MAZDA3はヒットモデル?
マツダの基幹モデルであるMAZDA3。2019年にデビューを果たした現行モデルは、その美しいデザインと革新的パワーユニットであるe-SKYACTIV Xを擁して大ヒットが期待された。
納車1年 燃費計と満タン法で燃費の数値がだいぶ違うぞMAZDA3長期レポート
ここまでの国内販売台数を見ていこう。
2019年 24667台
2020年19215台
2021年 16361台
2022年1-8月 9071台
デビュー前の期待、それに相応しいデザインとテクノロジーを持つMAZDA3だけに、爆発的な大ヒットとなるか、と思われたが実際は、ヒットではあるがやや物足りない数字となっている。
勝手にその要因を分析してみると……
話題のSKYACTIV-Xエンジン搭載グレードの価格が高すぎた
1.8ℓ直4ディーゼルモデルの良さは充分に知られているが、長距離を走らないとそのメリットが活かせない
というのもあるが、一番大きいのは、メイングレードの2.0ℓ直4ガソリンエンジンのSKYACTIV-G2.0搭載モデルが地味だったことだと思う。
エントリーグレード(MAZDA3の場合はSKYACTIV-G1.5)、特別なグレード(e-SKYACTIV X)の間で主役にならないといけない普通のSKYACTIV-G2.0が相対的にやや薄味に見えてしまったのだ。
筆者自身もこれまで何度となくMAZDA3を試乗させていただいているが、お勧めは「エントリーの1.5ℓか最上級のe-SKYACTIV X」と答えていた。
今回の商品改良で、メイングレードの2.0Lが「SKYACTIV-G2.0」から「e-SKYACTIV G2.0」へ進化した。
「e」=24Vマイルドハイブリッドシステムは効果的?
ちょっとびっくりするくらい重いボンネットフードを開けるとこう見える。ご興味のある方は少ないと思いますが、これがエンジンカバー裏側はこうなっている。エンジン形式:直列4気筒DOHC エンジン型式:PE-VPS型 排気量:1997cc ボア×ストローク:83.5mm×91.2mm 圧縮比:13.0 最高出力:156ps(115kW)/6000rpm 最大トルク:199Nm/4000rpm 過給機:× 燃料供給:筒内燃料直接噴射(DI) 使用燃料:レギュラー 燃料タンク容量:51ℓ「e-」が意味するのは、24Vのマイルドハイブリッドシステムだ。24Vで駆動するスタータージェネレーターでエンジンをアシストする。
最初に気づくのは、アイドルストップからの再始動が格段にスムーズになること。これだけでクルマ全体が一気に上質に感じられるのだ。
欧州勢の多くが採用するマイルドハイブリッドシステムは48V。マツダはCX-60で48VのM-HYBRIDを使う。エンジンを横置きするスモール商品群が48Vでなく24Vなのは、デバイスの体格がエンジンコンパートメントに入らないから、だという。いまのところ、スモールが24V、ラージが48Vという棲み分けだ。
24V M-HYBRIDは、スタート時にモーターだけでは走らせることはできない。その意味では、やはり派手さには欠ける。が、SKYACTIV-G2.0からe-SKYACTIV G2.0になるタイミングで、エンジン本体にも手が入っているかのように、印象が好転していた。プレスリリースにはエンジン本体の改良についてはなにも書いていないけれど。ぼんやりとしていたエンジンの輪郭がクッキリしたかのようだ。
丸い部分が24Vスタータージェネレーターモーター:MJ型交流同期モーター モーター最高出力:6.9ps(5.1kW)/1800rpm モーター最大トルク:49Nm/100rpmマイルドハイブリッドシステムを採用したおかげで、燃費性能は向上している。
改良前SKYACTIV-G2.0+6AT(FF)モデル
WLTCモード燃費:15.6km/ℓ
市街地モード 12.1km/ℓ
郊外モード 15.8km/ℓ
高速道路モード 17.7km/ℓ
今回試乗したe-SKYACTIV G2.0+6AT(FF)モデル
WLTCモード燃費:16.4km/ℓ
市街地モード 12.6km/ℓ
郊外モード 16.9km/ℓ
高速道路モード 18.4km/ℓ
WLTCモード燃費の改善は5.1%
市街地モードでは4.1%
郊外モードでは7.0%
高速道路モードでは4.0%
の改善幅となる。
e-SKYACTIV G2.0で2.0ℓ直4ガソリンモデルの魅力がアップ
全長×全幅×全高:4460mm×1795mm×1440mm ホイールベース:2725mm 最小回転半径は5.3m最低地上高140mm トレッド:F1570mm/R1580mm
車両重量:1380kg 前軸軸重870kg 後軸軸重510kgさて、MAZDA3ファストバックは、登場後3年経っても、そのデザインに一切の古さはない。新しいプラチナクォーツメタリックのボディカラーも相まって美しい。
