■空気圧・・・放っておくと勝手に低下するってホント?
ガソリンスタンドで給油をする際、スタッフから「タイヤの空気圧を高めにしますか?」と声をかけられるケースがあります。
【衝撃映像】「えっ…!」これが「危険な状態のタイヤ」です(19枚)
タイヤの空気圧はクルマの燃費や乗り心地に影響しますが、どれくらいに設定するのがベストなのでしょうか。
クルマの空気圧は定期的な点検が推奨されていますが、意外と忘れがちな項目でもあります。
タイヤの空気圧は、不足していると燃費が悪くなる、安定した走りがしにくくなるなどの悪影響が、一方空気圧が過多になるとタイヤの一部が異常にすり減り、乗り心地が悪くなるといった弊害が出てきます。
そのような事情もあり、ガソリンスタンドでは給油の際にスタッフがタイヤの空気圧について声をかけてくる場合があります。
中には「空気圧を高めに設定しておきましょうか?」と勧められることもありますが、クルマの空気圧はどれくらいに設定しておくのが良いのでしょうか。
タイヤの空気圧に関してブリヂストンの広報担当者は次のように話しています。
「タイヤは、適正な空気圧が充てんされてはじめて十分な性能を発揮します。
過不足があるとクルマとタイヤの性能を発揮できないばかりか、タイヤが損傷したり、事故につながる恐れがあります」
つまり、タイヤの空気圧は高すぎても低すぎてもダメということです。
適正な空気圧とその確認方法について担当者は以下のように話しています。
「タイヤの適正な空気圧とは、車種ごとにカーメーカーが設定している車両指定空気圧のことを指します。
そのため、タイヤサイズが同じでも装着される車種によって車両指定空気圧は異なる場合があります。
車両指定空気圧はクルマの運転席側のドア付近あるいは給油口などに貼付された空気圧表示シールに記載されています」
この車両指定空気圧はクルマの内部だけでなく取扱説明書にも記載されています。
たとえばトヨタ「プリウス」の標準タイヤの場合、タイヤが冷えた状態で前輪が250kPa(キロパスカル)、後輪が240kPaなどと指定されています。
■空気圧の調整には注意すべき点アリ! それはなに?
ただし空気圧の調整には注意すべき点もあり、担当者は次のように説明しています。
「タイヤの空気圧は自然に低下し、一般に乗用車用タイヤは1か月で約5~10%も空気圧が低下します。
そのため、空気圧低下を考慮して車両指定空気圧を下回らないように、車両指定空気圧を基準とし、0~+20kPaの範囲内で調整・管理することをおすすめします。
一般に走行するとタイヤ内部の温度が上がり、空気圧は高くなります。
そのため、ガソリンスタンドへの移動など走行途中で空気圧を調整する場合は、メーカー指定空気圧より20~30kPa高めに調整し、冷えた状態になったら再調整が必要です」
そのほかタイヤの使用・管理が不適切な場合、タイヤの機能が低下するだけでなく、種々の損傷を起こす原因になると説明した上で、日常的にできるタイヤのケア方法について担当者は次のように話しています。
「タイヤのご使用者は、走行時の安全を確保するために必ず日常点検・整備をおこなってください。
日常点検では『1.空気圧は適正か?』『2.ミゾは十分に残っているか?』『3.偏摩耗(部分的に異常にすり減ること)していないか?』『4.キズはないか?『5.ひび割れしていないか?』『6.サイド部が膨らんでいないか?』を確認することがポイントです」
※ ※ ※
タイヤの空気圧は自然と低下していくため「最低でも1か月に1度は空気圧の点検をおこなって適正な空気圧を維持してください」とも説明しています。
1か月に1回空気圧を点検する必要があると聞くと少し面倒に感じる人もいるかもしれません。
しかし、タイヤの空気圧は希望すればガソリンスタンドのスタッフに充てんしてくれます(一部では有料)。
そのほか、ガソリンスタンドにある空気充てん機を使用してセルフで調整することも可能です。
空気圧の過不足によってタイヤのバーストや燃費の低下など悪影響が生じるおそれがあるため、洗車や給油などの機会に合わせて、定期的に点検をおこないましょう。
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