トラップハンド
このジョークグッズは、1回目は楽しく、2回目も少しだけ楽しいが、3回目には飽きてしまう。コメディの定番、トランクに誰かを閉じ込めたような偽物の手である。
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もっとグロテスクなトラップハンドには、偽の血が付いていて、かなりリアルに見えるものもある。しかし、トニー・ソプラノ(ドラマ「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」の主人公)のように荷造りに失敗しない限り、トランクから手を出したままにする人はいないだろう。
弾痕
ボディを銃弾が貫通したときの惨状を目の当たりにしたことがある人は、なぜ自分のクルマにこれを再現しようとするのか不思議に思うだろう。しかし、2000年代初頭には、このような弾痕シールの流行があった。
ステッカー自体に害はないが、米国では銃撃戦に巻き込まれたと誤解され、ドライバーが警察に銃口を向けられて止められるという事件が複数発生している。そう考えると、古き良き時代のバンパーステッカーがより魅力的に思えてくる。
メーター類の追加
「知識は力なり」という言葉があるように、エンジンの状態を知る計器類が多ければ、非常に強力な武器になるはずだ。1920年代には、目的地に到着するまでの間、クルマの健康状態を注意深く監視する必要があったため、メーターを追加する傾向があった。
1980年代にはターボチャージャーが登場し、ブースト計は必須のディスプレイとなった。しかし、現代のクルマは複雑化し、デジタルが普及したことで、アナログメーターの追加は過去のものとなってしまった。
ビニールルーフ
ビニールルーフは馬車の名残であり、退屈なセダンにもエレガンスを与える。ロールス・ロイスは、シルバーシャドウのエバーフレックス・ルーフをオプションとして設定し、このスタイルを貫いたが、1980年代にはビニールルーフの時代は終わりを告げた。
ビニールルーフには、金属ルーフに発生した錆を隠すために改造していたという後ろ暗い一面もある。
アイラッシュ
クルマのデザインには、2種類のアイラッシュがある。1つは、ランボルギーニ・ミウラのように、ヘッドライトを繊細に縁取るもの。もう1つは、レトロなフィアット500やミニ、フォルクスワーゲン・ビートルなどに人気のあるゴム製のものだ。
このアクセサリーは、クルマの性能には何の影響も与えない。
フロントガラスのサンシェード
実用的なブームの1つであり、ドライバーがクルマ好きであることを示すだけでなく、その名の通り太陽光を遮るアイテムとして使われる。
1970年代に安価なプリントのものが登場すると、ドライバーと愛する人の名前を入れてカスタマイズすることが流行した。恋人がいない人のために、自動車メーカーはフロントガラスの上部にサンシェードをオプションで取り付けてくれるようになった。
リアガラス用ルーバー
リアガラスのルーバーもまた、実用的な流行の1つである。急角度の窓から差し込む日差しや暑さに対抗するため、階段状の薄いスラットによって太陽光を防ぎながら後方視界を確保する。
ランボルギーニはミウラで早くからこのスタイルを採用し、ロータスはエスプリに採用している。綺麗に溶け込んだルーバーは、どこのカー用品店でも売られている後付けのスラットとは対照的だった。社外品の多くは、ルーバーが厚すぎて間が見えず、空気抵抗を増大させるだけのものだ。
ポップアップ・サンルーフ
戦後のクルマのヒエラルキーの中では、サンルーフはかなり高級なものとされていた。アフターマーケットの選択肢は、折り畳み式のベバスト(Webasto)タイプのものに限られており、価格も高かった。しかし、ガラス、プラスチック、大量生産の進歩により、ポップアップ式の新しいスタイルのルーフが安価に提供されるようになった。
1970年代初頭に登場したポップアップ式は、瞬く間にどんなクルマにもシックな雰囲気を与えたが、雨が降ると水滴が垂れてくるのが常だった。自動車メーカーは、より頑丈で密閉性の高いサンルーフを開発したが、1990年代に入ると、さらに汎用性の高いスライド式に取って代わられ、ポップアップ式は数を減らしていった。
ドリフト用大型ギアスティック
日本のサブカルチャーとして始まったドリフトのスタイルの1つに、ギアレバーの延長がある。そもそもの発想は、ドリフト中のギアチェンジの際に、レバーを握りやすくするというもの。それがやがてドライバーの個性をアピールするためのスタイルとして定着していったのだ。
今でも一部のドリフターには人気があるが、大きなレバーには特にメリットはない。かえって、レバーの重さが素早いギア操作を妨げていると感じる人も多い。
