日本では空前のSUVブームとも呼べるほどSUVの売り上げが好調だが、昔のゴツゴツとしたイメージではなく、都会的な雰囲気を持ったモデルが増えている。
そんななか、アメリカを中心とした海外で続々と発売されているのが「SUVのオフロード仕様車」。車高を上げ、オーバーフェンダーを装着したワイルドな外装に、砂漠を難なく走破できる特別装備など、魅力満載なモデルが揃っている。
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そこで今回は、日本メーカーが海外で展開しているワイルドなSUVを3台ピックアップ。 思わず「日本で乗りたい!」と言いたくなってしまうかも!?
文/永田恵一、写真/ホンダ、トヨタ、日産、スバル、マツダ
■北米のホンダパスポートに設定された「トレイルスポーツ」とは!?
ホンダの北米向けラージSUVとなるパスポートには、2022年モデルからトレイルスポーツというオフロード仕様が設定された。
パスポートのトレイルスポーツは専用グリル、前後バンパーに付くシルバーのスキッドガーニッシュ、オレンジとしたエンブレムをはじめとした内外装のアクセントを持ち、オフロード走行を意識し、20インチから18インチにサイズダウンしたホイールなどが装備される。
日本未導入のSUV、ホンダパスポートに新たに設定されたトレイルスポーツ
日本で販売される日本車のSUVにもトヨタRAV4の2Lガソリンに設定されるアドベンチャーオフロードパッケージ、マツダCX-5のフィールドジャーニーといったオフロード仕様があるが、海外専売の日本車はそういった仕様が豊富なこともあり、ここでは海外専売となるオフロード仕様をピックアップしてみた。
■北米:トヨタ4ランナーTRDプロ
かつての日産テラノなどと同様のピックアップモデルをベースとしたSUVとなるハイラックスサーフは、日本では4代目モデルを最後に2009年に絶版となっているが、北米では4ランナーの車名で5代目モデルにフルモデルチェンジされて継続されている。
トヨタ 4ランナーTRDプロ(北米)。ド派手なライムグリーンのカラーリングがカッコいいぞ!
4LのV6エンジンを搭載する現行4ランナーは、トレイルスペシャルエディション、TRDオフロードといったオフロード仕様を設定するが、その頂点となるのがTRDプロである。
TRDプロはオフロード走行向けに17インチにサイズダウンされたマッドブラック塗装のアルミホイール+オールテレーンタイヤ、リアは別タンク付きとなるFOXのショックアブソーバーを使ったTRDのサスペンション、金属製のフロントアンダーガードを装備。
エクステリアでは大きなTOYOTAのロゴ入りとなるフロントのガーニッシュなどを装備し、インテリアも各部に入る赤いステッチでドレスアップされる。
ハイラックサーフは歴代明るい雰囲気を持つカッコいいモデルだったが、オフロード仕様になるとカッコよさがより際立っている。
■北米:日産フロンティアPRO-X
フロンティアは日本車ではハイラックス級となるミドルピックアップトラックで、3.8LのV6エンジンを搭載するモデルだ。
日産 フロンティアPRO-X。標準モデルはシルバーのホイールを履くが、PRO-Xではオレンジの差し色が入ったブラックのホイールとなる
フロンティアに設定されるオフロード仕様のPRO-Xは、機能面ではオフロードタイヤを履き、オフロードにも対応するようセッティングされたビルシュタインショックアブソーバー、電気式のリアデフロック、金属製のフロントアンダーガードなどを装着。
エクステリアにはオーバーフェンダーが加わり、インテリアもメーター内にクルマの横方向の傾斜角などを表示する機能を装備し、シートをはじめとした各部にオレンジのアクセントがあしらわれ、気分が高揚する雰囲気を持つ。
■北米:スバルアウトバック&フォレスターウィルダネス
ラージクロスオーバーモデルのアウトバック(日本名:レガシィアウトバック)とミドルSUVのフォレスターは、北米での販売比率が多いスバルにとっては大黒柱となるモデルである。
スバル アウトバックウィルダネス。日本で販売されているアウトバックのエレガントな雰囲気とは打って変わり、エクステリアカラーの明るいブルーにオレンジの差し色がポップな印象を与える
フォレスターウィルダネス。こちらもアウトバック同様にポップな雰囲気を持つ
両車をはじめとしたスバルのクロスオーバー、SUVは乗用車ベースながら、標準車でも本格的なSUVに匹敵する高い悪路走破性を持つが、それをさらに高めたのがウィルダネスだ。
アウトバックには2.4Lターボ、フォレスターには2.5LNAという現在両車の日本仕様には搭載されないエンジンに設定されるウィルダネスは、もともと十二分だった最低地上高をさらに高め、タイヤはサイズダウンしたオールテレーンタイヤを履く。
さらに、悪路でのトラクションを高めるXモードの作動速度域の拡大、ファイナルギアのローギヤード化、牽引性能の強化が施されるなど、本格的な内容となっている。また、自動車メーカーのカタログモデルらしく、アイサイトもウィルダネスに合わせて再チューニングされている。
内外装もエクステリアは前後バンパー下部のガードの追加、ルーフレールの強化、インテリアは汚れに強く掃除もしやすい合皮地のシート、ラゲッジスペースのフロアとリアシートバックを樹脂製とするなど、内外装のオフロード仕様化もソツがない。
ウィルダネスは日本導入を期待されているモデルだが、日本導入についてはスバルがCAFE(企業別平均燃費規制)に余裕がないこともあり、北米仕様の公表される燃費が悪化しているため、残念ながら当面ないようである。
■まとめ
日本でSUVやクロスオーバーのオフロード仕様を必要とする人は、ほとんどいないのが実情だろう。
しかし、SUVやクロスオーバーもスポーツモデルなどと同様に「その性能を使うことはほぼないけど、持っている」というのも魅力であり、RAV4アドベンチャーオフロードパッケージやCX-5フィールドジャーニーに続くオフロード仕様が日本でも増えることを期待したい。
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みんなのコメント
御用メディアって恥も外聞もないんだなー。
クズだな。