総帥コーリン・チャップマンが手がけた最後のロータス車
ロータス「エスプリ」は、日本のスーパーカーブームで有名になった「ロータス ヨーロッパ」の後継モデルです。
【画像】最後のロータス「エスプリ」4台中の1台! どんなクルマか写真で見る(24枚)」
そして、ロータスの総帥であるアンソニー・コーリン・ブルース・チャップマンが手がけた最後のロータス車です。
エスプリは、1975年に発表されてから2004年に生産終了するまでの約30年間、シンプルで軽量な4気筒のミッドエンジン スポーツからハイパワーなV8エンジン搭載車まで、さまざまなシリーズで変化して、1万台以上が生産されました。
そして、どのモデルもエスプリらしいクルマだったのです。
そんなエスプリが、RMサザビーズのオークションに出品されました。
今回、出品された「ファイナルエディション」は、その名が示すように最後のモデルイヤーに製作された、ロータスが開発した究極のエスプリといえるでしょう。
シリーズ4のプラットフォームにターボチャージャー付きのV8エンジンを搭載し、さまざまな変更で性能を向上させています。
足まわりでは、調整可能なビルシュタイン製ダンパーとアイバッハ製スプリング、そしてAPレーシング製ブレーキをセットで装着し、ワインディングロードで狙ったラインをトレースすることができます。
ミッドシップ搭載された3.5リッターのV8エンジンの重量は、わずか220kg(約485ポンド)で、最高出力は350psを発生します。
0-60mph(約96km/h)加速は4秒以下でこなします。こうした数値は、天国のチャップマンを喜ばせることでしょう。
外観では、スタイリングがいくつか変更されています、フロントのメッシュグリルにはシルバー仕上げのステンレススチールがインサートされ、リアにはシルバー仕上げのメッシュプレートが装着されています。
インテリアは、歴代のエスプリの中で最も豪華です。キルティングレザーのシートはパーフォレーテッドレザーで補完され、ダッシュボードにはアルミニウム製のエアコン用スイッチが備わります。
そして、短いブラッシュドアルミニウムのシフトノブは、ドライバーにドライブトレーンとのダイレクトなフィールを与えてくれます。
この仕様で製造されたエスプリは、世界でわずか79台で、いずれも自動車愛好家の世界で人気のあるモデルとなっています。
ロータスの証明書によると、この出品車は2003年9月に完成し、ソリッドブラックのボディカラーで仕上げられた最後の4台のうち、3番目のクルマです。
また、黒いパイピングのマグノリアレザーは工場出荷時のままで、オプションのガラスルーフも装着しています。
ジョージア州のロータスディーラーを通じてデリバリーされたこのエスプリは、最初にアトランタで登録され、その後、最終的にカリフォルニアにありました。
現在まで、このクルマは注意深く扱われ、今回のオークション用カタログ作成時のオドメーターは1万2020マイル弱(約1万9200km)を表示していました。例外的に良いコンディションで維持されていたのでしょう。
※ ※ ※
エスプリは、今もなお多くのファンから愛されているスーパーカーの1台です。きわめて珍しい、このファイナルエディションは、18万4800USドル(日本円で約2663万円)で落札されました。
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