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新型ロールス・ロイス スペクター、ついに登場──超高級車の歴史が変わる

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新型ロールス・ロイス スペクター、ついに登場──超高級車の歴史が変わる

ブランド初の電気自動車は、意欲的な1台だった。

100年以上前の予言が今、現実へ

アストン・マーティンには大きなポテンシャルがある

10月18日、ロールス・ロイスは、ブランド初の量販EV(電気自動車)「スペクター」を発表した。

プレスリリースで“世界初のウルトラ・ラグジュアリー・エレクトリック・スーパークーペ”と謳うスペクターは、従来あった「ファントムクーペ」に置き換わるモデルだ。1900年、ロールス・ロイス社の共同創業者である故チャールズ・ロールズが「電気自動車は完璧なまでに静かでクリーンです。匂いもせず、振動もありません。 充電ステーション整備とともに、非常に便利な乗り物になるはずです」と、述べた“予言”がいよいよ成就する。

エクステリアは、現行のゴーストを彷彿とさせるものの、随所にスペクターらしさを盛り込んでいる。ステレンススチール製のフロントグリルはロールス・ロイス史上もっともワイドなデザインを採用。周辺に配された22個のLEDによって、暗闇では存在感を際立たせる。

このフロントグリルは、空力性能を高めるべく、凹凸がないよう取り付けられている。このグリルの設計・開発だけで延べ830時間を要したそうで、結果、Cd値0.25達成に大きく寄与したという。

サイドビューはきわめてシンプル。ボディ下部に設けられた1本のラインは「ワフト・ライン」と呼び、ヨットのデザインから着想を受けたという。

リアはファストバックスタイルとなる。テールランプは、ユーザーがどのボディカラーを選んでも調和するようあえて無色とした。ドアの開閉は、一般的な乗用車と異なり逆開きだ。

優雅なエクステリア・デザインのバランスを崩さぬよう、ロールス・ロイスとしては100年ぶりに23インチのホイールを組み合わせた。

価格は約5000万円前後かインテリアもまた、エクステリアとおなじくゴーストを想起させるデザインであるものの、スペクター専用パーツも多い。

ドア・ライニングには4796個のLEDを設置。ロールス・ロイスの市販モデル初の装備で、「スターライト・ドア」と呼ぶ。無数のLEDがまるで夜空に輝く星のごとく淡く光る。LEDはほかに、助手席側ダッシュボードやルーフにも散りばめられている。

ブランド初のEVではあるものの、ダイアル式のエアコン調整スイッチやセンターコンソールのインフォテインメント用スイッチなどは残されているのが興味深い。ただし、デジタル面はアップデートされ「SPIRIT」と呼ぶシステムを投入。これにより、たとえばデジタルメーターのカラーを、ユーザー好みに変更出来るという。つまり、ビスポークの分野がついにデジタル面まで拡大したのだ。

使用されるプラットフォームは、現行の内燃機関搭載モデルとおなじく柔軟性の高いオールアルミニウム製スペースフレーム・アーキテクチャー「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」。当初から電動化も視野に入れて開発されていたそうだ。

ただし、素材の最適化などによって従来と比べ剛性は30%アップ。バッテリーの配置を工夫したことでフラットなフロアを実現した。ちなみに約700kgにも達するバッテリーは、遮音材としても機能するそうだ。

足まわりには「プラナー・サスペンション・システム」なる電子制御を採用。新しいコンピュータによる高速処理能力を活かし、4輪それぞれを個別に制御する。セッティングはフランスのリヴィエラを中心におこなわれた。四輪操舵システムも組み合わせることで、あらゆる道で滑らかな乗り心地、「マジック・カーペット・ライド」を提供すると謳う。

搭載するモーターは430kWの最高出力と900Nmの最大トルクを発揮予定。満充電時の航続可能距離はWLTPモードで約520kmに達する。車両重量は2975kgに達するものの、0~100km/hは4.5秒を見込む。

新型スペクターは現在も開発が続いており、市場投入は2023年第2四半期にずれ込む。価格はカリナン(4258万円)とファントム(6050万円)の間になるというか、約5000万円前後と予想される。

文・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

2件
  • BMW7シリーズがどデカいグリルにスプリットヘッドライトを採用したのはこのためか
  • 車名がスペクターだけに
    片目の潰れたハゲオヤジが白いペルシャ猫抱いて
    乗ったら似合うかもw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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