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自身の能力には自信がないが、レグノはやっぱり静かだった——ブリヂストン・REGNO GR-XII試乗会

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自身の能力には自信がないが、レグノはやっぱり静かだった——ブリヂストン・REGNO GR-XII試乗会

ブリヂストンのフラッグシップタイヤ・レグノがモデルチェンジ。その試乗会の体験メニューで不甲斐なさを痛感してきた。タイヤはやっぱり難しい。

 ブリヂストンがレグノの新製品「GR-XII」を発表し、その試乗会にお招きをいただいたので参加してきた。

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 試乗会場は東北自動車道・浦和ICに近い埼玉スタジアム2002。そこで、ブリヂストンが用意したメニューと公道自由試乗という、ふたつのコースをこなすスケジュールである。

【 BSメニュー】
 ・ 新旧 × 磨耗タイヤ乗り比べ
 ・ 標準タイヤ × レグノ乗り比べ
【公道自由試乗】
 ・ メルセデス・ベンツE200
 ・ トヨタ・クラウンハイブリッド
 ・ 日産シーマハイブリッド

 という具合に盛りだくさんの豊富なメニューである。それぞれの体験と感想は果たしてどうだったか。


ヤバい、違いがわからない

 上記のように、ブリヂストンがレグノGR-XIIの性能を存分に試してほしいと用意したメニューはふたつである。

[新旧 × 磨耗タイヤ乗り比べ]
[標準タイヤ × レグノ乗り比べ]

 ともに、同社のエンジニアや実験部隊が工夫を凝らして考案したコースが設けられていた。筆者のようなど素人にとってはタイヤの絶対評価(まして新製品で新品タイヤ)なんてできる気がしないので、比較して相対的な違いを確かめられるというのはまことにありがたい話。これで大丈夫だね——なんて思いでコースへ向かった……のだが、そうは問屋がおろさなかった。

[新旧 × 磨耗タイヤ乗り比べ]
 1.GR-XIIの新品タイヤ
 2,GR-XIIの磨耗タイヤ
 3,GR-XIの磨耗タイヤ
 クラウンハイブリッドに装着、BSの実験部スタッフの運転でスタジアム内の屋根下特設コースを走行。
 
 GR-XIIは「磨耗しても静粛性に難が現れない」ことを開発の目標のひとつに定めた。プレゼンテーションではGR-XIとGR-XIIのそれぞれについて新品時と60%磨耗時の走行時ノイズを録音したデータを再生、その違いを表現していた。

 が、わからない。まずい。ぜんぜんわからない。プレゼンテーションでも何度か再生してくれたのだが、違うんですかコレというレベル。プレゼン後に、会場に設けられていた「ご自由にご視聴ください」みたいなこのデータ再生機で、ヘッドフォンをつかんで何度も何度も再生してみたのだが、やっぱりわからない。まずい。耳が悪いのかそれとも鈍感の極みなのか。

 グラフで見るとわかる。GR-XIが新品時と60%磨耗時で振幅ピークが異なっているのに対し、GR-XIIは振れ幅がほぼ同一。これを録音データやグラフではなく、走行時に気がつくという実験部隊のすごさ。
 まったくできる自信がないままに、特設コースへ向かう。自分の能力が役に立たないのはあきらめて、iPhoneの騒音計アプリに頼ることにした。使用したのはSonic Toolsである。

 まずGR-XXII新品、次にGR-XII磨耗品、最後にGR-XI磨耗品。コースを往復し、その都度ニュートラルレンジでコースティング、そのときの走行音を聞き比べるという課題である。神経を研ぎ澄まし、全身をマイクにした気分で乗車するが、うーん……やっぱり明確な違いはわからない。強いて言えば磨耗品の2種は路面段差の拾い方にアタックが強い気がするけど、今回はそういう話ではない(磨耗してトレッド面が薄いんだから当たり前か)。
 さて頼みの綱のSonic Toolsさん、どうですか。

 ヤバい。余計にわからなくなった(笑)。プレゼンのグラフ縦軸は「振幅」とあったので、周波数の話ではないはず。となるとデシベルのことか。この数字を見れば確かにピーク値は新品が一番優れているが、じつはSonic Toolsを使ったことのある方ならおわかりのとおり、このグラフは常に動いているのでたまたまこの数字になったというのが正解。強いて言うならば、新品については周波数分布がきれいな右下カーブ、磨耗GR-XIIは200~2000Hzあたりのへこみはあるものの著しい落ち込みはなく、磨耗GR-XIは磨耗GR-XIIとへこみ方は似ているものの400Hzや1200Hz、1800Hzあたりに大きな落ち込みが認められる、といったところか。

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