毎月200店以上の新車ディーラーを回り、「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。
今回まずは新型ソリオ、そしてレヴォーグ販売絶好調の報から。次いで、国内新車販売で2位の座をスズキに奪われたホンダ、今年これからの展望について。
「津波で流された車にまた乗りたい」 トヨタセールスマンが被災地で見た人とクルマの絆 #あれから私は
ほか、アクア フルモデルチェンジ、日産ノート・オーラ続報など、国内メーカー・ニューモデルの最新情報を網羅してお届け!
※本稿は2021年1月のものです
文/遠藤 徹、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年2月10日号
【画像ギャラリー】目下販売絶好調!!! レヴォーグとソリオの魅力をギャラリーでチェック!!!
■スズキ 新型ソリオの売れゆきは絶好調の滑り出し
スズキが昨年11月に発表、12月に発売した新型ソリオは、絶好調の滑り出しで売れています。
月販目標の4000台に対して、昨年12月の登録実績は5019台で、前年同月比51.7%もの大幅な伸びとなりました。ブランド通称名別の登録実績ランキングは13位で、トヨタの売れ筋モデルであるプリウス、アクア、RAV4も上回りました。
1月下旬現在の納期は4月下旬であり、推定バックオーダーは1万2000台に達しています。
標準タイプと上級&スポーツバージョンのバンディットでは標準のほうが売れていて、6対4という販売構成比となっています。
昨年12月に発売された新型ソリオの売れゆきが好調。12月の登録車での販売ランキングでは、売れ筋トヨタ車と競り合いながら13位にランクイン
■レヴォーグの売れゆきも絶好調の滑り出し
スバルが昨年10月に発売した新型レヴォーグが、絶好調の滑り出しで売れています。
月販目標の3000台に対して、昨年12月の登録台数はこれを大幅に上回る3918台を記録しました。1月下旬現在の納期は3カ月待ちの4月下旬となっています。
評論家の評価も非常に高いスバル レヴォーグ。このままベストセラーとなるか
■ホンダは今年の国内新車販売で2位の座奪還を目指す
ホンダは今年の国内新車販売を68万5000台、前年比10.6%増とする計画で、スズキを抜いて2位の座を奪還する方針です。昨年の販売台数は、スズキの63万842台に対してホンダは61万9132台で3位に後退しました。
今年、ホンダが販売増を狙えるその要因は、昨年11月にフルモデルチェンジしたN-ONE、同じく11月にビッグマイナーチェンジしたオデッセイの売れゆきがフルにカウントされるのに加えて、今年4月にフルモデルチェンジする予定のヴェゼル、8月に一新するシビックハッチバック、その後に追加する新型シビックタイプRなどの新型車販売の効果が挙げられます。
昨年12月にマイナーチェンジした主軸軽自動車のN-BOXも引き続きトップセラー確保を目指す構えです。
今年はこれに、2~3月の決算セール、6~7月の夏期ボーナスセール、9月の中間決算セール、11~12月の年末セール時期に低金利残価設定クレジット、オプション品サービス、下取り価格の上乗せ買い取りなどのセールスキャンペーンによって増販攻勢をかけることにしています。
2位奪還のカギとなるべきヴェゼル。現在のところその外観に対する評価は賛否が別れているようにも見える
■トヨタ アクアは今年中にフルモデルチェンジ
トヨタはアクアを今年中にフルモデルチェンジする方向でスケジュール調整しているようです。
次期型アクアは、ヤリスハイブリッドと明確にコンセプトを分け、サイズ&クオリティアップして上級シフトさせる見込みです。後席のニースペースやヘッドクリアランスも充分に確保する模様です。
パワーユニットはヤリスハイブリッドと同じ1.5Lハイブリッドを搭載します。従来は2WD車だけでしたが次期型は4WD車も設定します。
先進運転支援システムも充実させて、ヤリスハイブリッドを上回る販売台数を狙うものと思われます。
一部改良や特別仕様車を除くと、2017年6月のマイナーチェンジ以降音沙汰なし、ということになってしまうアクア(写真は現行型)。待っている人も多いと思うが、サイズアップとなると二の足を踏んでしまう人も多いかもしれない
■トヨタ ノア/ヴォクシー/エスクァイアの一新は2022年以降に?
今年中盤とみられていたノア/ヴォクシー/エスクァイアの世代交代による「新型ノア」への一本化は、2022年以降に先送りされる見通しです。
現行モデルは、ヴォクシーが登録車のベスト10の圏内、ノアが20位以内と、両モデルとも好調な売れゆきを維持していて、まだフルモデルチェンジの必要がないのが実情です。
エスクァイアは2020年5月にトヨタ全系列店で全トヨタ車の併売を開始以来、急速に販売台数が減少しており、今年中にもモデル廃止の可能性があります。
トヨタとしてはいずれフルモデルチェンジなどの機会に新型は「ノア」への一本化を進める考えですが、現行モデルはノアよりヴォクシーのほうが毎月2500台以上も多く売れているので、ヴォクシーブランドを廃止するのに苦慮しているとの見方もあります。
ヴォクシーで最も売れゆきが好調なのは特別仕様車の「ZS煌III」で、最近の販売構成はほとんどこちらのグレードが占めています。
ノア/ヴォクシー/エスクァイアは、今年にもフルモデルチェンジするという情報があったが、この予定は先送りされて来年になる可能性がある
■日産 新型ノートのマーケット評価は好調か今ひとつか微妙?
日産が昨年11月に発表、12月に発売した新型ノートのマーケット評価が微妙な状況にあることが判明しました。
改良新型e-POWERの搭載で商品性そのものは好評ですが、コストアップを抑えるために販売店のマージン幅を極端に抑えており、販売活動に支障が生じているのです。
車両本体に50万円程度のオプション&付属品を装備しても5万円以上の値引きができない状況にあります。
またe-POWER車に一本化したことで、低価格のガソリン車が欲しいユーザーからの代替えが見込めなくなっている問題もあります。
現時点では新型車効果で好調に売れていますが、半年以上が経過して需要一巡期に入ると急ブレーキがかかり、伸び悩む可能性があります。
昨年12月に発売された新型ノートは、販売店のマージンが少ないうえに、ガソリン車の設定がないなどで、販売店にとって売りづらくなっているという
■ノート・オーラは今春発表・発売へ
日産は、ノートベースの上級プレミアムモデルである新型車「ノート・オーラ」のデビューを今春発表→発売のスケジュールで調整をしている模様です。
ノート・オーラは新型ノートをベースに、ワイドフェンダーや前後バンパーの大型化によって全幅で40mm拡大、全長で150mm程度延長し、内外装をより上質に仕上げたモデルとなります。
e-POWERユニットはセレナ並みにパワーアップさせ、走りのポテンシャルアップも図ります。
当面ラインナップは「X」の1グレードのみで、2WDと4WD、それにオーテックバージョンを設定するものと思われます。価格は、新型ノートよりも車両本体で40万~50万円高となりそうです。
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みんなのコメント
> 販売店にとって売りづらくなっているという
ガソリン車を求める人にはマーチというスタンスらしいが、
厳しいよねぇ。。。