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「ダサい」払拭で人気復活? トヨタ「カローラ」登場1年でイメージを刷新出来た理由とは

掲載 更新 6
「ダサい」払拭で人気復活? トヨタ「カローラ」登場1年でイメージを刷新出来た理由とは

■カローラは「古臭いクルマ」から「流行りのクルマ」へ

 トヨタ「カローラ(セダン)」と「カローラツーリング(ワゴン)」は、2019年9月17日に12代目へとフルモデルチェンジしてから1年が経過しました。
 
 カローラ単体の車名としてはおよそ13年ぶりの復活となった現行モデルは、この1年でどのような販売動向だったのでしょうか。

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 現行のカローラシリーズは、2018年6月に「カローラスポーツ(ハッチバック)」が先行して登場した後、前述のとおりセダンとワゴンが約1年遅れてフルモデルチェンジ。

 普通車の販売台数ランキングでは、発売月となる2020年9月からいきなり4位にランクイン。その後、10月から12月は1位を獲得した後、2020年上半期(1月から6月)では首位のトヨタ「ライズ」に約1200台差と迫る2位となり、一躍ヒットモデルとなりました。

 2020年下半期(7月から12月)もその人気は衰えず、直近の2020年9月でも2位となっています。では、発売開始からの1年間の動向はどうなっているのでしょうか。

 トヨタの販売店スタッフは以下のように話します。

「現行カローラは、発売開始からステーションワゴンの『ツーリング』がもっとも売れています。割合では、ツーリングが半分、セダンとスポーツが残りを半数ずつ分けているという状況です。

 また、どの車種も充実した装備の割に価格が抑えられている、『コスパの良さ』が好評です。とくに、セダンは『プリウス』と比べられることが多いですが、圧倒的にカローラのほうが人気を獲得しています。

 加えて、法人登録も多いです。トヨタ車では、これまで『カローラフィールダー』が商用車として人気でしたが、買い替えのタイミングで現行カローラやワゴンカローラツーリングに一新するという法人もいらっしゃいました。

 ボディタイプではSUVやミニバンがブームですが、カローラシリーズではセダン、ワゴン、ハッチバックという3つをカバーしている点が強みだと思います」

 現行カローラは、発売から約1か月の販売台数で、カローラが約5400台(月販目標台数1700台)、カローラツーリングが約1万3700台(月販目標台数5400台)となり、カローラツーリングが圧倒的人気でスタートしました。そして、直近でもその傾向は変わらないようです。

 また、ライバル車よりもコストパフォーマンスが高い点も人気のようです。カローラの価格はガソリン車で193万6000円から、ハイブリッド車で240万3500円からと、「プリウス」の260万8000円スタートよりも20万円以上抑えられています。

 カローラツーリングでもガソリン車が201万3000円と、ステーションワゴンでは手頃といえる価格帯です。

 また、最近ではカローラブランドに対するイメージが変化しているといいます。前出とは別のトヨタ販売店スタッフは以下のように話します。

「発売直後は、まだお客さまの間でカローラは『昔のクルマ』というイメージが強く、実物を見るまではなかなか候補に挙がらない人もいました。

 しかし、最近ではカローラは『流行りのクルマ』というイメージを持って来店される人が多いです。

 その理由は、『街で見かけてカッコよかったから』や『ご近所さんが乗っているから』など、売れていることでカローラを身近に感じていただけていることが大きいと思います。

 私個人の感覚ではありますが、これは数年前にプリウスが大ヒットしたときに似ています。この約1年で、『カローラなら安心』という評価が、どんどん広まっています」

※ ※ ※

 登場から約1年、現行カローラはかつての「古い」というイメージを覆し、「流行」のクルマとして人気大衆車としての地位を取り戻しているようでした。

■ひと足先に登場したカローラスポーツは「初代コネクティッドカー」だった?

 カローラとカローラツーリングが登場する約1年前にカローラスポーツがひと足先に発売されています。

 前述のカローラブランドのイメージを刷新したのには、先に登場したカローラスポーツの影響も大きいようです。 

「カローラで日本にモータリゼーションを」という想いからはじまったカローラシリーズは、1966年に誕生し、2020年で54年を迎えます。

 現在では、世界150以上の国と地域で、販売累計台数4600万台を超えるロングセラーモデルに成長していますが、プリウスの登場以降では「カローラは古臭い・ダサい」というイメージが付けられていました。

 しかし、2018年6月に登場した12代目カローラシリーズの先駆けとなったカローラスポーツは、車載通信機DCMを全車に標準装備し、遠隔で走行アドバイスや車両診断を受けられる「eケアサービス」や「LINEマイカーアカウント」をはじめとしたコネクティッド機能を搭載しています。

 これにより、トヨタは同日に登場した現行「クラウン」とともにカローラスポーツを「初代コネクティッドカー」と定義付けて市場に投入しました。

 カローラスポーツの開発を担当したチーフエンジニアの小西良樹氏は次のように述べています。

「時代とともに変化するカローラのDNAを引き継いだこのカローラスポーツは、未来のモビリティライフにつながる『コネクティッド』と、カローラが培ってきた『クルマ本来の楽しさ』を融合したクルマに仕上げました」

※ ※ ※

 このようにカローラスポーツは、歴代モデルからの継承と先進性技術のコネクティッドを融合したモデルとして、これまでのカローラブランドに付いていたイメージを払拭させました。

 そして、前述のカローラやカローラツーリングによって、さらに幅広いユーザーへとその認知が広まった結果、現在の「新しいカローラブランド像」を築き上げたのです。

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みんなのコメント

6件
  • 先代カローラはやっぱ営業おじさんカローラ。
    あの尻下がりのスタイルも頂けなかったが、いまはTNGAベースになり
    基本性能安全性能もスタイリングも申し分なし、価格面も極力抑え
    これをトヨタ基準とすれば80点以上。

    逆に言うと、あまり営業車には向いてない気もするが・・・
  • 昭和から平成にかけてのカローラは若者向けだったのに、
    途中からおじさん車にしてしまったトヨタの失敗。
    新型で元の路線に戻っただけでしょ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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