「CiKoMa」&「WaPOCHI」を体感できる!
ホンダの研究開発子会社である本田技術研究所は、人と分かり合える独自のAIである協調人工知能「ホンダ CI(Cooperative Intelligence)」を搭載したホンダCIマイクロモビリティの技術実証実験の一環として、一般向け自動走行技術実証実験を開始する。CIマイクロモビリティを一般の顧客に体験してもらい、フィードバックを得ることで、CIの進化、モビリティとしての使い勝手の向上を目指すとともに、2030年頃の実用化を見据えた社会受容性の醸成を図っていく。
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本田技術研究所は2022年11月に茨城県常総市にて技術実証実験を開始し、搭乗型マイクロモビリティ「CiKoMa(サイコマ)」および、マイクロモビリティロボット「WaPOCHI(ワポチ)」を使用し、地図レス協調運転技術と意図理解・コミュニケーション技術を用いた自動走行技術やユーザー追従・先導走行機能の検証に取り組んできた。
今回の実証実験では2024年2月より、アグリサイエンスバレー常総内の「道の駅常総」から観光農園「グランベリー大地」までの約850メートルの区間を使い、来場者を対象としたCiKoMaによる自動走行の乗車体験機会を提供する。
また、2024年春には、コミュニケーション機能を搭載したCiKoMaの乗車体験も開始。専用携帯デバイスを通じてCiKoMaを呼び寄せ、自動走行で迎えにきたCiKoMaにジェスチャーで乗車位置を指定して乗車。乗車後は設定した目的地まで自動走行で移動し、さらに走行中に停止位置を指示することで任意の場所に立ち寄ることも可能だ。
WaPOCHIについては、2月にグランベリー大地の屋外敷地内にて、いちご狩りの利用者を対象に移動体験を開始。WaPOCHIが受付からビニールハウスまで荷物を積んで来場者を先導もしくは追従し、徒歩移動をサポートする。いちご狩りの体験中はWaPOCHIに荷物を預けたままにできるため、手ぶらでいちご狩りを楽しむことが可能。また、従業員向けの実証も2024年春に開始し、追従するWaPOCHIを使用した移動販売を予定している。
移動を便利で快適にするホンダの電動マイクロモビリティ
CiKoMaはひとり~数人までの乗員数を想定した、搭乗型の電動マイクロモビリティ。必要なときに呼んで乗車し、任意の場所で降車することができ、誰でも手軽に自由にラストワンマイルを移動できる。
さらに、カメラにより360度周辺環境を認識し、交差点やカーブなどの環境に加え、歩行者や車両の進行方向などから周辺関係者の状態を把握し、その行動や潜在リスクを予測することが可能。これにより適切な走行速度や走行可能な領域を素早く判断することで、歩行者や車両との混合空間でも自動で移動することができる。
2023年10月からはアグリサイエンスバレー常総において、安全監視員が同乗しながら自動走行の技術検証を行っており、歩行者・自転車との混合空間である「歩車共存エリア」での自動走行、および一般車両との譲り合いによる一般道との交差点の自動通過を実現している。
今後は2024年中に遠隔監視システムを確立し、関係省庁との認可交渉を経て、2025年中の無人自動走行の実現を目指す。
さらに、2024年夏には、CiKoMaの技術を搭載したふたり乗りの四輪電動モビリティ「ホンダCI-MEV(シーアイ・エムイーブイ)」を常総市内での技術実証実験に投入予定だ。
WaPOCHIはユーザーの特徴を記憶・認識し、荷物を載せて人混みのなかでもユーザーを追従もしくは先導する電動マイクロモビリティロボット。手荷物を持って移動するわずらわしさから人を解放するとともに、先導時はユーザーの前方を走行し、快適かつ安心して歩くスペースを確保することで「歩き」をもっと自由にする。
また、ユーザーの服や髪の毛の色、背格好などの特徴を画像で認識・記憶し、ユーザーの斜め後ろを荷物を持ちながらペットのようについていく追従走行も可能。
今回、新たに追加した先導走行機能では、ユーザーの振る舞いから進路を予測することで、適切な間隔を保ちながらユーザーの行きたい方向に自動で走行。目的地に向かって誘導するガイドロボットとは異なり、周囲の環境との協調行動を取りながらユーザーの歩行スペースを守るような動きをすることでユーザーの歩きやすさをサポートする。
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