■目標重量は15kg、そのためにカーボン製でアクリルウインドウを採用する
2019年の東京オートサロンが終了した。市井のチューナーから自動車メーカーまでが同じ土俵でカスタマイズの魅力をアピールするという貴重なイベントでは、多くの新製品を見ることができた。その中には、多くの試作品も含まれている。オートサロンという場はユーザーの反応を見て、製品化の判断をしたり、ブラッシュアップの参考にしたりといった新製品開発のリサーチにも利用されている。
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さて、そうした点で注目したいのはマツダのブースに飾られていた『MAZDA ROADSTER
DROP-HEAD COUPE CONCEPT』だ。レカロシートやRAYSホイールといったチューニングの定番アイテムでカスタマイズされていたが、何より目立っていたのはカーボン製のディタッチャブルハードトップ。初代ロードスター(NA型)のオプションパーツとして用意されていた取り外し可能なハードトップを思わせるフォルムは、現行ロードスターにも想像以上にマッチしていた。
とはいえ、実際に近づいてチェックするとリアウィンドウがアクリル(樹脂)製だったのは気になるところ。試作品ゆえのアクリルウインドウで、耐久性や後方視界を考えると製品化するときにはガラス製にするのでは? と想像しながら説明員の方に話を聞くと、もし製品化するとしてもアクリルウインドウであろう、とのこと。なぜなら、このディタッチャブルハードトップは軽量化が重要なテーマなのだという。目標重量は15kg、一人でも脱着ができるように仕上げることを目指している。そのためにはハードトップ本体はカーボン製として、ウインドウはアクリル製とするほかない、のだという。
そうした開発の狙いを聞いて、あらためてカーボン製ディタッチャブルハードトップを見れば、かなり市販状態に近い完成度という印象を受ける。おそらく東京オートサロンの会場において多くのオーナーが評価を伝えたことでブラッシュアップも進むことだろう。
ロードスターのような趣味性の強いスポーツカーは、徐々にモディファイして愛車として作り込んでいくのも楽しみ方のひとつ。そのために多くのサードパーティ製パーツが用意されているのも事実だが、メーカー自身もそうしたアイテム作りに参加しているというのは、ロードスター・オーナーとしては嬉しい話ではないだろうか。
文:山本晋也
自動車コミュニケータ・コラムニスト
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