この記事をまとめると
■既成概念や思い込みというのは根強いものだ
一見鈍足なのにエンジンは強烈! スポーツカーをぶっちぎれる異端のクルマ5選
■それはクルマでも同じかもしれない
■今回は意外な一面を持つクルマ4台を紹介
ラングラーはレギュラーガソリンでOK
「将来の夢は野球選手」と聞いて、あなたは男の子、女の子、どちらを想像しましたか? では、「大好きな宝物はぬいぐるみ」ではどうでしょうか?
これだけジェンダーレスが叫ばれている世の中でも、やっぱり既成概念とか思い込みというのは、根強いものですよね。クルマでもそれは同じかもしれません。今回はそんな、イメージと違って「え? そうなの?」と驚く意外な一面を持つクルマたちをご紹介したいと思います。
まずひとつめは、どうも昔から大排気量のエンジンを積んで、ガッポガッポとガソリンを飲み込むイメージが強い、アメリカ車。しかも、ジープ・ラングラーのように道なき道をいく本格4WD車ともなれば、さぞかしタンクもデカイだろうし、輸入車はハイオク入れなきゃいけないからガソリン代が高そう……と背筋がゾクゾクしてしまう人も多いと思います。ところが、ラングラーは輸入車でありながら、レギュラーガソリンでOKなんです。
アメリカ車は昔から、輸入車では珍しくレギュラー対応のモデルがとても多くて、少し前まではラグジュアリーブランドのキャデラックでさえレギュラー仕様でした。現在はほぼプレミアム仕様になってしまいましたが、エスカレードはいまもレギュラーガソリン使用可能となっています。なんだか、親近感が湧きますね。逆に、日本車だからレギュラーでOKだという思い込みを覆すモデルも最近は少しずつ増えています。たとえばマツダ・ロードスター990Sはハイオク仕様となっています。
ふたつめは、日本では新車販売台数の約2%しか残っていないという、絶滅寸前のMT車。ということはもう、走る楽しさがウリのスポーツカーにしか設定されてないだろう、と当然ながら思いますよね。モデルラインアップのうちMT車がほとんどない、というメーカーもあるほどですが、そんななかで孤軍奮闘しているように思えるのがマツダです。
街乗りメインの人や、便利さと快適性を求める人が多いと思われるコンパクトカーのCX-3やCX-30、MAZDA2やMAZDA3、ラグジュアリーさを求める人もいるCX-5にまでMT車を設定しているんです。スタイリッシュなデザインで欧州でも人気が高いマツダですが、やはり「人馬一体」の走りをブランドフィロソフィーのひとつに掲げていることも関係しているのではないでしょうか。
FFしか設定されていないSUVも!
3つめは、SUVと聞いて思い浮かべるのはオフロードや雪道での頼もしい走り。最近ではデザインの好みとしてSUVを選んだり、ほとんど市街地でしか走らないけど便利だから、運転しやすいからという理由でSUVを選ぶ人もいますので、FFモデルが売れているという現状があります。ただ、SUVならひとつくらい4WDのグレードも設定されているはず、と思い込んでいませんか。じつは日本で販売されるSUVのなかで、FFの設定しかないSUVがあります。たとえばフォルクスワーゲンのコンパクトSUV、T-CROSS。小まわり性能が高いので市街地でも乗りやすく、シートアレンジが豊富で使い勝手も抜群。3つのグレードがありますが、すべてFFとなっています。
そして、ガソリンモデルだけでなく輸入車唯一のフルハイブリッドを投入し、優秀な低燃費が魅力でもあるルノー・キャプチャー。こちらは4グレードあり、すべてFFとなっています。また、イタリアのおしゃれなコンパクトSUV、フィアット500Xも3グレードすべてがFFです。
4つめは、いろんなモノの価格がどんどん高騰している昨今、クルマの価格も例外ではありませんよね。新車の価格だって、いまや軽自動車でも200万円近いのが当たり前。実用車でさえそうなのですから、スポーツカーのように贅沢品や嗜好品に近い新車なんて、もう200万円以下で買えるモデルなんてないよね、と思ってしまいます。ところが、1台だけ頑張っているモデルがありました! 価格高騰の波など何のその、いまだに188万5400円からというコスパ最強価格を維持しているスポーツモデルが、スズキ・スイフトスポーツです。
6速MTでセーフティサポート非装着車になりますが、この価格でも乗ると最高に楽しい走りが手に入ります。こんな貴重なスポーツモデルには、末長く生き残って欲しいですね。
ということで、イメージと違って意外なところに驚くクルマたちをご紹介しました。世界情勢の変化や時代の移り変わりなどで、これからもこうした意外な一面が増えていくかもしれないですね。
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私もそう思った時期がありました