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スズキ新型「スペーシア」発表! 6年ぶりの全面刷新で“ハコ”感アップ!? 斬新「後席シート」も初採用! 新旧でどう変わった?

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スズキ新型「スペーシア」発表! 6年ぶりの全面刷新で“ハコ”感アップ!? 斬新「後席シート」も初採用! 新旧でどう変わった?

■SUVテイストの「スペーシア ギア」は遅れて登場の模様

 スズキは2023年11月9日、軽乗用車「スペーシア」と「スペーシア カスタム」をフルモデルチェンジしました。同月22日から発売されます。
 
 6年ぶりの全面刷新を遂げた新型スペーシア/スペーシア カスタムですが、先代モデルと比べどういった点が進化したのでしょうか。

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 スペーシアは、2008年に登場した「パレット」の後継車として、2013年2月に誕生した軽スーパーハイトワゴンです。

 高い全高とスクエアなフォルム、そして後席両側スライドドアを備えた実用的なモデルで、ファミリー層を中心に支持を集めました。

 続く2代目スペーシアは、2017年12月に登場し、先進運転支援機能「スズキ セーフティ サポート」の採用に加え、内外装に「スーツケース」をモチーフにしたデザイン処理を施した個性的なスタイリングも大きな特徴でした。

 標準タイプに加え、迫力と存在感を高めた「スペーシア カスタム」も用意しています。

 さらに1年後の2018年12月にはSUVデザインを融合した「スペーシア ギア」を、2022年8月には商用車仕様の「スペーシア ベース」をそれぞれ追加し、ラインナップ拡大も推し進めました。

 その結果、2021年(1月から12月)における軽乗用車の販売ランキングでライバルの軽スーパーハイトワゴン、ホンダ「N-BOX」(1位:18万8940台)に次ぐ2位(12万8881台)にランクインするなど、2代目スペーシアは好調な販売成績を残しています。

 ただし翌年2022年(1月から12月)のランキングでは、N-BOXと並ぶライバルのダイハツ「タント」が2位にランクアップし、3位に順位を落とすなど、現在軽乗用車でもっとも支持を集めている軽スーパーハイトワゴンの市場は、常に熾烈な戦いが続いている状況です。

 そしてスズキは、今も市場拡大を続ける軽スーパーハイトワゴンカテゴリーでの存在感を示すべく、6年ぶりにスペーシアのフルモデルチェンジを実施しました。

 今回発表されたのは、標準タイプのスペーシアと、エアロパーツなどの内外装加飾でカスタマイズした上級仕様のスペーシア カスタムの2タイプのみです。

 SUVタイプのスペーシア ギアについては、今のところ現行型が継続販売されています。

 スズキによると新型スペーシア ギアについては現在開発中とのことで、遅れて追加発売される模様です。

 まず新型スペーシアのデザインについてスズキは「スペーシアらしい“ワクワク感”はそのままに、さらに楽しさを感じられるデザインに進化した」と説明します。

 前述の通り、先代(2代目)スペーシアはスーツケースをイメージしたデザインで、個性的な印象を与えていましたが、新型スペーシアではさらに大きな「コンテナ」をモチーフとしました。

 その狙いについてスズキは「もっと自由に」「もっと使いやすく」の思いを込めたといいます。

 新旧モデルで比較すると、新型スペーシアは先代の優しいイメージを継承しながらも、見た目にも「より大容量」であることが伝わる“ハコ”感がアップしたデザインへ進化したことが伝わります。

■後席に「斬新」新機能を採用しライバルに差をつけた!

