り込むと、パガーニの真骨頂である「走る工芸品」と呼ばれる美しいインテリアが目の前に展開する。アルミニウムやカーボンファイバー、上質な本革をふんだんに採用し、アナログのメーター類や物理的なスイッチ類が並ぶ。カーボンとチタニウムのハイブリッドフレームが用いられたシートの表皮には20%軽量化された本革が張られ、サポートを高めた形状でドライビング体験を向上させる。
ウトピア ロードスターは世界限定130台の生産予定で、現在予約注文を受け付けている。イタリア本国での車両価格は、310万ユーロ(約5億円!)からとなっている。他のパガーニ車と同様に、豊富に設定されたカスタマイズオプションで、自分だけのウトピア ロードスターを創り上げることができる。だが、99台の限定生産で特権的な愛好家に割り当てられたウトピア クーペと同様に、すぐに130名のオーナーは決まってしまうのではないだろうか・・・。
パガーニ ウトピア ロードスター 主要諸元
●全長×全幅×全高:4673×2060×1165mm
●ホイールベース:2796mm
●乾燥重量:1280kg
●エンジン種類:60度V12 DOHCツインターボ
●総排気量:5980cc
●最高出力:864hp(635kW)/6000rpm
●最大トルク:1100Nm/2800-5900rpm
●トランスミッション:7速AMT または 7速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●燃料・タンク容量:プレミアム・ー
●タイヤサイズ:前265/35R21、後325/30R22
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