初動は絶好調、オーダー殺到により納車まで1年以上待ちの声も聞こえてくる新型ジムニー。年間の目標台数1万5000台は、ゆうゆうクリアしそうな気配です。
新型ジムニーの大量オーダーを支えているのが、熱狂的なジムニーファンのチカラ。とくに先代JB23ジムニーとJB43シエラは、モデルライフ20年という異例の長さでありかつ、モデル末期まで台数が漸減することなく淡々と売れてきたモデルです。営林事業や山間部の配達用途といった、ジムニーがオンリーワンの選択肢というニーズにも支えられ、国内だけで累計30万台に迫る台数が世に出ました。
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そんな、JB23(JB43)の中古車事情を調べてみました。
驚いたのは、その残存率。10世代すべてがまんべんなく流通しており、20年前の1型もまだまだ現役なのです。流通量も豊富で、JB23ジムニーだけでも、常時3000台以上が中古車市場に流通しているようです。また特筆すべきは、キャラクターに似合わず修復歴車が少ないこと。低年式で距離は伸びていても、ボディに大きなダメージを負った物件は少ないという安心な面もあります。
相場観は、最新の10型をのぞいて各世代ごとに約10万円ずつ安くなっていくイメージですが、価格差が大きいのがマイナーチェンジをはさんだ5型とそれ以前の世代。割り切って考えれば4型以前はかなり安く買えるので狙い目といえます。2型の最安値ならヒトケタ万円台から探すことができます。また、1型が2型より高くなっているのは、流通に値しない劣悪な物件が淘汰されたから。この流れは以降の世代にも広がっていくので、予算の都合で低年式を選ぶ際でもとんでもなく粗悪な物件をつかむリスクは減っていきます。
カスタマイズ済みの物件が多いのも特徴です。別表はノーマル車の中古車相場ですが、最高値に30~40万円プラスすれば、ショップデモカーなみの良質な車両が手に入ります。
ジムニーではおなじみの特別仕様車「ランドベンチャー」「ワイルドウインド」「クロスアドベンチャー」などのモデルは、高めの相場です。売るときも優位ということですね。
驚かれるかもしれませんが、トランスミッションは半数以上がAT車。MT車の引き合いが多いため、AT比10万円高で推移しています。
JB43シエラ(とJB33ジムニーワイド)は、低年式なら20~30万円台から探すことができます。ジムニーに比べ流通量は1割以下と少ないため、比較して選ぶことが難しい面もありますが、高年式の「登録済み未使用車」も多く、これらの値下がりを待つのもいいでしょう。
今後の相場の動きに関してですが、どれくらいの先代オーナーが新型ジムニーに乗り換えるのかがキーになります。市場に一気に下取り車が流れ込むようなことがあると相場の低下が起こりますが、ことさら短納期をめざす増産体制ではないとのことなので、フルモデルチェンジしたからといって、JB23(JB43)の相場が大きく落ち込むといったこともなさそうです。これまでと同様、横ばいの相場になることが予想されます。
豊富な流通量を背景に、専門中古車店が多いのもJB23系ジムニーの特徴です。看板を掲げているだけに仕入れの目利きにも信頼できることでしょう。トラブルシューティングでもきっと頼りになるはずなので購入を検討しているなら遊びに行ってみるのもいいでしょう。
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