この記事をまとめると
■「クアラルンプール国際モビリティショー」には四輪車ブランドの出展が少数だった
「BEVじゃ無理がある」 東南アジアは「エンジン車回帰」が始まっている
■用品出展ブースではサプライヤーのデモカーとして日本の軽自動車なども展示されていた
■全体的に閑散としておりモーターショーが下火になりつつある現状が垣間見えた
モーターショーなのにクルマが全然ない!?
「クアラルンプール国際モーターショー」改め、「クアラルンプール国際モビリティショー」と改名し、6年ぶりに2024年12月5日から11日の会期でマレーシアの首都クアラルンプールにて開催された。
とはいうものの、ショーに出展している四輪車ブランドは、マレーシアでの国民車ブランドとされる、プロトンとプロドゥアをはじめ、トヨタ、ホンダ、日産、三菱、マツダといった日系ブランド、そしてGWM、MG、GAC、AION、XPENG、LEAPモーターといった中国系。そして韓国の起亜、プジョーと「少数精鋭」となり、ほかのショーでは「人寄せパンダ」効果も高い、メルセデス・ベンツやBMW、レクサスなどの高級ブランドもなく、少々寂しい感じも漂っていた。しかも、国民車のひとつであるプロドゥアのブースはコンセプトカー2台だけでほかに完成車展示がないという状態であった。
しかし、用品出展ブースなど会場内を細かく見ると、前述したブランド以外のモデルが多数展示してあったのだ。
まず驚いたのは、汎用サスペンションショップのブースに、ホンダN-BOXとホンダS660が置いてあったこと。このショップで販売しているというよりは、デモカーとして置いているようであった。
調べてみると、N-BOXは正規販売はされていないものの、結構な台数が日本から個人輸入されマレーシアで販売されている様子。一例として、2019年式で走行1万kmほどの先代カスタムが約289万円で販売されていた。S660はN-BOXに比べても台数的に限りがあるようだが、やはり個人輸入されており、一例では2021年式モデューロXバージョンZで走行5000kmの物件で約588万円となっていた。タイでもN-BOXは個人輸入され販売されているので、やはり日本の軽自動車は海外で人気が高いのは間違いないようだ。
探せばクルマはあるが閑散としている様子は否めない
ほかには、韓国ヒョンデのBEV(バッテリー電気自動車)「アイオニック6」、スズキ・スイフトスポーツ、スマート、アウディQ8 eトロンなども会場内で見かけることができた。さらに、展示車こそないものの、中国・奇瑞(チェリー)汽車のブランドのひとつ、ジェッツアー(JETOUR/捷途)もブースを構えていた。このような「隠れ展示車」も合わせるとだいぶ賑やかになってくるように見えた。
マレーシアに限らず、世界的にも、会場近隣のディーラーなどから展示車を出してもらって、たとえば「世界の30ブランドを展示」などとするのがここ数年目立ってきている。ただ、KLIMSについては展示ブランド数にはこだわっていない様子なので、意識して「隠れ展示車」が仕込まれたわけでもなさそうだ。
また、特徴としては、正式出展している各ブランドもブース面積がそれほど広くないこともあるのか、一部では市販モデルの展示をかなり絞り込むところもあった。しかし、展示棟内に不自然に広いフードコートがあったり、チケットカウンターまわりがガランとしていたりするのをみると、当初予定していた数のブランドを集めきれなかったのかなとも感じてしまう不自然な会場フロアの様子になっていた。
マレーシアは周辺国より経済は成長しており、国民の間でも新車がほしいという気もちは高く、新車の販売環境は良好といえる。それなのに、ショー会場で見られる違和感の理由はやはり前回からの6年間というブランクがあり、「今回は様子を見よう」という自動車関連企業が多かったということなのかもしれない。
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みんなのコメント
そりゃあ車好きは興味ないよ
海外にあるのかは知らんが、オートサロンの方が面白い