フォルクスワーゲン・ビートル
(この記事は「後編」です。前編と合わせてお楽しみください)
【画像】黄金期の2シーター・コンバーチブル【フォード・サンダーバードを写真で見る】 全15枚
ほとんど紹介する必要のないクルマだ。なんといっても、65年間も生産されたフォルクスワーゲン・ビートルは、史上最も成功した象徴的なクルマの1つである。全2150万台のうち、約500万台が米国に輸入された。
シボレー・デラックス – 1951年
この1951年型シボレー・デラックスは困難に打ち勝ち、70年以上も生き延びてきたが、まもなくスクラップにされようとしている。このひどい状態を考えれば、驚くにはあたらない。写真の山の中でも屈指のクラシックカーである。
フォード – 1951年
シボレー・デラックスとは対照的に、この1951年型フォードはもう少し長生きしそうだ。ボディパネルはシボレーよりずっときれいだが、よく見ると深刻な腐食がある。何十年もの間、窓が欠けていることは明らかだ。内装は腐り落ち、シートは骨格がむき出しになっている。
シボレー・インパラ – 1964年
この1964年型シボレー・インパラ2ドア・ハードトップは、おそらく汚れや腐食から足回りを守るために車輪の上に置かれていたようだ。残念なことに、この措置は遅すぎたようで、フロアはすでに広範囲にわたって腐ってしまっている。修復の見込みはほとんどなく、ヤードの山の中で破砕される運命をたどるのは時間の問題だ。
フォード・カントリー・セダン – 1958年
1950年代後半、ステーションワゴンは間違いなく流行の真っ只中にあった。1958年だけで約9万人の消費者がフォード・カントリー・セダンを選んだ。長距離の家族旅行に使われ、後部座席で子供が車酔いしたり、飲み物をうっかりこぼしたり、「まだ着かないの?」と文句を言ったり……この1台からさまざまな物語が想像できる。
かつてこの中に乗っていた子供たちと同じように、このクルマの外観も数十年の間に大きく変化した。
マーキュリー・クーガー – 1974年
3代目マーキュリー・クーガー(1974~1976年)は売れ行き好調で、初代モデルの成功には及ばなかったものの、2代目よりも50%多く売れた。モデルラインは2ドア・クーペのみにスリム化され、コンバーチブルは廃止となり、XR-7というグレードが標準とされた。これは1974年に販売された9万1670台のうちの1台である。
ビュイック・センチュリー – 1986年
あまり気づかれることなく、ひっそりと道路から消えていくクルマは魅力的だ。少し前まで、この時代のビュイック・センチュリーは至る所を走り、街角を飾っていた。しかし、瞬く間にほとんど姿を消してしまった。第5世代(1982~1996年まで)は220万台も生産されたにもかかわらず、今日残っているのはほんの一部。この1台は、1986年に生産された26万9000台のリミテッド・セダン(Limited Sedan)のうちの1台である。
シボレー・マリブ – 1983年
1983年、4代目マリブに終焉の鐘の音が響き、1つの時代が幕を閉じた。しかし、マリブという名称は1990年代後半に再登場している。写真の個体は非の打ちどころのないコンディションだが、このステーションワゴンのパーツを買い求める熱狂的なファンはほとんどいない。おそらく、人気の低さが反映されているのだろう。
プリマス・ベルベディア – 1960年
この1960年型プリマス・ベルベディアのひどく変形したボンネットの中には何が積まれていたのだろう。当時はオプションでV8も選択できたが、おそらく標準の直列6気筒エンジンが搭載されていたのではないだろうか。最高出力145psを発生する3.7L直6は、0-97km/h加速を14.4秒で駆け抜けた。
フォード・サンダーバード – 1960年
2代目フォード・サンダーバード(別名スクエアバード)は、当初の2ドア・コンセプトから逸脱したことで批判を浴びたが、これは大衆が望んだものだった。フォードは大規模な調査を実施した結果、座席を2つ追加し、快適装備を充実させることにした。
そしてそれは初代モデルのおよそ4倍という販売台数にも反映された。写真の個体は1960年に販売された9万3000台のうちの1台である。
ランブラー・クラシック・ワゴン – 1963年
この1963年型ランブラー・クラシック660クロスカントリーは、おそらく標準の6気筒エンジン(最高出力127ps)を搭載していたと思われる。そうであれば、3速ATと組み合わされ、0-97km/h加速15秒、最高速度は150km/hに達しただろう。オプションの4.7L V8エンジンとMTであれば、0-97km/h加速のタイムは6秒近く短縮され、最高速度は180km/hに達する。
フォードF100 – 1964年