ガーフィールド
「ガーフィールド」は、米国人のジム・デイビスが考案したアニメである。彼は、スヌーピーに匹敵するキャラクターを作り、猫の飼い主にも楽しんでもらおうと考えた。このアイデアは見事に当たり、利益を最大化するためにグッズ化の検討を始めた。
そのグッズとは、ガーフィールドのぬいぐるみにマジックテープを付け、カーテンやクッションに引っ掛けられるようにするものだった。しかし、試作品の手違いで、マジックテープではなく吸盤が付いてしまったのだ。
デイビスは吸盤のアイデアを採用し、1987年に発売。何百万人ものドライバーがクルマの窓に付けるためにガーフィールドを購入した。笑う人もいたが、最後に笑ったのはデイビスで、このグッズのおかげで5000万ドルを手にしたのである。
ボディキット
クルマのオーナーは、第二次世界大戦以前からさまざまなパーツを後付けしていた。一般的には、日除けや追加のライトなどだ。しかし、1970年代に入り、安価なグラスファイバー成形技術が確立されると、アフターマーケット用のボディキットが本格的に普及するようになる。エアロバンパー、スポイラー、オーバーフェンダーなどモータースポーツの影響を受けたものが多く、自動車メーカーも積極的に販売するようになった。
ブームの絶頂期は、1990年代に雑誌『Max Power』を中心とした改造ブームの最中に訪れた。どんなクルマでも、どんな改造でも、あまりにワイルドで実用的でないものでもOK。しかし、2000年代初頭になると、手頃な価格で保険にも加入できるホットハッチが復活したため、トレンドは急速に衰退していった。
ダンプバルブ
ダンプバルブは、チューニングされたターボエンジンで重要な役割を担っている。スロットルを開けたときに圧縮されたガスを逃がし、ターボの回転を素早く行うことで、瞬時にレスポンスを得ることができる。ラリーではチャタリングなどの「音」で注目を集め、ストリートヒーローを気取っていた人たちがすぐに取り入れた。
ダンプバルブはほとんどのターボ車に簡単かつ安価に取り付けることができ、1990年代は金曜日の夕方になると国中でチャタリング音を聞くことができた。多くの場合、性能には特に影響もないので、機能面よりもノイズが勝ったということだ。
ボンネットダクト
ヴィンテージカーには、エンジンを冷やすシンプルな方法としてボンネットダクトが付いている。しかし、1986年にフォード・シエラ・コスワースが登場してからは、ボンネット上の通気孔は速く走るクルマの必需品となった。
エンジンルーム内の空気の流れを改善するのに役立つが、アフターマーケットでは、ただ貼り付けるだけのものが多い。また、むやみに穴を開けるよりも大型ラジエーターを装着する方が効果的だ。
フリップペイント
1990年代、塗装技術の進歩により、フリップペイント(偏光性塗料)が簡単かつ手頃な価格で実現した。フリップペイントとは、ツートンカラーなどとは異なり、偏光効果を利用し角度によって色が変わって見えるものだ。
TVRはいち早くこの技術を採用し、MGなども後に続いた。多くの改造車やカスタムカーがフリップフィニッシュで再塗装されたが、愛車を他人のクルマよりも目立たせる方法が増えたことで、知らぬ間に衰退していった。
ビーズのシートカバー
世界中のタクシードライバーに愛されているビーズのシートカバーは、1960年代のアジアの暑い地域で生まれた。シートと身体の間に空気を通しながら、サポート性をしっかり確保するというものだ。背中を癒す効果があると主張する人もいるが、完全に証明されているわけではない。
ヘッドレストの根元で簡単に固定でき、自動車業界における永続的な流行の1つとなっている。もちろん今でも販売されており、象徴的なクリームやブラウンのカラーリングが施されている。
サイコロ
さまざまな流行の中でも、このふわふわなサイコロほど「実よりファッション」を象徴するものはない。人生をあまり真剣に考えていないことを他のドライバーに伝えるためのアイテムであり、ネタ的なプレゼントとしても根強い人気がある。また、1950年代や60年代のクラシックカーにもよく見られる。
このサイコロの起源は、第二次世界大戦中の戦闘機パイロットが幸運の印として小さなおもちゃを持っていたことにある。このアイデアを利用して、テキサス・インスツルメンツ社のマーク・シェパードJr.が同僚へのジョークとしてふわふわのサイコロを贈ったのだが、それが評判となり、やがてクルマのバックミラーに飾られるようになった。バックミラーに引っ掛けたり、吸盤で窓に貼り付けたりするのが一般的で、ハンギングダイスとも呼ばれている。
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