■非常に現実味のあった「若者向けコンパクトスポーツ」
さまざまなコンセプトカーや最新モデルが発表される世界各国のモーターショー。
そこで発表されるコンセプトカーには、市販化を熱望されたモデルでも、幻のクルマとなってしまうケースが多数あります。日産から出展された「アズィール(Azeal)」もまさにその1台です。
【画像】超カッコイイ! これが日産「2ドアスポーツカー」です! 画像で見る(26枚)
2005年に米国デトロイトで開催された「北米国際自動車ショー(デトロイトショー)」で世界初公開されたコンセプトカー、アズィール。
開設されたばかりの日産デザインアメリカ社(NDA)の新スタジオでデザインされた、スタジオ初のコンセプトカーです。
当時の北米日産は、アズィールを「クラシックなコンパクトスポーツクーペを新たに解釈したモデルで、スタイルと個性を備えた手頃な価格のパフォーマンス重視のエントリークーペ」と発表していました。
エクステリアは大きく膨らんだ前後フェンダーや短いオーバーハング、格納式のルーフスポイラーなど、全体的にスポーティにまとめられています。
縦型デザインのヘッドライトや、複数の四角形の中心に日産エンブレムが冠されたグリルを装着したフロントデザインなどは、中型SUV「ムラーノ」や中型セダン「スカイライン(V35型)」と似たデザイン性が感じられます。
リアには当時としては先進感のあるクリアレンズのテールランプを装備。スクエアデザインの縦型マフラーエンドも装着され、個性的なルックスに仕上がっています。
ルーフには面積の大きなガラスルーフを設置。また、自転車やさまざまなアクセサリーの積載を想定し、ルーフラック取付クリップ付きの構造用ルーフレールも装着されています。これらはアクティブな若者層をイメージした装備といえるでしょう。
インテリアは運転が楽しく感じられるようにドライバー中心に設計されています。2人乗りの後席にはトランクスルー機能が設けられており、これも若者がスキーやスノーボードを楽しむことを想定しているようです。
また、「Wasabi Chartreuse(ワサビ・シャルトリューズ)」生地を使用した若草色のシートとは対照的に、インパネやセンターコンソール、ドアトリムなどにはダークで無機質な金属加飾を使用。インパクトのある斬新なデザインとなっています。
ルーフには一体型バックミラーとムード照明、そしてセンターオーバーヘッドストレージコンソールも装備。実用性にも事欠かなかった点もポイントです。
センターコンソールとフロントドアにはアンビエントライトが装備され、さらにインフォテインメントシステムとして格納式のPDA(個人向け情報端末・のちのスマートフォン)も採用。
このように20年程前のクルマにも関わらず、インターネットネイティブ世代ともいえる若者に向けた最新のデジタル技術が取り入れられています。
パワートレインに採用されたのは2.5リッターの4気筒ターボエンジン。比較的コンサバティブなものでしたが、コンパクトな車体と6速MTの採用と相まって、力強い推進力を実現しています。駆動方式はFFです。
発表当時、若者向けということなどから「シルビアの後継」「ブルーバードクーペの復活」などともてはやされ、また奇抜なコンセプトカーではなく現実的な設計だったことも若者向けスポーツクーペとして発売されることが期待されましたが、市販モデル登場には至っていません。
しかしアズィールに採用されたデザインの一部は、2006年1月の同モーターショーにてコンパクトセダン「セントラ」6代目モデルに取り入れられています。
コンセプトカーに込められた想いは、後世のクルマにも着実に引き継がれていきます。
※ ※ ※
世界各国で開催されるモーターショーでは斬新なスポーツモデルも出展され、市販化が期待されるコンセプトカーに出会う機会も多いことでしょう。
次回の主なモーターショーといえば、2025年10月に「ジャパンモビリティショー2025」が開催されます。
2023年の開催時は、各メーカーから新時代のスポーツカーを示唆させるコンセプトモデルが多数登場し、話題を集めました。
2025年にはどんな斬新なクルマが登場するのか、カーファンとしては期待に胸が膨らむばかりです。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
239万円! ホンダ新「“カクカク”SUV」発表! 全長4.3m級ボディの「高コスパ」マシン! 黒感高めた新「BLACK STYLE」もイイ「WR-V」登場
「海自の最新ステルス艦」が1隻でわざわざ豪州まで行く必要あります?←行くと行かないじゃ“大違い”なんです。買ってもらうには!
「免許センター遠すぎ問題」ネットで話題沸騰!?「バスが無くてヒッチハイクした」「前泊が必須」の声も…そもそもなぜ「不便すぎる場所」に作ったのか
日産「エルグランド」生産終了! 次期型は25年か26年? 「トヨタ・アルヴェル化」せず日産・ホンダが“独自路線ラージミニバン”で活路を見出すにはどうすべき?
信号待ちで「やたら手前で停止する車」なぜ?「停止線まで進んでよ」「意味不明」の声も…実は「周囲に優しい」行為だった!? スペース空ける「納得の理由」とは
電気自動車は実は環境に悪かった!? 化石燃料を燃やして得た電力に加え、タイヤからの粒子物質が3割増し!【Key’s note】
ようやく発売「クラウンエステート」。買って損はない5つの理由と、覚悟するべき微妙なポイント
「免許センター遠すぎ問題」ネットで話題沸騰!?「バスが無くてヒッチハイクした」「前泊が必須」の声も…そもそもなぜ「不便すぎる場所」に作ったのか
ロードスターとかMAZDA2でさえ「大人な色」だらけ! 昔のマツダは信じられないほど「ド派手でカラフル」だった
ローソンに代わって角田裕毅がレッドブルに? 早くも浮上する噂にラルフ・シューマッハーが見解「私なら勧めない。誰だって2、3戦で家に帰される」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント