「SUVは駐車料金を3倍に」ホントに実現しそう
フランスのパリにおいて2024年2月4日、SUVなどに対する駐車料金を高くするかどうかという住民投票が行われました。その結果は、僅差で、値上げ賛成が勝ることになりました。パリ市民はSUVにNOを突き付けた格好です。
【日本もデカい車“値上げ”か?】国が進めている“パリと似たような議論”(画像)
値上げの対象は、SUVに限っているわけではなく、「重く、かさ張り、汚染度の高い個人車両」であり、SUVだけでなくEVや大型セダンなども含まれているようです。とはいえ、住民投票のポスターにもあるように、主にSUVがターゲットになっているのは間違いありません。
では、なぜ、SUVや大型のクルマがダメなのでしょうか。理由としては、駐車スペースが少なく渋滞の多いパリでは、大きなクルマが邪魔だというのが建前です。しかし、一方で所得の低いエリアほど、SUVの値上げに賛成する人が多いということで、貧富の差による反発も根底にあったのでしょう。
とはいえ、SUVの流行と、クルマの大型化は、過去10年以上にわたる世界の自動車業界の大きなトレンドです。背が高く、大きなSUVは見栄えがよく、目線が高いので優越感も得られます。
また、クルマの大型化は、すべての車種に及びます。今や、小型車の象徴であったフォルクスワーゲンの「ポロ」も、一昔前の標準的サイズの「ゴルフ」並みのサイズになっていますし、当の「ゴルフ」はさらに上の「パサート」の寸法に近づいています。ちなみに、日本も同じ状況で、小型車の代表格であったトヨタの「カローラ」も、すでに3ナンバーボディになっています。昭和の時代であれば高級車扱いの寸法です。
ないがしろに? 「小さくて安い」という価値
クルマが大きくなったのは、安全性能の確保という面もありますし、世代交代のときに先代をより上回るようにした結果、どんどん大きく高級になったというのも理由です。「前よりも、ちょっとでも良いもの」をとやってきたら、どんどん大きく立派になってしまうというわけです。
SUVも見栄えの良さが人気の理由ですし、大型化も根本的には見栄えが原因と言えます。つまり、「小さくて安い」という合理性よりも、「大きくて立派に見える」という見栄えが優先されているわけです。
今回のパリのSUV駐車料金に関する住民投票は、そうした大きな流れに、庶民がNOを突き付けた! というように見ることができます。カーボンニュートラルの流れの中で、クルマの電動化が進み、クルマの価格が高まっているのも、そうした理由のひとつかもしれません。見栄えよりも、安くて小さなクルマでいいでしょ! というわけです。
ちなみに日本の場合は、軽自動車がその解決策となります。2022年の新車乗用車販売の約334.8万台に対して、軽自動車は約122.5万台で、軽自動車の販売の割合は約36%にも達しています。1990年の約16%、2000年の約30%から、徐々に高まり続けているのは、日本の国民が「小さくて安い」というクルマを支持しているという大きな証になります。
基本的に、クルマのトレンドはユーザーが決めるもの。今回、パリの市民は、大きなSUVにNOという判断を下しました。そうなれば当然、小さくて安いコンパクトカーの人気が高まるはず。そしてコンパクトカーの人気が高まれば、メーカーもコンパクトカー開発に力を入れて、よいコンパクトカーが増えて、さらなるコンパクトカー人気につながることでしょう。まるで、“風が吹けば桶屋が儲かる”のような論調ですが、可能性がないわけではありません。今回の事例が、SUVに限らない“際限のない巨大化”を止める動きにつながるのかに注目です。
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