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窓がなかったりドアが見えなかったり公道走ってたら2度見必至! ナンバー付きが違和感しかない市販車4選

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窓がなかったりドアが見えなかったり公道走ってたら2度見必至! ナンバー付きが違和感しかない市販車4選

 この記事をまとめると

■コンセプトカーのような見た目の市販車を紹介

確かにデカイけどまさかダメとは! 普通免許で乗れない「意外なクルマ」3台

■実際にコンセプトモデルとして発表したものをほぼそのまま出した例もある

■個性的なクルマも多いが故に故障するとややこしいことになる機能もあった

 市販化されたのが信じられない成り立ちのクルマたち

 自動車メーカーが次の新車を打ち合わせる会議、どうやったら覗けるものですかね。あーでもない、こーでもないがずっと続いた挙句「じゃ、これで行こう!」と結論付けられる瞬間なんてゾクゾクするんじゃないかと。とりわけ、今回ご紹介するクルマの会議なんてめっちゃ面白そうじゃないですか! 大の大人が喧々囂々(けんけんごうごう)で、こぶしを握り締め口角泡を飛ばすシーン、想像するだけでそのクルマが欲しくなってくるものです。

 BMW イセッタ

 フロントマスクがドアになっている、例のファニーフェイスなバブルカー。BMW製となっていますが、元はイタリアのISO(イソ)が設計し、バイエルンはライセンス生産をしていたに過ぎないのです。が、生産台数が本家を大きく上まわり(イソ:1000台、BMW:16万台!)、期間も長かったことからBMWイセッタの方が世界的に浸透している次第。

 いろいろな文献で語られていますが、最初に設計・デザインがなされた際、ふたりのエンジニアがISO製スクーターを2台並べ、その間にでっかい冷蔵庫を置いたのが基本ディメンジョンだったとか。1950年初頭の出来事とはいえ、あまりに牧歌的。イタリア人のことですから「いっそこのまま走らせてみれば」くらいの軽口も出たかもしれません。

 エンジンは変わった燃焼室をもった2サイクルで236ccの排気量。車体後ろに配置され、後1輪を駆動するスタイルはまんまスクーターといってもいいでしょう。果敢にも1954年のミッレミリアにエントリーしたものの、宿敵フィアット・トポリーノに苦杯を飲まされる始末。思い込みの激しいイタリア人エンジニアたちの作戦会議はさぞかし白熱したかと思うと、イセッタが愛らしく見えて仕方ありませんね。

 ルノースポール・スパイダー(スピダー)

 やっぱりフランス人の熱血漢てやるときはやりますね! だてにワインとタバコふかしてるわけでもなさそうです。なにしろ、ルノースポールがアルピーヌのブランド復活前に「とにかく作っちまえ」とばかりにリリースしたスパイダーはフロントスクリーンすら付いていなかったのですから。「乗るときはゴーグルかヘルメットね。メルシー」みたいな。陣頭指揮をとったのは誰あろう、かのパトリック・ルケマン。ルノーのデザイン担当副社長みたいなポジションまで登りつめたエンスーデザイナーです(ちなみに、どデカい2ドアクーペ、アヴァンタイムもルケマン作)。

 FFのメガーヌで使われていた4気筒エンジンを、駆動ユニットごと車体中央に置いたミッドシップスポーツで、プッシュロッドのダブルウイッシュボーン、サーボなしブレーキなど、レーシングカー同様の仕上がり。ジュネーブショーに出品された姿そのままの市販というのは誰もが唖然としたことでしょう。F1モナコの前座レース、YouTubeで見られますがとにかく痛快&難しそう。これをライブで観ていたルノースポールのスタッフは快哉を叫んでいたこと、想像に難くありません。

 個性的な仕組みが修理の際に仇となったケースも

 テスラ・モデルX

 自由の女神が見守ってる国だからか、テスラもだいぶ自由な発想でモデルXをリリースしたのではないでしょうか。だいたいSUVを名乗っていることからして自由すぎる気がしないでもありません。もっとも、バッテリーをシャシー下面に集中配置したおかげで車高は高くとも重心は低く、前後モーター駆動なので室内にドライブトンネルなど突起もない。しかも、電動で開閉するリヤドアは「ファルコンウイング」と呼ばれ、2ヒンジの中折れ機能付き。センサーでもって開き方を自動で選ぶなど頭良さげな装備なのです。

 これ、ショーで発表した時は「もっさりしてやがんの」と思われた方も少なくないと思いますが、ほぼステージ上のままのスタイルでリリースされ、しかも走ってみれば「チョッ速!」。既存の自動車メーカー、そのほとんどが「してやられた!」と歯噛みしたのではないでしょうか。オートパイロットなるドライバーサポート機能も全車標準装備するなど、スタイルだけでなく機能までも「未来のクルマ」になっていたというのは喝采もの。

 もっとも、オートパイロットには不具合も散見できるのですが、そこは自由の女神に免じて許してあげるのがよろしいかと。

 BMW Z1

 Wikiで知ったのですが、Z1の開発を指揮していたのは後にポルシェAG社長になったウルリッヒ・ベッツ博士だったのですね。彼は社長という役職からは想像しづらいほどスポーツカー好きで、ポルシェに移籍してからはヴァイザッハのテストコースに入り浸る時期もあったと噂されています。実際、911の運転も上手だったみたいです。

 そんなベッツ博士ですから、フランクフルトで発表後すぐに3万5000台もの受注があったことには大喜びしたに違いありません。実際の生産台数こそコストや製造ラインの都合から8000台となりましたが、一般道での強烈なインパクトに変わりはありません。ちなみに、Zはドイツ語のZukunft(未来)から名付けられているというのもコンセプトモデルっぽい成り立ちではありませんか。

 また、Zアクセルと名付けられ、フランクフルトでスケルトンを見せていたリヤサスペンションですが、これは後のモデルにも採用されることになるBMW初のマルチリンク。「未来」をコードネームに使うだけあって、将来的な技術のショーケース的な役割も担っていたということでしょう。

 さらに、コンセプトモデルのまんまって感じなのがボディ下方向に格納されるドア。しかも、ドアが収納されたまま走ってもOKというバイエルン的おおらかさには世界が度肝を抜かれたはず。もっとも、これがよく壊れたようで、BMWディーラーでさえお手上げだったとか(白金にかつて存在した市井の町工場がちゃんと直してましたけどね)。

 もちろんアルピナ版も限定66台ながら生産されました。いつも通り2.7リッターまでスープアップが施され、0-100km/hがオリジンの8.4秒から7.1秒へと快速化されたほか、最高速が228km/hまで伸びたとのこと。面倒くさそうなクルマではありますが、やっぱりこらえがたい魅力に満ちている1台といえるでしょう。

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みんなのコメント

6件
  • 走っていてビックリなのはゴードンマーレー設計のロケット!あれはナンバーが付くのが不思議です。あとはラディカルSR4ね。箱根でたまに見かけたけどルマンなどに出ているレーシングカーそのまんまだもんなぁ。
    BMWZ1は正規で入っているのはアルピナだけのはずで輸入元はニコルだった。なのでBMWディーラーに持ち込んだらそりゃあ困ったでしょう。
  • 初代?ホンダバモス、スマートクロスブレード………
    けっこうクセの強いのがまだまだありそうな?
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