■C-HRのマイナーチェンジ、吉と出るか凶とでるか
トヨタのコンパクトSUV「C-HR」が2019年10月18日にマイナーチェンジをおこなったうえ、新たに「GR SPORT」を設定したといいます。
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C-HRのマイナーチェンジ前後とGR SPORTの乗り味は、どうなのでしょうか。
マイナーチェンジ後のC-HRの主な変更点は、液晶画面が標準装備となり、Apple CarPlayなどスマートフォンなどの機能を使えるようになったことと、コネクテッドの採用などがあります。
そして後退時の自動ブレーキやソナーを使う飛び出し防止装置のオプション設定。残念ながら被害軽減ブレーキ(通称:自動ブレーキ)は、昼間の歩行者しか見えないタイプのままです。
さらに違いをチェックしていくと、驚いたことにダンパーはザックス製から日本製になっています。
C-HRといえば、ハンドリングの良さと乗り心地の上質さを追求するため、国産ダンパーより高価なザックス製を採用したことが大きなセールスポイントになっていました。実際、トヨタ車のなかでC-HRだけダントツに足回りは良かったと思います。
実際に、日本製ダンパーになったマイナーチェンジモデル乗ると「う~ん!」。C-HR、ごく普通の日本車の乗り味になっちゃいました。
正確に紹介すると、乗り心地の良さをいままでと同じ程度に設定したため、ハンドリングが普通になり、コーナーでハンドル切ったときの姿勢変化が大きいです。この違い、ユーザーの皆さんはどう評価するのか楽しみ。
ちなみに、以前に日産が日本で販売していた「デュアリス」というモデルの生産を、スペインの工場から九州の工場に切り換えましたが、今回のC-HRと同じくダンパーはザックスからKYBに変更されました。
その途端、売れ行きは急降下して、知らない間にカタログから落ちてしまった。日産のユーザーは、「クルマを見る目がありますね」と、当時は思ったものです。
■C-HRにスポーティな「GR SPORT」を設定! 乗り味はいかに?
マイチェン前は、素晴らしかったC-HRの足回り劣化にガッカリしていたら、新たにGR SPORTが追加されました。
実際に、「乗って驚く!」。ザックス製を使っているマイナーチェンジ前のモデルに勝るとも劣らない仕上がりなのです。
コーナーでキッチリ車体の挙動を抑え、それでいて一般道を普通に乗ってもゴツゴツしていない。車体のしっかり感などいまままでのC-HRを凌ぎます。
C-HRの担当者に聞けば、ボディ補強をおこなっているそうです。シートもスポーティになり、セミバケット形状になっていて、適当なタイト感が魅力的。
加えて背中の形状は、ヨーロッパのスポーティモデル的で、価格も19インチホイール+タイヤや、カッコ良いブレーキキャリパーなど装備内容の差を考えたら普通のグレードより割安感あるほどで、買うならGR SPORTでしょう。
また1.2リッター直噴ターボエンジン装着車にマニュアルミッションが追加(GRだけでなく普通のグレードも)。エンジンのスペック変更こそないですが、iMT(インテリジェント マニュアル トランスミッション)という、クラッチミートを容易にする制御や、シフト時に回転を合わせてくれる制御など付いており、免許取り立ての初心でも滑らかにマニュアル車を運転出来る工夫がされてます。
絶対的な動力性能は、ハイブリッドのシステム出力が122馬力に対し、1.2リッターターボは116馬力。若干ハイブリッドが優位なスペックながら、伝達ロスが少ない6速マニュアルだと良い勝負かもしれない。
元気よく走りたいのなら6速マニュアル仕様のGR SPORTをプッシュしておきます。ライバルはマツダ「CX-30」か同じトヨタの「RAV4」ですね。
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