トヨタGR86/スバルBRZのスペック
text:Shigeo Kawashima(川島茂夫)
【画像】ヤンチャ vs シック 新型トヨタGR86とスバルBRZを比較【詳細】 全65枚
editor:Taro Ueno(上野太朗)
トヨタGR86とスバルBRZの主要諸元は以下の通り。いずれも開発目標値。
トヨタGR86(開発目標値)
価格:-
全長:4265mm
全幅:1775mm
全高:1310mm
ホイールベース:2575mm
車両重量:1270kg(6MT)
パワートレイン:水平対向4気筒2387cc
最高出力:235ps/7000rpm
最大トルク:25.5kg-m/3700rpm
ギアボックス:6速マニュアル/6速オートマティック
スバルBRZプロトタイプ(開発目標値)
価格:-
全長:4265mm
全幅:1775mm
全高:1310mm
ホイールベース:2575mm
車両重量:1260kg(6MT BRZ R)
パワートレイン:水平対向4気筒2387cc
最高出力:235ps/7000rpm
最大トルク:25.5kg-m/3700rpm
ギアボックス:6速マニュアル/6速オートマティック
86/BRZ 新型はどう変わった?
スポーツカーに理想的なレイアウトについて色々な意見があると思うが、個人的にはフロントミドシップのFRだと考える。
4輪のストレス・バランスのコントロール性、クルマの挙動で最も危険な前輪を軸としたオーバーステア時の回復性など、様々なスポーツドラテクを用いるに優れた物理的な条件を備えている。
トヨタとスバルの共同企画で開発されたトヨタ86とBRZはかなり理想に近い条件を備えていた。
エンジン重心位置が前軸より僅かに前方のためフロントミドシップではないが、低重心の水平対向4気筒を後方に置くFRレイアウトは物理的にかなり恵まれた条件である。
新型となったGR86とBRZは従来型の基本レイアウトを踏襲し、プラットフォームに大幅な改良を加えるとともに、搭載エンジンを2Lから2.4Lに排気量アップ。
外観はビッグMCのようにも見えるが、走行ハードウェアはFMCと呼ぶに相応の改良が加えられている。
また、GR86とBRZで走りの志向を積極的に変えているも新型の特徴だ。
アクセルの開度特性やサスチューンはもちろん、リアスタビのマウント位置の変更やサブフレームの補強など車体構造にも手を加えている。
従来型の初期モデルでもハンドリングの志向の違いがあったが、新型ではさらに踏み込んで両車の差別性を明確にしている。
従来型86/BRZの泣き所 大幅改善
直噴とポート噴射を併用するD-4Sなどエンジンの基本構造は従来型を踏襲しているが、排気量を2.4Lに拡大するにあたりボアを8.0mm拡大。ストロークは従来型と同じ86.0mmであり、NAのスポーツエンジンらしいオーバースクエアのボア×ストロークとなった。
ちなみに設計面でのレブリミットは7450rpmに設定されている。
GR86とBRZではアクセルの開度特性が異なり、前者は浅いストロークでトルク増を大きく、後者はペダルストロークにリニアな特性としている。
どちらを好むかはドライバー次第だが、深い踏み込み領域でコントロールするスポーツドライビングでは大した違いにはならない。
それよりも従来型の泣き所だった低中回転域トルクの大幅改善のほうが遙かに印象深い。
従来型はレブリミットから逆算したシフトワークが必須。許容回転数まで使って速い、ではなく回し切らないと遅いというタイプ。ライトウェイトスポーツの妙味ではあるが、ドライビングの自由度を制限する。
しかし、新型は違っている。4000rpmも回っていれば2.4Lらしいトルクを発生。レブリミットに神経質にならなくてもトラクションを活かした姿勢制御や心地よい加速が楽しめる。
動力性能の改善は日常走行やツーリング用途での扱いでも効果大だが、コーナリングのアレンジ能力も向上にも役立ち、新型の走りのポテンシャルを総合的に高めている。
新型GR86/BRZ 乗るとどう違う
FR車のスポーツドライビングの醍醐味はドリフト。些か短絡的な気もするが、それを頭ごなしに否定する気にもなれない。そんなところにGR86とBRZのハンドリングがある。
従来型のハンドリングの泣き所は後輪スリップアングル増大時のトラクション抜け。ならばトラクションを稼ごうとすると今度は前輪が抜ける。振り回すのは容易だが、4輪のグリップバランスを効率良く保つのがとても難しい。
そこが新型の改善要点の1つであり、GR86とBRZの志向の違いでもある。
GR86は従来型の特性を残しながら改良したタイプ。オーバーステアに持ち込むのが容易で、感覚的には深めの舵角を与えるだけ。
路面状態がセミウェットだったこともあるが、深スリップアングルのトラクション抜けは多少の改善くらい。振り回すように扱ってカウンターステアを楽しむには程よい特性である。
これに対してBRZはトラクションを活かしてスリップアングルや姿勢変化少ないラインコントロール性重視。
グリップバランスの変化もGR86より少なく、トラクションで弱アンダーステア気味に4輪を滑らせるようなコーナリングも可能。
スイートスポットは狭いものの、従来型からのシャシーのポテンシャルアップが実感できる。
操る手応えに重きを置くGR86、速さと効率のいいスポーツ性能に重きを置くBRZ。どちらをよしとするかはドライビングスタイル次第だ。
ドリフト派 or タイムアタック派
スポーツドライビングでの特性や速さに目を奪われがちになるが、安全&運転支援装備の拡充も新型の重要な改善点である。
AT車限定ながらアイサイトが採用されたのだ。
車線維持支援が逸脱警報なのは少々不満だが、全車速型ACCやプリクラッシュブレーキなどが装備された。
悠々とした巡航性能も確保した新型2.4Lエンジンに、滑らかさと小気味よさを両立した6速AT、そこにアイサイトである。
カップルズクルーザーとして選んで、偶にはサーキット走行も楽しむ、というような使い方も似合いである。
もちろん、マニア好みのFRスポーツカーが本質。基本コンセプトを違えずに性能向上と運転特性の改善にあるがを図ったのが新型。
加えてGR86とBRZの走りの味付けや操縦性を変えて、ユーザーにドライビングスタイルを問いかけるのもマニア好みの魅力だろう。
「ドリフト派 or タイムアタック派」と主張できるのがいい。
現時点で価格は未発表だが、トルクフルな新エンジンの導入や車体周りの大幅改良、装備の充実からして値上がりは必須。
しかし、本格スポーツにして価格のハードルが低いのも同車の特徴。
コスパの面で従来型よりも魅力的なのは間違いないだろう。マニア限定というほど癖のあるモデルでもなく、これを機にダウンサイジングの候補へGR86とBRZを入れるのもアリである。
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