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8月25日発売。レクサス最後の5リッター級スポーツセダン「IS500」の絶滅危惧種的な魅力を解説する

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8月25日発売。レクサス最後の5リッター級スポーツセダン「IS500」の絶滅危惧種的な魅力を解説する

日常まで趣味まで1台でこなすハイパフォーマー
レクサスのミドルセダン「IS」の新たなトップグレード「IS500 Fスポーツ パフォーマンス」が追加された。IS500は米国では昨年デビューを飾っており、やや遅れて日本にも導入。絶滅危惧種となっている大排気量自然吸気エンジンを搭載した後輪駆動のスポーツセダンであり、これ1台で本格的なスポーツドライビングから家族を乗せて出かけるファミリーカーとしてまで、マルチに楽しむことができる。そこで今回は、8月25日の販売開始を前に、このIS500をライバルとの比較等を通じて掘り下げ、その魅力に迫ってみたい。

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5.0L V8セダン復活。レクサス、IS500の国内導入を発表。500台限定のファーストエディションも

高性能セダンということで始めにスペックを確認すると、IS500が搭載するのは、5.0L V型8気筒自然吸気で、最高出力481PS、最大トルク535Nmという数値は「RC F」と同じ。既存のトップグレード「IS350」(318PS/380Nm)と比べるとその差は歴然で、コンパクトカー1台分以上のパワーが上乗せされている計算だ。

参考まで米国仕様の0-60mph(96.6km/h)加速は4.5秒とアナウンスされている。また、エンジンフードやフロントバンパーガーニッシュなどは専用品とされ、ボディサイズ(プロトタイプ)は、全長4,760mm×全幅1,840mm×全高1,435mmと、IS350比で全長を50mm延長。タイヤサイズは、前235/40R19、後265/35R19とサイズ自体はIS350 Fスポーツと同じだが、アルミホイールやブレーキキャリパーは専用品となる。

M3とは似て非なるキャラクターの持ち主
では、IS500のライバルになりうるモデルは何か。ここで、国産車には比肩しうるハイパフォーマンスセダンが存在しないから、必然的に競合車は輸入ブランドとなる。そして、その筆頭に来るのは「BMW M3」だろう。なお、現行M3は後輪駆動とAWDが設定されているが、ここではIS500と揃えて後輪駆動の「M3 コンペティション」(1351万円)と比べていこう。

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M3のパワーユニットは3.0L 直6ツインターボ。そのスペックは510PS/650Nmと、排気量は相対的に小さいながら、ターボ化により馬力・トルクともにIS500を上回っている。また、車重はIS500の米国仕様に比べM3の方が25kgほど軽く、その結果、加速力はM3(0-100km/h:3.9秒)に軍配が上がる。

となると、M3が圧倒的有利に思えるが、自然吸気の気持ちよさはこうした差を埋めて余りあるもの。それを良く表しているのが最高出力と最大トルクの発生回転数で、IS500の481ps/7100rpm、535Nm/4800rpmに対し、M3は510ps/6,250rpm、650Nm/2,750~5,500rpmとなっている。つまり、IS500の方が高回転までリニアにパワーが高まり、トルクもアクセルを踏み込むだけ供給されるエンジンだ。

AMG Cクラスも真の敵ではない
よって結論としては、カーボンブレーキなどを備えた「トラックパッケージ」までラインナップするなど徹底して走りに振ったM3と、自然吸気にこだわって駆動方式もあえてRWDのみをラインアップしているIS500は、そもそもベクトルが異なり、直接のライバルにはなり得ないと捉えるべきだろう。なお、メルセデスAMGも新型「Cクラス」ベースの「C43」を先般ワールドプレミアしたが、こちらは2.0L 直4+電動ターボという構成で、M3以上にIS500とはギャップがある。ということで、IS500はライバル不在の唯一無二の存在と考えたい。

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IS500は「買い」なのか
では、端的にIS500は「買い」だろうか。これについては、現状公表されていない価格次第という部分もあるが、V8、自然吸気、後輪駆動といったキーワードに価値を見出せるユーザーにとっては、その価値は大いにあるだろう。ご存じのように、脱炭素の流れが進む中で、過給も電動化もされていないパワーユニットが今後新たに開発されることは考えにくく、タイミングを逃せば、同等のスペックを持った新車を手に入れることは、未来永劫不可能になってしまうからだ。

しかも、「R34 GT-R」などの例を見ると、こうした好事家向け純ガソリン車は将来的な値上がりも期待できる。ならば、買わない手はないというわけだ。ちなみに、IS500の米国価格(スタート価格)は5万7925ドル(約780万円)となっており、米国価格6万7295ドル(約900万円)のRC Fが国内で1052万円から売られていることを考えると、1000万円以下の価格設定も期待できるのではないだろうか。

最後に、「それでもIS500は手が届かない」という方は、ぜひ、既存IS各モデルの魅力を再確認してほしい。現在、ISのラインナップは3.5L V6自然吸気の「IS350」(650万円)、2.5L 直4ハイブリッドの「IS300h」(526万円~)、2.0L 直4ターボの「IS300」(480万円~)と多彩なパワートレーンが揃っており好みに応じて選択することができる。さらに、デビューから9年以上が経過したことで走りは熟成の域に達する一方、一昨年の大規模マイチェンでルックスはフルチェンジと見紛うばかりに進化したから、古臭さとも無縁だ。

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IS500は間違いなくクルマ好きにとって唯一無二の価値を備えたスポーツセダンだ。そしておそらく大排気量NAエンジンの魅力を楽しめる最後の国産スポーツセダンとして自動車史にその名を連ねることになるだろう。

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みんなのコメント

221件
  • IS500は確かに魅力的だけど、V6自然吸気のIS350が650万というのも悪くないね。
  • 新車で買えるV8NA載せた4ドアFRなんて世界広しと言えどこれ以外にないよね?だとするとやはり貴重な車と思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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