BYDオートジャパンが新ショールーム「BYD AUTO 東京品川」を東京・品川駅港南口から徒歩10分の旧海岸通り沿いにオープンし、10月2日、報道陣及び関係者に公開した。営業開始は9月20日。現在は「アット3」「ドルフィン」をラインアップするBYD車の試乗・販売および、日常的なメンテナンスを手掛ける。
歴史ある商社が品川のディーラーを担当
BYDの新型EV「ドルフィン」は363万円から。補助金で200万円台も可能
同ショールームの経営にあたるのは、自動車部品商社として90年の長い歴史を誇る明治産業株式会社および、その子会社である明治モータース株式会社だ。かつてはインポーター(輸入総代理店)としてシンガー、アルヴィス、ロイヤルエンフィールド(二輪車)などを手掛けていた。現在はポルシェセンター高輪があり、少し前はBMW TOKYO高輪ショールームだった場所において、日野ルノーの販売にも携わっていたといえば、東京の自動車史との深いかかわりを理解してもらえるだろうか。
明治産業はしばらくは車両の輸入から遠ざかっていたが、ブレーキ、エンジン、サスペンション関連をはじめ幅広い守備範囲で部品の輸出入を手掛け、年商は400億円超を誇るほか、2018年からは新生アルヴィスの輸入代理店も担う。
BYDとの縁は、同社の日本乗用車市場参入に際して、アフターセールスのプロフェッショナルとして全国のディーラーに対する技術指導を任せられたことだった。部品商社として培ったノウハウを活かして販売スタッフ、整備スタッフにEVの実車を使った独特な研修を2022年9月から実施し、BYDの乗用車部門であるBYD AUTO JAPANの「2025年までに全国にディーラー100社を展開する」という目標をサポートしている。
マンション充電器義務化に向けて城南地区の販売に期待
BYD AUTO JAPANの東福寺厚樹 代表取締役社長は次のように述べる。「明治産業はネットワーク立ち上げの大きなインフラになってくれています。今後は品川区だけでなく港区、大田区にも同社による拠点展開を予定しています。湾岸地区はタワーマンションの建築ラッシュで、2025年の集合住宅における充電器設置義務化に伴いEVの需要増加が見込まれていることからも、東京品川の新ショールームには期待しています」
明治産業株式会社の100%出資子会社でBYD AUTO 東京品川を運営する明治モータース株式会社の斉藤 剛社長は「年内には(価格レンジの高い)セダン『シール』も発売されるため、販売実績には期待できると考えています。まずはセールス3名、サービス2名、カスタマーアシスタント2名の体制を敷いたこの品川の拠点で年間300台を販売したい」と意気込む。車検など一定以上の作業を要求する整備は日本橋にある工場で実施するとのこと。
なお、日本市場参入から10月1日現在までのBYD車の受注状況は、アット3が755台、ドルフィンが85台であるという。
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アット3が755台、ドルフィンが85台であるという。
↑ここ重要。