自動車メーカーが続々と発表する国内セダンの廃止。でも世界のトヨタは「クラウンセダン」という形で残してくれた! 我々ユーザーとしては嬉しい限りだが、その実力は未だ未知数。そこで今回は「ミスターGT-R」の水野さんが、その鍛え抜かれた審美眼でクラウンセダンを斬っていく。
※本稿は2024年3月のものです
文/水野和敏、撮影/奥隅圭之、写真/TOYOTA
初出:『ベストカー』2024年4月26日号
国内セダンの希望の星! でも改善点は多数アリ? 期待度が高いからこそ見えたクラウンセダンの欠点とは
■トヨタ クラウンセダンのここがイイ&ここがダメ
トヨタ クラウンセダンへの水野さんの評価は89点
●トヨタ クラウンセダンへの水野さんの評価……89点
90点に満たない採点は厳しく感じるかもしれないが、730万円の高級車にしては緩い登りの定常走行で“ガーガー”というエンジン騒音が室内に響くのはいただけない。また、ブレーキを踏んだ際の大きいノーズダイブは姿勢変化の違和感が大きく改善を望みたい。
一方、足周りはよく合わせ込まれており、微小入力域でのショックアブの動きはスムーズで、滑らかな乗り心地を作り出しているのは高く評価できる。操舵時の滑らかなフィーリングも高評価だ。
2.5Lハイブリッドは4速ATを組み合わせたことでトルクの繋がりがよくなり、自然で安定した感覚になった。
●水野和敏 取材メモ
・全長5mクラスの4ドアサルーンであるならば、リアセクションをリフトバックのような形状にするのではなく、ノッチバックプロポーションにしてほしかった。
・乗り味は滑らかでショックアブの微小入力域の動きがスムーズで突き上げ感は皆無。操舵フィールも滑らかで高級車として充分納得できる仕上がり。
・2.5Lマルチステージハイブリッドはドライバビリティに不満はないが、エンジン音が少々ガサツだ。
●トヨタ クラウンセダン(2.5ハイブリッド)
・全長:5030mm
・全幅:1890mm
・全高:1475mm
・ホイールベース:3000mm
・最低地上高:130mm
・最小回転半径:5.7m
・車両重量:2020kg
・エンジン:直列4気筒DOHCハイブリッド
・総排気量:2487cc
・最高出力:185ps/6000rpm
・最大トルク:22.9kgm/4200-5000rpm
・トランスミッション:マルチステージハイブリッドトランスミッション
・WLTCモード燃費:18.0km/L
・Fサスペンション:マルチリンク
・Rサスペンション:マルチリンク
・タイヤサイズ:235/55R19
・車両価格:730万円
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みんなのコメント
ベストカーは、次期クラウンはセダンは消滅って張り切って言い切って騒いでたたろうが。
まずは毎度の事ながら嘘ついてすみませんだろ。