キャブがこのような姿になったのは、道路を走っていたときではなく、ロンズ・オート・サルベージに来てからであることを祈りたい。これは1964年型フォードF100スタイルサイドで、同年に生産された15万2272台のうちの1台である。2023年現在、Fシリーズは42年連続で米国のベストセラー車となっている。
オールズモビル・カトラス – 1975年
Cピラーの状態を見てほしい。おそらくビニールカバーか何かに覆われ、何年も発見されずに朽ち果てていたのだろう。これは1975年型のオールズモビル・カトラス・スプリームで、売れ筋モデルだった。実際、この年はシボレー・インパラに次いで米国で2番目に売れたクルマとなった。翌年にはトップの座を獲得し、1980年代までその座を維持した。
フォード – 1954年
フォードの1954年モデルは、1953年モデルの「お化粧直し版」であったにもかかわらず、大衆の絶大な支持を集めた。フォードを販売台数トップの座に押し上げ、ライバルのシボレーを打ち負かしたほどだ。1957年にも同じ偉業を達成している。しかし、このアングルからではその魅力が伝わってこない……。
プリマス・ダスター – 1974年
2ドア・クーペのプリマス・ダスター(1970年~1976年)はヴァリアントをベースとし、フロントエンドも共有しているが、ヴァリアントを名乗っていたのは生産初年度だけだった。AMCホーネット、シボレー・ノヴァ、さらにはフォルクスワーゲン・ビートルのようなコンパクトな輸入車など、さまざまなクルマにとって手強いライバルだった。130万台以上の販売台数を記録し、プリマスのサクセスストーリーとなった。これは1970年代中頃のモデルのようで、おそらく1974年が妥当である。
マーキュリー・マーキー – 1978年
このマーキュリー・マーキーは、よく磨けば今にも走り出しそうだ。しかし、この写真は一番綺麗に見えるアングルで撮ったものだ。わかりにくいが、実はフロントエンドが大きく欠けている。おそらく1978年の第2世代後期の車両と思われる。
マーキーは、フォードLTDのマーキュリー版として1967年から1986年まで生産された。当初はフルサイズ車として、最後の4年間はミドルサイズ車として販売された。
GMC – モーターホーム
1973年から1978年の間に生産された1万2921台のGMCモーターホームのうち、最大9000台がまだ走行可能な状態にあると推定されている。そのため、こうしてジャンクヤードで見かけるのは珍しい。
モーターホームは、大手自動車メーカーがRV車を量産した珍しい一例である。つまり、車体だけでなく内装もGMが手がけたのだ。最近の米国のRV車は専門メーカーによって作られており、その多くがインディアナ州の企業だ。
ポンティアック・パリジェンヌ – 1985年
この写真では見えにくいが、1985年のポンティアック・パリジエンヌにはリアホイール・スカートが装着されている。1982年に一度廃止されたが、兄弟車のシボレー・カプリスとの差別化を図るため、3年後に復活したのだ。
パリジェンヌは1959年にデビューを飾り、1986年に引退した。
インペリアル – 1959年
6.7L V8エンジンを搭載した1959年型インペリアルは、1/4マイル(402mの発進加速)を16.8秒で走破した。これは5000ポンド(2200kg)以上ある巨体にしては偉業だが、それなりの燃費を達成するためにはアクセルを非常に穏やかに踏む必要がある。多くの人にとって「2桁」燃費は手の届かない領域だった。
ジオ・トラッカー
スズキとGMの合弁会社であるCAMIが、カナダ・オンタリオ州で生産した初代ジオ・トラッカー。ジオはシボレーの下部組織で、1989年から1997年まで存在した。しかし、トラッカーは後にシボレーのバッジをグリルに付け、長く販売されている。 まともなタイヤを装着すれば、オフロード走行も可能だった。
フォード・フェアレーン – 1969年
誰かがこの1969年型フォード・フェアレーンのトランクを無理やり開けようとして、壊してしまったようだ。しかし、まだ使用可能な部品がたくさん残っており、今のところ健全な状態にある。
1969年だけで23万3688台のフェアレーンが販売され、総生産台数は183万台に達する。しかし、ライバルのシボレーからトップの座を奪うには十分ではなかった。
フォード・ランチェロ – 1975年
「クルマ以上!トラック以上!(More than a car! More than a truck!)」。
1957年のデビュー時、フォードはランチェロをそう表現した。誕生から1979年の生産終了まで、50万台以上が販売された。これは1975年に生産された第6世代のモデルである。
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みんなのコメント
ガスモンキーなんかでもやってるが、向こうのレストアは歴史を感じる。
まぁ日本車でここまで朽ち果ててたら、再生はほぼ無理だが。