2024年10月15日(現地時間)、米国ホンダはアメリカ・ケンタッキー州ルイビルで開催されたEquip Exposition 2024(10月15日~18日)で、新型バッテリー式一般用/業務用芝刈機のシリーズを発表した。2025年仕様はバッテリー式歩行型芝刈機(HRX/HRN/HRC)と、180度旋回が可能なバッテリー式乗用型ゼロターン芝刈機(ZTR)をラインナップ、2025年にアメリカ全土のホンダパワーエクイップメントで販売される予定となっている。
環境に配慮し、信頼性が高く、便利で静かなライフスタイル製品を開発
「Equip Exposition 2024」は世界最大規模の造園・園芸・屋外作業機器の見本市。毎年、アメリカ・ケンタッキー州ルイビルで開催され、最新の屋外用電動機器、部品、小型エンジン、バッテリーパワーシステム、ポータブルジェネレーター、ゴルフカートなどが発表される。
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ホンダは、1978年に米国市場向けの最初のモデルである芝刈機「HR21」を導入して以来、ガソリン式芝刈機で高い評価を受けてきたが、2023年、環境規制やユーザーの嗜好の変化などに伴い、ガソリン式芝刈り機生産終了を決定。今回の「Equip Exposition 2024」で、まったく新しいバッテリー駆動のホンダ芝刈機のラインナップを発表した。
ホンダは、環境に配慮し、信頼性が高く、便利で静かなライフスタイル製品の開発を進めており、「芝刈機の新製品ラインナップでは、さまざまなユーザー、状況、用途に合わせて芝刈オプションを提供しながら、ユーザーが期待する卓越した所有体験を提供します」と、アメリカン ホンダ モーター カンパニーのホンダ パワー スポーツ & プロダクツ担当副社長、マーク コールズ氏は語っている。
歩行型芝刈り機「HRX/HRN/HRC」の電動化バージョン
バッテリー式歩行型芝刈り機「HRX/HRN/HRC」の原動力は空冷式ブラシレス電動モーター。モデルに応じて、1.5 kW (ホンダ GCV 170cc内燃エンジンに相当) と2kW (ホンダ GCV 200 cc 内燃エンジンに相当) の2種類のモーター、8Ahと12Ahの2種類のリチウムイオン バッテリーを用意。オプションでバッテリーを追加して稼働時間を延長することができるようになっている。
充電はバッテリーの容量に応じて 4.5~6 時間でバッテリーをフル充電する2A夜間充電システムが付属されているが、充電時間を約75%短縮する急速8A充電器もオプションで用意される。
バッテリーからの安定した動力供給により、オペレーターの歩幅に合わせて簡単に速度を調整できたり、粉砕する草の大きさや量を精密にコントロールすることができること、修理や交換が可能な部品を使用して設計されているのもポイントだ。
目標価格は、HRN-BVが899USドル、HRX-BVが1049USドル、HRX-BEが1299USドル、HRC-BEが1899USドルで、2025 年春に米国のホンダ パワー エクイップメント ディーラーで販売が開始される。ちなみに、BVには8Ah のリチウムイオンバッテリー、BEには12Ah のリチウムイオン バッテリーが標準装備されている。
プロ仕様の乗用型芝刈機「ZTR」は5つのモーターを搭載
バッテリー式乗用型ゼロターン芝刈機「ZTR」は、5つの独立した電動モーター (ブレードを回転させる3つのデッキモーターと車両を操縦する 2つの駆動用モーター)を搭載。48Vブラシレス電動モーターは、移動速度を犠牲にすることなく、きれいな刈り取りを実現する。
バッテリーは 19.2kW/h のエネルギーを提供する 6つの48Vリチウムイオンバッテリーパックを装備。内蔵充電システムは、120Vまたは 240V充電に対応し、120 Vで約17時間で、240Vでは6時間で急速充電できる。
電動化によって、排出ガスゼロで騒音が少ない環境、運用コストの削減を実現するとともに、機械式サスペンション シートやねじり減衰機能付きフロントサスペンション、リアトレーリング アームサスペンションを備え、快適で扱いやすい製品を目指しているのも特徴。
もちろん芝刈機能もハイレベルで、ツインブレードシステムや15 段階の刈り高さ設定により、プロ並みの仕上がりを実現する。ガソリン駆動の ZTR を運転したことがある人は、その扱いやすさが向上していることが実感できる。
バッテリー式乗用型ゼロターン芝刈機「ホンダZTR」は、ノースカロライナ州スウェプソンビルのホンダノースカロライナ工場で生産され、2025年にアメリカ全土のホンダパワーエクイップメント販売店で販売される(価格は後日発表)。
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