全長4460mmというCセグハッチバックとしては長めの全長をうまく使った伸びやかなスタイルはやはり魅力的だ。強いて欠点を探すとすれば、後席がやや穴蔵感があること。裏を返せば、前席のパーソナル感はMAZDA3の良さだ。つねに4人乗車をする人は別の選択肢を選ぶのだろう。
今回の試乗では、高速道路をロングドライブする機会はなかった。
メーター読みでエンジン回転数は
100km/h巡航 2050rpm
110km/h巡航 2250rpm
だった。
室内長×幅×高:1820mm×1490mm×1160mmバーガンディパッケージ(シート素材スムースレザー、合成皮革ドアトリム)15万4000円
インテリアの質感も相変わらず高い。狭くはないが、なんとなく穴蔵にいるような間隔になるのがMAZDA3の後席身長175cm(標準体型)のドライバーが前後に座ると後席の膝周りの余裕はこの程度トランスミッションは、マツダ自社製の6速AT燃費を気にせずにドライブした結果、340km走行してトータルの燃費は(車載の燃費計による)13.8km/Lだった。モード燃費の達成率84%だった。
E-SKYACTIV G2.0を得たことで、MAZDA3のメインとなる2.0ℓ直4ガソリンエンジン搭載グレードの魅力はグッと高まった。
20S Proactive Touring Selection(FF 6AT):270万3800円
e-SKYACTIV X搭載のX Black Tone Edition(FF 6AT)が331万1000円
SKYACTIV-D1.8搭載のXD Proactive Touring Selection(FF 6AT)が297万8800円
SKYACTIV-G1.5搭載の15S Touring(FF 6AT)が238万2600円
多くの人にとってバランスのとれたグレードが、このe-SKYACTIV G2.0になる。デザインもテクノロジーもクラストップ級を維持している。となれば、俄然、今後のMAZDA3の躍進に期待を持てるというものだ。
タイヤはトーヨーPROXERS R51-Aタイヤサイズはフロント/リヤともに215/45R16リヤサスペンションはトーションビームアクスル式フロントサスペンションはマクファーソンストラット式ボディカラーはプラチナクォーツメタリック MAZDA3 FASTBACK20S PROACTIVE Touring Selection(FF 6AT) 全長×全幅×全高:4460mm×1795mm×1440mm ホイールベース:2725mm 車重:1380kg サスペンション:Fマクファーソンストラット式 Rトーションビーム式 エンジン形式:直列4気筒DOHC エンジン型式:PE-VPS型 排気量:1997cc ボア×ストローク:83.5mm×91.2mm 圧縮比:13.0 最高出力:156ps(115kW)/6000rpm 最大トルク:199Nm/4000rpm 過給機:× 燃料供給:筒内燃料直接噴射(DI) 使用燃料:レギュラー 燃料タンク容量:51ℓ モーター:MJ型交流同期モーター モーター最高出力:6.9ps(5.1kW)/1800rpm モーター最大トルク:49Nm/100rpm WLTCモード燃費:16.4km/ℓ 市街地モード 12.6km/ℓ 郊外モード 16.9km/ℓ 高速道路モード 18.4km/ℓ 車両価格:270万3800円 op込み価格302万1680円バーガンディパッケージ(シート素材スムースレザー、合成皮革ドアトリム)15万4000円ボースサウンドシステム7万7000円360°セーフティパッケージ 8万6880円
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
なぜ免許とマイナカード「24年度末」に一体化? 紛失時はどうなる? 一体化でどんな影響ある?
トヨタ新型「“SUV”ミニバン」発表! タフ顔&高級内装がカッコイイ! アンダー400万円の“充実装備”が嬉しい「GX O」印に登場
ホンダが新型「5ドアスポーツクーペ」を世界初公開! 流麗デザイン×斬新ハンドル採用! 25年内に登場予定の新型「GT コンセプト」 北京で初披露
スバル「新型SUV」発表! スポーティ&ブラックな内外装がカッコイイ! オシャブルー新設定に販売店でも称賛の声
みんなのコメント
オプションで必要なものは無いくらい何でも付いていて、パワーは無くとも燃費も良くてワインディングも軽快。とても気に入っています。記事にあるようにもっと売れて良いのになと感じずにいられないクルマ。
唯一かつ最大の弱点はリアのトーションビーム。確かに上手くネガを抑え込んでいる点は素晴しいのですが、物理的に片方の入力を反対側に伝えずにはいられないために、荒れた路面での時差のあるインフォメーションが気になります。
それ以外はターンの際に時折FRのような感触を感じるほど気持ちの良いハンドリング。仕事での移動が大半ですが、毎日のドライビングがとても楽しいです。
今の販売台数が正当な評価だと思う。