2030万円以上のオプションが含まれれる個体
2023年8月17日~19日、RMサザビーズがアメリカモントレーで開催したオークションにおいてフェラーリ「599GTO」が出品された。今回はいくらで落札されたのか、同車について振り返りながらお伝えしよう。
5億円オーバー! フェラーリの元祖スペチアーレ「288GTO」はなぜ生まれた? 高額落札の理由とは
フェラリスタなら憧れる「GTO」
フェラーリにとって、なによりも特別な称号といえば、やはり「GTO」を除いてほかにはないだろう。イタリア語でグラン・ツーリズモ・オモロガータを意味するこの称号は、そもそも1960年代にフェラーリが「250SWB」の進化形として、当時のスポーツカー選手権に「250GTO」を参戦させる計画を立てたことに始まるもの。シリーズすべてを合わせても、わずかに36台のみが生産されたにすぎない250GTOは、フェラーリのコレクターならば誰もが一度は手にすることを夢見る、究極の1台といえる。
そのGTOの名が復活したのは1984年。後に250GTOとの混同を避けるために「288GTO」と呼ばれることになった8気筒ミッドシップ車がそれで、こちらは年間に200台以上の生産を必要とするグループBのホモロゲーションを得るためのモデルと説明された。総生産台数は272台を記録し、こちらもその人気はオークション・シーンではつねに大きな話題となることは周知のとおりである。
アメリカに輸出されたのは125台のみ
今回ここで紹介するのは、この2台のGTOに続いて3回目にGTOの名を得たモデル、「599GTO」だ。RMサザビーズの、今年のモントレー・オークションに出品された2011年式の599GTO。そもそも599GTOはトータルでも599台の限定車であり、その中でもアメリカに輸出されたのは125台のみ。
出品車は14万ドル(邦貨換算約2030万円)以上のオプションを含む「エクストラ・カンピオナリオ」仕様で、エクステリアではビアンコのペイントにロッソの特注レーシングカラーとカーボンファイバー製のアンダードアカバーという仕立て。
インテリアにもヘッドライナーやリアパーセルシェルフなど、ビアンコステッチが施されたロッソレザーが使用されている。そのほかHandlyブランドの消火器、ドアシルとエンジンカバーのカーボンファイバートリム、BOSE製のオーディオシステムなど、そのオプション内容はたしかに価格に見合うものとなっている。
さらに驚くべきはその走行距離だ。新車でデリバリーされて以来、オークション・カタログが製作されるまでの走行距離はわずか263マイル(423km)。それに加えてシートやステアリングホイールにはラッピングが施されるなど、納車時の状態を保つために特別な配慮が施されていたのも落札者にとっては大きな魅力になる。
当時のオンロードモデルとしては最速だった
それでは、この599GTOは、はたして何のホモロゲーションを得るために開発されたモデルだったのだろうか。それはすでに599をベースに完成されていたサーキット走行専用モデル、「599XX」を公道へと導くことにあった。
そのために599GTOには599XXや、あるいはF1マシンからさまざまな最先端技術が導入され、とりわけエアロダイナミクスとシャシーダイナミクスの面においては、相当に積極的な技術革新が図られていたのである。フロントに搭載されるエンジンは6LのV型12気筒自然吸気で、最高出力は670psを達成。1495kgという乾燥重量の恩恵もあり、0-100km/h加速をわずか3.35秒で、また最高速は335km/h以上を記録するという、当時のオンロード走行が可能なフェラーリ車では最速の座に君臨したのだ。
当然のことながら、599GTOのロットに対する入札は大きな盛り上がりを見せ、最終的な落札価格は103万9000ドル(邦貨換算約1億5000万円)という、RMサザビーズが提示していた予想落札価格をも超える数字となった。フェラーリの限定モデルは、やはりオークションでは想像以上のバリューがあるようだ。
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