国産メーカーの認定中古車には「掘り出し物」が多い
昨今、自動車メーカー&インポーターは中古車ビジネスにも力を入れています。
【画像】「えっ…!」これが日産の認定中古車として売られている33年落ちのホンダ「NSX」です(13枚)
同ビジネスの核となるのが“認定中古車”。独自に定められた“基準”を満たした中古車のことで、独立系の中古車販売店では到底、太刀打ちできない、充実した保証が付帯されるという差別化が図られています。
もっとも、安心感が付帯される分、一般的な中古車相場よりも割高で販売されるケースが多いともいえるでしょう。
輸入車インポーターが取り扱う認定中古車は、自社ブランドの車両のみです。一見、当たり前のことのようですが、国産メーカーは他社ブランドのモデルであっても認定中古車として取り扱っているんです。それこそ、輸入車の取り扱いも多く、輸入車メーカーの認定中古車と同等の保証内容、なのに割安、といった“掘り出し物”もしばしば見かけます。
実際、本記事の執筆時点において、日産自動車の認定中古車として2015年式のメルセデス・ベンツ「C200ステーションワゴン」を発見しました。メルセデス・ベンツが取り扱っている認定中古車よりはるかに安い値づけで、真剣に購入を検討したくなるレベルです。1年間の走行距離無制限保証がついて車両価格(消費税込、以下同)115万円……というのは、あまりにもバーゲンプライスです。
そんな日産の認定中古車において、驚きの物件を見つけました。なんと1991年式のホンダの初代「NSX」が、1年間の走行距離無制限保証つきで販売されていたのです。
輸入車インポーターの認定中古車は、一般的に「新車時登録から数年以内」の車両といった具合に、経年劣化を考慮した基準が設けられています。しかし国産メーカー、特に日産自動車の認定中古車には、そうした基準など設けられていないのでしょうか?
●“ネオクラシックカー”に保証つきで乗れる安心感
今回見つけた初代「NSX」は、新車時登録から実に33年もの月日が経過した物件です。まさか、ここまで古いクルマを保証つきで販売できるとは……ただただ驚きです。
トランスミッションは中古車市場で高く評価される5速MTで、走行距離はわずか1万2000km。紫外線で劣化しやすい赤いボディカラーをまとっていますが、写真を見る限り、きれいな状態が保たれているようです。
インテリアの写真を見ても、文句のつけどころはなさそうです。あえて指摘するなら、ベージュ色の本革シートだけは経年劣化による汚れや擦れがあるように見えます。クリーニングもしくはペイントで修復も簡単でしょう。新車時登録から33年が経過していることを考えれば、文句をつけるだけ野暮ですね。
いまや新車時価格を上回る中古車相場を形成している初代「NSX」ですが、当該物件はなんと1609万8000円というプライスタグが掲げられています。「これはさすがにやり過ぎでは?」と思い、中古車情報サイトで同年式の5速MT車を探してみると、決して高過ぎる値づけではないことに改めて驚嘆しました。
1年間の走行距離無制限保証という絶対的安心感が付帯されることを考えれば、むしろ割安感すら覚えるほどです。
この保証があまりにも気になったので、当該物件を販売する販売店に電話してみたところ、延長保証料を支払えば追加で最長2年間、つまり、保証期間を計3年に伸ばすことができるそうです。これはいい意味で、やり過ぎですね!
この充実した保証とともに、新車時登録から30年以上が経過したネオクラシックカーと過ごせるのは、世界広しといえども日本くらいでしょう。中古車市場は需要と供給に支配されており、“掘り出し物”など存在しないというのが中古車業界のセオリーですが、「国産メーカーの認定中古車」には掘り出し物が存在すると断言しておきます。
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みんなのコメント
奈良日産ね
RZ34を新車で買わせないくせに、新古車をプレミア価格付けて売るディーラーだね。
利益が出るならなんでもいいんじゃない?って感じ