現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 「トヨタノア/ヴォクシー」驚くほど安いハイテクカー、間違いなくトヨタの力作だ!(岡崎五朗レポート)

ここから本文です

「トヨタノア/ヴォクシー」驚くほど安いハイテクカー、間違いなくトヨタの力作だ!(岡崎五朗レポート)

掲載 更新 9
「トヨタノア/ヴォクシー」驚くほど安いハイテクカー、間違いなくトヨタの力作だ!(岡崎五朗レポート)

人気のミドルサイズ・ミニバンを代表するトヨタノアとヴォクシーがフルモデルチェンジを行いました。新型は驚くほどのハイテクが盛り込まれつつ、価格もリーズナブル。ファミリーカーに持てる技術を惜しみなく投入するところにトヨタの強さを感じた、という岡崎五朗さんのレポートです。

派手な顔つきはユーザーの意向を反映

5年契約できるカーリースは?購入とどっちがお得か、費用やメリットを調査

派手な顔つきが話題のノア/ヴォクシー。当然ながら賛否はあるし、個人的にもせめてノアはもう少しシンプルでも良かったのにと思う。だが、ミニバン界の絶対王者であるアルファードのイメージを利用しない手はないとトヨタが考えるのもごく自然の成り行きだし、マーケティングリサーチをしてみると、ミニバンを買う人の多くは派手な顔つきを好むのだという。シンプルさで勝負をかけてきた新型ステップワゴンとの勝負がどうなるのか、いまから楽しみだ。

スマホで無人操作、手放し運転、自動駐車などハイテクてんこ盛り

だが、新型ノア/ヴォクシーの最大の注目ポイントは別にある。派手な顔つきのミニバンであると同時に、猛烈に進化したハイテクカーでもあるのだ。ノア/ヴォクシーは、スマホ操作によって無人で動く初のトヨタ車である。加えて、渋滞時の自動車専用道路でのハンズオフ(手放し)や無線アップデートによる機能追加、自動駐車、てんこ盛りの先進運転支援装備など、トヨタの最新技術を惜しみなく盛り込んでいる。こういった新機能は、普通は高価格車に優先的に採用され、次第に採用車種を増やしていくものだ。

しかし、開発陣は「ノア/ヴォクシーにこそ優先的に付けたかったのです」と言う。運転に自信のない人が乗るからこそ自動駐車システムが必要だし、開けるときに大きなスペースが必要な大型テールゲートをもっているからこそ、スマホ操作で動かす機能が必要なのだと。

機能の内容を考えれば驚くほど安い

たしかに言われてみればその通りですね、なのだが、実際にやるとなるとコストという壁が立ちはだかるのが現実だ。オプションとして100万円や200万円をポンと支払ってくれる人が買うようなクルマならまだしも、ノア/ヴォクシーに採用するならリーズナブルな価格に収めなければならない。そこで気になるのがオプション価格だが、自動車専用道路での渋滞時ハンズオフは13万4,200円。ブラインドスポットモニター+安心降車アシスト(ドアオープン制御付)+アドバンストパーク(ハイブリッドはスマホ操作可能)+パーキングサポートブレーキで25万5,200円に抑えた。絶対的には決して安くはないが、機能の内容を考えれば驚くほど安い。ノア/ヴォクシーを買うのなら装着をぜひ検討してほしい。

日常的なシーンで大活躍する「PDA」

オプション以外にも、ここには書き切れないほどの先進運転支援機能が標準装備されている。その中で、こいつはいいなと思ったのがプロアクティブドライビングアシスト(PDA)だ。レーダーとカメラで周囲の状況をリアルタイムで監視。歩行者や車両との異常接近リスクを感知するとステアリングとブレーキを自動で制御する。と書くと安全装備に聞こえる(もちろんそれも重要な機能だが)が、実は日常的な運転シーンでもこの機能は大活躍してくれる。例えば、前方にクルマがいない状況でアクセルを戻すと惰力でスーッと走って燃費を稼ぐ。一方、前方にクルマがいる場合はアクセルオフで制動が立ち上がり(エンジンブレーキが利くような感覚)、適切な車間距離を保つアシストをしてくれるのだ。これにより、アクセルからブレーキ、ブレーキからアクセルへと踏み換える頻度が大幅に減り、運転がとてもラクになる。この機能もトヨタ初である。

ファミリーカーに持てる技術を惜しみなく投入するトヨタの強さ

よりスマートになったサードシートの収納メカニズム、メカニカル式サイドステップ、セカンドシートのオットマン、任意の角度で止められるバックドアなど、ミニバンとしての使い勝手にも抜かりはない。走りでは、プラットフォーム刷新が快適性と安心感を底上げし、新設計のハイブリッドシステムが燃費と動力性能のバランスポイントをさらに引き上げている。このように、新型ノア/ヴォクシーは間違いなくトヨタの力作だ。と同時に、ファミリーカーに持てる技術を惜しみなく投入してきてしまうところにトヨタの強さを改めて感じた。

※記事の内容は2022年2月時点の情報で制作しています。

こんな記事も読まれています

日産の新型「軽ハイトワゴン」登場! 日本で一番売れてる“超静音”モデル「サクラ」どこが変わった!?
日産の新型「軽ハイトワゴン」登場! 日本で一番売れてる“超静音”モデル「サクラ」どこが変わった!?
くるまのニュース
2024年版 使い勝手バツグンで「走り」も良い欧州ミニバン 10選 合理的で快適な1台
2024年版 使い勝手バツグンで「走り」も良い欧州ミニバン 10選 合理的で快適な1台
AUTOCAR JAPAN
フランスの高速道路料金所トラブル事情。SAでの給油儀式は不愉快なので燃費走行でル・マンへ【みどり独乙通信】
フランスの高速道路料金所トラブル事情。SAでの給油儀式は不愉快なので燃費走行でル・マンへ【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
かつては最速の「前輪駆動」 クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(2) 5気筒ターボは長寿命!
かつては最速の「前輪駆動」 クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(2) 5気筒ターボは長寿命!
AUTOCAR JAPAN
アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(1) バングルの自己主張ボディ
アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(1) バングルの自己主張ボディ
AUTOCAR JAPAN
ポルシェvsトヨタの首位争いは横転クラッシュのSCで仕切り直しに。混戦のまま終盤戦へ/ル・マン決勝18時間後
ポルシェvsトヨタの首位争いは横転クラッシュのSCで仕切り直しに。混戦のまま終盤戦へ/ル・マン決勝18時間後
AUTOSPORT web
【途中経過】2024年WEC第4戦/第92回ル・マン24時間 決勝18時間後
【途中経過】2024年WEC第4戦/第92回ル・マン24時間 決勝18時間後
AUTOSPORT web
なぜクルマに「馬のひづめ」? ナゾの昭和カスタム文化 どんな意味があったのか?
なぜクルマに「馬のひづめ」? ナゾの昭和カスタム文化 どんな意味があったのか?
乗りものニュース
ニッサン新型「小さな高級車」公開! オシャ内装&タフ外装の「コンパクトSUV」に「斬新デザイン!」の声も! 「新キックス」米登場で反響集まる
ニッサン新型「小さな高級車」公開! オシャ内装&タフ外装の「コンパクトSUV」に「斬新デザイン!」の声も! 「新キックス」米登場で反響集まる
くるまのニュース
トラックドライバーを苦しめる「高速深夜割引」の改訂! 高速料金を自腹で払う運転士には痛手でしかない
トラックドライバーを苦しめる「高速深夜割引」の改訂! 高速料金を自腹で払う運転士には痛手でしかない
WEB CARTOP
井戸田潤、2台のメルセデス・ベンツで揺れる恋心!?ファミリーカー購入決断か!?
井戸田潤、2台のメルセデス・ベンツで揺れる恋心!?ファミリーカー購入決断か!?
グーネット
愛車の履歴書──Vol41. 大黒摩季さん(前編)
愛車の履歴書──Vol41. 大黒摩季さん(前編)
GQ JAPAN
電動車2650台以上提供! 「トヨタ」はなぜ、パリ五輪参加にこれほど労力を注ぐのか
電動車2650台以上提供! 「トヨタ」はなぜ、パリ五輪参加にこれほど労力を注ぐのか
Merkmal
なんというスケール…高速道路上の巨大「足場要塞」ついに潜入 「石ころ一つ落とさない」ために準備6年!? 今まさに格闘中!
なんというスケール…高速道路上の巨大「足場要塞」ついに潜入 「石ころ一つ落とさない」ために準備6年!? 今まさに格闘中!
乗りものニュース
テインの車高調「フレックスZ」がシエンタ、ヤリスクロス、RAV4、インプレッサスポーツの適合を追加
テインの車高調「フレックスZ」がシエンタ、ヤリスクロス、RAV4、インプレッサスポーツの適合を追加
レスポンス
イギリス流の高級──新型レンジローバー・スポーツ・オートバイオグラフィーD300試乗記
イギリス流の高級──新型レンジローバー・スポーツ・オートバイオグラフィーD300試乗記
GQ JAPAN
「モータースポーツは残酷だ」アルピーヌA424の初ル・マンは2台ともにエンジントラブルでリタイア
「モータースポーツは残酷だ」アルピーヌA424の初ル・マンは2台ともにエンジントラブルでリタイア
AUTOSPORT web
「ぶら下がっているタイプの給油器」見なくなったのはなぜ!? 数を減らすのも仕方ない理由とは
「ぶら下がっているタイプの給油器」見なくなったのはなぜ!? 数を減らすのも仕方ない理由とは
乗りものニュース

みんなのコメント

9件
  • 決して安くはない。
  • 下請け孫請けが原価割れで部品を納品しているんですよ。ご存知ですか?
    そうでもしなけへれば、食べて行けないのです。TOYOTA自体は給料のベースアップはあるけど、下請け孫請けはない。
    TOYOTAの企業努力ではなくて下請け孫請けの企業努力です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

267.0351.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.6552.8万円

中古車を検索
ノアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

267.0351.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.6552.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村