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新型クラウンはティザーから超挑戦的だった! 登場してわかる「いつかはクラウン?」「終わりか はじまりか」の凄み

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新型クラウンはティザーから超挑戦的だった! 登場してわかる「いつかはクラウン?」「終わりか はじまりか」の凄み

 この記事をまとめると

■新型クラウンのティザーサイトで宣伝されていた内容を実車と比較

「クラウン原理主義者」も「SUV好き」ももうちょい待て! クラウンクロスオーバーを買っていい人ダメな人

■キャッチーな文言は、往年のユーザーからクルマ好きまで惹きつける魅力があった

■新型クラウンの掲げるコンセプトとマッチしたティザー広告であったと言えそうだ

 新型クラウンの斬新な広告の意味を考えてみた

 新型クラウンの登場に唖然とした方、大勢いらっしゃることでしょう。登場前からティザー広告、いわゆる「焦らす」テクニックが駆使された挙句、これまでのクラウンとは似ても似つかないクルマで、しかも4タイプの展開となると、豊田社長が言う「明治維新に匹敵」というのもあながちオーバーではない気がします。

 もっとも、クラウンの広告は「Re BORN」あたりから突飛なことをしていました。キムタクを信長、ビートたけしを家康にして、前田敦子が(ピンクの)どこでもドアから出てくるジャイ子になってピンクのクラウンを宣伝するなど話題になったことご記憶でしょう。おそらくピンククラウンも、16代目も同じく「クラウンだけど、クラウンじゃない」感を出したかったのかと。単純に「新しいクラウンをお楽しみください」では、これまでのユーザーが「フムフム」となるこたぁなるでしょうが、トヨタが開拓したい新たなユーザーに「ムム!」とは言わせづらい。

 そこでティザー広告も「終わりか、始まりか」「CROWN? CROWN!」などと思わせぶりなキャッチとパパラッチ風の写真で構成したわけですが、どうなんでしょうね? 成功か失敗かは売上を確認しないとなりませんが、ここでは独断と偏見に任せてそこらを検証してみましょう。

 新たなクラウンは仕上がったものの、これまでの世界観を乗り越え、新たな価値を証明することはこれからとなります。そこで、ティザー広告の「いつかはクラウン?」が効いてくるのではないでしょうか。これまで「?」なんて付けようものなら、宣伝会社で首がひとつやふたつ飛んでいたに違いありません。従来の価値、デフォルトに対する疑問符を投げかけるのはブレストの常道なんですが、そこにユーザーを巻き込むという手法だとしたら見事なテクニック! もっとも、「?」を見落としたユーザーからは「あー、ハイハイ、わかってますよ」とスルーされていたかもしれません。

「?」は「CROWN? CROWN!」でも出てきました。わかりやすくすると「え? これクラウンかいな? あ! クラウンやないか~い!」というアテンション。16代目のスタイルがこれまでのセダンとは大いに違うことから、初めてユーザーが目にしたときのリアクションを予想・期待してのコピーで、これまた成功しているのではないかと。ただし「クラウンやないかーい!」の「!」にユーザーが肯定的な意味を含んでいるかどうか、これまた売れ行きを観察すべきでしょう。

 ワクワクさせられる単語が盛り沢山だった

 次に、「What is CROWN?」と「DISCOVER YOUR CROWN」は、前の2つに比べスパイス少な目ですかね。なんだか凡庸な響きで、一般ウケしづらいというか「刺さらない」のでは? とはいえ、16代目のスタイルが公開された後も使っていますから「どのタイプが自分好みか、見つけてね」てな意味合いでしょう。ただ、前述の「!」に否定的な意思が含まれているユーザーが昭和生まれだとしたらJRが打ち出した広告「DISCOVER JAPAN」の二番煎じを思い浮かべ、平成以降のわりかしヤングなら「ディスカバリーチャネル」を思い浮かべたりしてヒグマやスペースシャトルとごっちゃに(笑)ちょっと微妙なコピーといえるのではないでしょうか。

 さらに、「SEDAN? SUV?」というコピーにいたっては、ティザー広告と同時にリークされていた「次のクラウン、SUVになるってよ」を裏付けるものですから、捻りもなければあざとさもない。一方でSUV化を知らなかったとしても、公開された後で「ああ、そういうことだったのか」と納得するユーザーもさほど多くはないかと。ティザーのもったいぶった言い方も良し悪しで、これはあんまり上手くないほうではないでしょうか。

 ただし、「終わりか はじまりか」と組み合わせたパターンとなると話は別。個人的にはグッとひきつけられました。SUV化が端からわかっていても、「セダン終わっちゃうの?」とか「クラウンSUV時代がはじまるのか!」てな気持ちになり、ワクワクするというか「どうなる、どうなる」と前のめりになることはたしか。なんのこたぁない、すっかりティザー広告にのせられている自分がいるわけです(笑)

 やはり、焦らされた末に出てきたクルマが凡庸、というか予想とさほど違っていなければ「もったいぶったわりにチンケだね」とティザー広告は失敗しがち。ですが、言うなれば「クラウン維新」を果たした16代目クラウンは大成功をおさめた稀有な例と認めざるを得ません。必ずや売れ行きに反映され、日本の路上に16代目があふれんばかりになること間違いなし。でないとティザー広告に踊らされた自分がみじめでなりませんからね。

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みんなのコメント

1件
  • ピンクラの有った型のアスリートが1番カッコ良いです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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