 このデザインをベースに、新型スペーシア カスタムでは、立体感とワイド感を強調したデザインに加飾しました。

 大型フロントグリルにメッキと艶のあるブラックを組み合わせたほか、外装の各部にメッキ加飾を施し、ヘッドライトを薄型化しシーケンシャルランプと組み合わせ、内部をブラックとするなど細部まで手を加え、上質さや華やかさもアップしています。

 一方新型スペーシアの内装についてスズキは「使いやすさ、楽しさ、心地よさを感じるインテリア」を目指したと説明します。

 インパネまわりでは、先代スペーシアで採用したスーツケースをイメージさせる形状のフタ付きの収納を廃止し、上面に大型トレイを備えた開放的なレイアウトに変更。

 日常での使い勝手を向上させるとともに、帆布を思わせるトレイの質感など、各部に心地よいリビングを思わせるブラウンとカフェラテ色のコーディネイトを施し、先代に比べ室内の居心地の良さも高められています。

 なお新型スペーシア カスタムはボルドーとブラックの組み合わせに変え、大人っぽいなムードを高めています。

 スズキではこのコーディネイトの狙いについて「ホテルのラウンジのような華やかで上質な室内空間を目指した」と説明します。

 そして今回の新型スペーシアの内装における最大の見どころとして、後席の「マルチユースフラップ」の新採用が挙げられます。

 マルチユースフラップは、後席座面の先端に可動部を設け、複数の機能をもたせたものです。

 大柄な人が後席に座った際に座面を延長させ、ひざ裏を支える「レッグサポートモード」、足元を支えリラックスした状態を保つことができる「オットマンモード」、そして後席上に荷物を置いた際の落下を防ぐ「荷物ストッパーモード」の3つのアレンジができます。

 他社のライバル車を含め採用例がない機能で、大きな差別化となりそうです。

 このほか後席周りについても、インパネまわり同様に使い勝手の更なる向上を図り、収納などを拡大させています。

■10数万円の価格上昇! しかしその差を補う多くの新機能を採用

 先代スペーシアでは「後退時ブレーキサポート」や「ヘッドアップディスプレイ」、周囲360度を確認できる「3Dビュー」などの先進運転支援機能を軽で初採用するなど、多数の安全装備を特徴としていました。

 新型スペーシアはスズキの軽で初採用の新機能も含めさらに大幅に性能を進化させたことで、安全性を高めています。

 先代スペーシアで採用していたステレオカメラによる衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」は、「デュアルセンサーブレーキサポートII」に進化し、全車に標準装備します。

 車載カメラを、従来のステレオカメラに対し2.6倍のワイドな視野角を持つ単眼式に変更し、さらにミリ波レーダーを新たに加えてシステムを構成し、検知対象を車両や歩行者、自転車、自動二輪車とし、交差点での検知にも対応しました。

 またアダプティブクルーズコントロール(ACC)にカーブや車線変更時の速度抑制機能を追加したり、車線維持機能を新搭載するなど、先進運転支援機能の向上も図られています。

 運転席まわりでは、4.2インチカラーTFT液晶モニターを採用しスピード表示をデジタル化したほか、電動パーキングブレーキやステアリングヒーターをスズキの軽で初採用。スイッチ類や装備も配置も見直され、操作性も向上しています。

 パワートレインでは、新開発の自然吸気エンジンを搭載し、新CVTとマイルドハイブリッドとともに、同クラストップの低燃費25.1km/L(WLTCモード燃費)をマークします。

 ターボエンジンは先代と同じですが、同様に新CVTとマイルドハイブリッドを組み合わせたことで、性能改善が図られています。

 プラットフォームは先代同様の「HEARTECT(ハーテクト)」ですが、アンダーボディ接合面に減衰接着剤をスズキの軽で初採用するなど様々な防音アイテムを採用し、静粛性と乗り心地を向上させたほか、環状骨格構造や構造用接着剤の採用で、剛性や操縦安定性も高められています。

※ ※ ※

 販売価格(消費税込)は、新型スペーシアが153万100円から182万4900円、新型スペーシア カスタムが180万1800円から219万3400円です。

 先代スペーシアが139万4800円から165万6600円(スズキ セーフティ サポート非装着車除く)、先代スペーシアカスタムが166万3200円から200万6400円(2023年11月上旬時点の価格)なので、比較すると全体に10数万円から20万円弱の価格上昇となっています。

 ただ新型スペーシア/スペーシア カスタムでは、多くの機能向上とともに質感も上がり、価格差以上の進化があるといえそうです。

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