ディーノ 246GTの平均相場は約5000万円?
2025年2月4日~5日にRMサザビーズがフランス・パリで開催したオークションにおいて、ディーノ「246GT」が出品されました。1972年1月にフェラーリからフランスの著名なフェラーリ・ディーラー、シャルル・ポッシにデリバリーされたディーノ 246GTは女性オーナーに納車され、同年末に別の女性のもとに。彼女はそれを13年間所有したのち、今回の委託者である女性へと譲渡。以来約40年間、同じ所有者によって大事に保管されてきた1台でした。
地味色ディーノ「246GT」が約5770万円で落札! 工場出荷当時のオリジナルカラーが決め手…とはいえ、もう簡単には手が届かない存在に
ディーノのオークション出品率は高い!
オート・オークションの世界で、つねに注目を集めるブランドといえば、それはやはりフェラーリということになるだろう。とりわけフェラーリがクラシック部門の「クラシケ」を設立してからのオークションシーンでは、クラシケによる認定の有無が落札価格を左右する大きな理由ともなっている。いわばフェラーリ自身によるお墨付きを得たモデルは、それを売却する時にも有利な立場にあるというのが、フェラーリスタの意識なのだろう。
その事情はピッコロ・フェラーリとも呼ばれる、ディーノにも同様にいえることだ。今回はRMサザビーズのパリ・オークションに出品された、1972年式のディーノ「246GT」を紹介するが、同社が開催した最近のオークションをあらためて振り返ってみても、ディーノの出品車は多い。
実際に売買が成立したものだけを紹介してみても、2024年のモントレーでは1974年式のGTが58万2500ドル(邦貨換算約8990万円/レートはパリオークション時のものを採用、以下同)、続くロンドンでは1973年式のGTSが33万ポンド(邦貨換算約6355万円)、ミュンヘンでは1969年式が68万ユーロ(邦貨換算約1億890万円)、ドバイでは1970年式が39万8750ユーロ(邦貨換算約6386万円)で落札。
2025年を迎えてもその勢いは止まらず、1月にアメリカのアリゾナ州スコッツデールで開催されたオークションでは、1972年式が37万9000ドル(邦貨換算約5849万円)で売買が成立している。もちろんこれ以外にも、RMサザビーズからはプライベートセールスで複数のディーノが売買されている記録が残る。ディーノ206/246の人気はこれらの数字からも十分に証明されているといってよいだろう。
これらのリザルトを背景に、RMサザビーズがパリオークションで1972年式のディーノ246GTに掲げたエスティメート(予想落札価格)は27万~34万ユーロ(邦貨換算約4324万円~約5445万円)という、比較的幅のあるものだった。
ディーノの変遷を振り返る
それまでの206GTの後継として誕生した246GTのモデル変遷に詳しいファンには改めて解説する必要もない話だが、246GTのファースト・モデルは1969年に発表されている。
車名が新たに246GTとなったことからも想像できるように、マイナーチェンジでの最大の話題は、ミッドに搭載されるV型6気筒エンジンの排気量が2Lから2.4Lへと拡大されたこと。ルーフラインが206GTから若干高められ、それによってキャビンのヘッドクリアランスは向上。ホイールベースも同様の比較で60mm延長された。センターロック式のホイールは一部のモデルを除き206GTのそれに等しく、そのために「タイプL」と呼ばれるこの初期型を好むマニアは非常に多い。
それに続いてフェラーリは(すでに生産車部門はフィアットのコントロール下にあったのだが)、1971年にボディパネルにプレス加工の製法を取り入れた「タイプM」を、さらにこの年の末には1974年まで生産される最終型の「タイプE」をリリースする。
出品車はタイプEの前期型
このタイプEの中でも、ディテールの違いから前期型と後期型が存在するが、今回パリ・オークションに登場したモデルは前期型のディテールを持つもの。
外観ではフロントバンパーがタイプMと比較して短くなったことや、ワイパーが平行停止型に改められたことなどが特徴だ。ただし出品車のシリアルナンバー「03266」は、発表まもない時期に生産されたモデルということもあり、ワイパーは中央停止型がそのまま受け継がれている。ちなみにミッドの2.4L V型6気筒エンジンの最高出力は195psとされた。
出品車は、1972年1月にフェラーリからフランスの著名なフェラーリ・ディーラー、シャルル・ポッシにデリバリーされた後、女性のカスタマーに販売された。フランス市場向けということもあり、イエローバルブのヘッドランプが装備されていた記録も残る。
車両は彼女によって1972年の末に、やはり新たな女性カスタマーに売却。彼女はそれを13年間所有したのち、今回の委託者である女性へと譲渡。現在までの所有期間(約40年)の中では、シャルル・ポッシから調達したというフェラーリ製のパーツを使用したレストアも行われている。注目の落札価格は34万2000ユーロ(邦貨換算約5477万円)。ディーノ246GTの相場は、どうやらこのあたりが平均的なラインであるようだ。
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みんなのコメント
価値高いですね。フェラーリレッドで1度レストアもされているので、
ランニングコンディションもいいのかも、ですね。羨ましい。。。
ダイの大冒険?