アクティブカーズで愛車のチューニングを楽しんでいるオーナーたち
山梨県甲府市にあるアクティブカーズは、日本全国から整備を受けるためにE30をはじめとするヤングタイマーなBMWが集まる、いわば駆け込み寺的存在だ。代表の小川氏はBMW正規ディーラーの工場長を務めていた経験があり、自身もE30 M3所有歴が長いので、オーナー目線で親身になってくれる。こうしたことから、一度整備を依頼した人は、車検整備のたびに甲府を訪れるリピーターとなるのである。今回はアクティブカーズのファンの中から、愛車を6連スロット化して気持ちよい吹け上がりを日々満喫しているBMW&アルピナオーナーを紹介しよう。
バブル期の「三種の神器」のひとつだった「BBS」じつはメイド・イン・ジャパンの技術が世界で認められたホイールでした
1989 BMW 320i Mテクニック/無理せずひとつずつステップアップ
フィアット500ツインエアに乗っていたころから、BMWオーナーの知人と一緒にアクティブカーズへ来ていた、という名取弘道さん。130iにも乗っていたことがあったそうだが、知り合いとなったこのクルマの元オーナーが手放すという話を聞き、ツインエアからこの320i Mテクニックに乗り換えることになった。
チューニングを考えはじめたのは、乗り換えてから。アクティブカーズにはいいお手本となる個体がたくさんあり、それを見てきたことから、もし自分が乗るならこうしたい、というぼんやりとした完成図を描いていたこともあって、実際に乗りはじめてからの進捗状況はスムーズだった。
現在の仕様は、ATからMTへの換装と、エンジンの排気量アップの実現、日産R35「GT-R」の部品を流用したダイレクトイグニッション化、6連スロットルの装備など。ホイールは変換スペーサーを使ってフィアット500で履いていたクリムソンのディッシュをそのまま履いている。サスペンションはアクティブカーズのオリジナル車高調サスキットだ。
今後は、エンジンのメカチューンを考えている。すでにクラッチやフライホイールは大パワー、大トルクに対応できるものを装備しているし、スロットルや点火系もグレードアップ済みのため、圧縮比アップやカム交換などをおこなえば、より気持ちのいい吹け上がりと鋭い走りを実現できる。無理をせずにひとつずつステップアップをしていくことで、長く愉しんでいこうというのが、名取さんのやり方だ。
1988 BMW 320i/6連スロットルをLINKで制御
マットブルーのボディカラーは、フルラッピングで仕上げている藤井恭志郎さんの320i。もっとも注目すべきは、6連スロットルを装備したエンジンだ。各40φのスロットルを制御しているのは、LINK。チャンネル数が多いことから、エアコンのオンオフによるアイドルアップなども含めて、チューニングエンジンながらごく普通に使うことができるようになっている。
そのほか、サスペンションはアクティブカーズのオリジナル車高調サスキットを装備し、ヘッドライトはイカリング付きに交換。インテリアはシートにレカロSRの日本30周年記念バージョンを、ステアリングはOMP製に交換されていた。
1990 アルピナB10 3.5/1/6連スロットルの快音が随一のお気に入り
E34の5シリーズをベースとしてつくられた、アルピナB10 3.5/1が佐藤克俊さんの愛車。購入後からすぐにアクティブカーズにはお世話になっていて、現在では各部にアクティブカーズの手が入っている。
たとえばエンジンは6連スロットルの装備に加えて排気量アップ済み。制御はHKS F CON V Prpでおこなっている。そのパワーアップ、トルクアップに応じてクラッチはM5用に交換。フライホイールはアクティブカーズオリジナルの軽量クロモリ製を装備している。
さらにブレーキはフロントにブレンボF50キットを、リアにはWRX用キャリパーをセットすることでグレードアップ。ブレーキローターはフロントにGTキットのドリルド、リアには8シリーズ用のスリットとしていた。
インテリアにはデフィのサブメーターをセットし、油圧や油温、水温を管理。チューニングエンジンということもあって、A/F計も装備されていた。シートはレカロA8としているが、これはより積極的に走りを楽しむため。内装が一部ウッドでゴージャスな感じとなっているのは、540i純正の物入れが便利だということで装備をしたからだ。もともとE34 525iに乗っていたころ、M5乗りの友人が増えてきたことから、だったらアルピナに乗ろうと買い替えたのがこのクルマ。6連スロットルが奏でるサウンドは、いまも佐藤さん随一のお気に入りポイントだ。
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