48年間ブレないコンセプトとそれに恥じないクルマ作り
スズキが1970年4月に軽自動車市場に送り込んだクロスカントリー4WDがジムニーだ。それから48年、ジムニーは兄貴分のジムニーシエラを含め、世界194カ国で発売されるに至った。累計の生産台数は300万台に迫っている。名実ともに、スズキを代表する名車なのだ。ジムニーは、48年の間に3度しかモデルチェンジを行っていない。モデルチェンジのサイクルは代を重ねるごとに延び、3代目のJB23系は1998年から20年の長きにわたって第一線で活躍を続けた。
【WCT TV】国沢光宏の気になるクルマvol.5 スズキ・ジムニー前編
このJB23系ジムニーは、2008年に「グッドデザイン・ロングライフ・デザイン賞」を受賞している。これは10年以上の長い期間、同じコンセプトで生産・販売されているものに与えられる賞だ。この偉業がジムニーの凄さを物語っている。ジムニーは、初代から現行の4代目まで、すべてロングセラーを誇り、設計コンセプトもデザインもブレていない。初代が打ち出した本格派のクロスカントリー4WDという設計思想を、今も貫き通している。
エクステリアは、ストレート基調の機能に徹したデザインだ。クロスカントリー4WDのジープを手本とする力強いスクエアフォルムで、初代から受け継いでいる丸型ヘッドライトや縦基調のスロットグリルを採用した。エクステリアと同様に、インテリアも水平基調のデザインを守り通している。4代とも、誰が見てもジムニーとわかる明快なデザインだ。
本気でオフロード走れる強靱なラダーフレーム
最近は乗用車のプラットフォームを用いたモノコック構造のライトクロカン、クロスオーバーSUVばかりになっている。4WDシステムも、現在の主役はフルタイム4WDだ。だが、ジムニーは頑なに古典的なメカニズムにこだわり続けた。ぬかるんだ泥濘路やガレ場を走ったら、すぐにスタックしたり、亀の子になってしまうからだ。また、オフロードでジャンプでもしようものなら、ボディやフレームが衝撃でひずんでしまう。
過酷なラフロードや雪道などのステージで、プロのドライバーが安全に走りきれるように、ジムニーは強靭なラダーフレームを採用している。サスペンションは、前後とも信頼性の高いリジッドアクスルだ。リーフスプリングから3リンク式に変わったが、リジッドアクスルを貫いた。トランスミッションは、2WDと4H/4L切り替え式の副変速機を備えたパートタイム4WDを継承している。
エンジンは軽自動車の規格改正によって排気量を550ccに拡大した1976年のジムニー55から、直列3気筒を搭載した。最初は2サイクルだったが、2代目の途中から4サイクルの3気筒エンジンを積んでいる。駆動システムもパワートレインも、基本的なメカニズムは初代から変わっていないのだ。が、マイナーチェンジやモデルチェンジの機会をとらえ、設計を最適化し、走りの質感を大きく高めた。
この真摯な姿勢が、ファンの心をとらえて離さないのだろう。いつの時代も4WDの新しい楽しみ方をボクたちに提案している。ブレない設計哲学と時代に合わせた進化、この絶妙なバランスがジムニーファンを増やし続けている理由のひとつだ。また、甘党のクルマが多くなった今、硬派を貫いているのも魅力的と映るのだろう。それを証明するように、最新の4代目ジムニーもヒット街道を爆走している。
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