現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スタイリングも中身もかなりイケてた! 隠れた名車といえるクーペ3選

ここから本文です

スタイリングも中身もかなりイケてた! 隠れた名車といえるクーペ3選

掲載 更新 5
スタイリングも中身もかなりイケてた! 隠れた名車といえるクーペ3選

■かなりイケてた往年のクーペを振り返る

 現行モデルのクルマのなかで、世界的にも貴重な存在となってしまったのがコンパクトなサイズのクーペです。かつては豊富なラインナップを展開していましたが、ニーズの変化によって急激に減少してしまいました。

トヨタ「スターレット」復活! 21年ぶり新型モデル発売へ

 日本の自動車市場では1970年代から1990年代まで、コンパクトな2ドアクーペ/3ドアハッチバッククーペは若い世代のユーザーを中心に人気を集めていました。

 そのため、各メーカーとも数多くのクーペを販売していましたが、2000年代には人気の低迷から生産終了が相次ぎ、現在はもはや絶滅が危惧されるほどです。

 しかし、往年のクーペのなかにはスタイリッシュなデザインのモデルに加えて、ハイスペックなモデルも存在。

 そこで、見た目もスペックもイケてたクーペを、3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「カレン」

 かつて、トヨタのラインナップでクーペといえば、「セリカ」や「カローラレビン/スプリンタートレノ」を筆頭に、複数のコンパクトなモデルがラインナップされていました。そのなかの1台が1994年に登場した「カレン」です。

 カレンは6代目「セリカ」をベースに開発され2ドアクーペで、薄型のコンビネーションランプとフロントグリルによる精悍なマスクに、ロー&ワイドな美しいスタイリングが特徴のモデルです。

 トップグレードの「ZS」には最高出力180馬力を発揮するパワフルな2リッター直列4気筒自然吸気の「3S-GE型」を搭載し、フロントサスペンションにセリカと同じく「スーパーストラット・サスペンション」が設定されるなど、優れた走行性能とハンドリングを実現。

 また、インテリア全体は落ち着いた雰囲気のグレー系で統一する一方、本格的なスポーツシートが採用されるなど、硬派なコクピットと柔らかな居住空間を両立していました。

 随所にこだわりをもってつくられたカレンは一定の人気を獲得しましたが、クーペ人気の低迷からフルモデルチェンジされることなく、一代限りで1999年に生産を終えました。

●三菱「エクリプス」

 三菱は1985年にクライスラーと提携して、アメリカで合弁会社の「ダイヤモンドスター・モーターズ(現、三菱モーターズ・ノース・アメリカ)」を設立しました。

 そして、1989年には北米市場向けに現地で企画・開発された3ドアハッチバッククーペ、初代「エクリプス」が発売され、日本でも1990年から左ハンドルのまま輸入・販売されました。

 初代エクリプスは6代目「ギャラン」をベースに開発されたモデルで、外観ではリトラクタブルヘッドライトを採用したフロントフェイスに、伸びやかで空力性能も考慮されたスタイリッシュなフォルムが特徴でした。

 トップグレードの「GSR-4」には、ギャラン VR-4よりも5馬力デチューンされていましたが、最高出力200馬力を誇る2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載。

 さらにビスカスカップリングのセンターデフを採用したフルタイム4WDを組み合わせ、トランスミッションが5速MTのみとされるなど、硬派な4WDスポーツカーというコンセプトでした。

 今では考えられませんが、当時は左ハンドルのクルマがステータスシンボルであり、エクリプスもスタイリングや走りの良さも相まって一定の人気を獲得しました。

 その後、1994年に2代目が登場し、2004年から3代目のオープン仕様「エクリプススパイダー」が日本に輸入されましたが初代ほどの人気とはならず、4代目は日本で販売されませんでした。

●ユーノス「プレッソ」

 マツダはバブル期に、販売チャネルを5つまで拡大し、そのひとつ「ユーノス」ブランドから1991年に、コンパクトな3ドアハッチバッククーペ「プレッソ」を発売しました。

 外観は、ボディサイド方向にリアウインドウが大きくまわり込んだ「ラップラウンドウインドウ」を採用したリアハッチが特徴的で、全体のフォルムは前傾姿勢を強調したスピード感あふれるデザインです。

 そして、プレッソ最大のトピックスは、当時世界最小の1.8リッターV型6気筒エンジンを搭載していたことで、最高出力140馬力(後にハイオク仕様となって145馬力に向上)を発揮。洗練された走りによる高級感を演出することを目的に開発され、まさにバブルの申し子といえました。

 しかし、フロントヘビーによる前後重量バランスの悪化と燃費の悪さは否めず、1993年には姉妹車のオートザム「AZ-3」と同じ1.5リッターエンジン車を追加。

 プレッソは技術的にはかなりの力作といえ、マツダの経営状況の悪化から1996年にユーノスブランドが廃止された後も販売を継続しましたが、1998年に生産を終了。後継車はありませんでした。

※ ※ ※

 最後に紹介したプレッソは、バブル期前後のマツダの栄枯盛衰を象徴するモデルといえるでしょう。

 同時期にはアンフィニ「RX-7」やユーノス「コスモ」「800」「ロードスター」、オートザム「AZ-1」など、数多くの名車が誕生しており、マツダの勢いは凄まじいものがありました。

 しかし、前述のとおりバブル崩壊によってマツダの業績は急速に悪化し、1996年からフォード傘下となって経営再建を図り、2015年には再び独立して現在に至ります。

こんな記事も読まれています

旭化成、自動車業界に「SustainaStyle」提案へ…人とくるまのテクノロジー展 2024
旭化成、自動車業界に「SustainaStyle」提案へ…人とくるまのテクノロジー展 2024
レスポンス
いまタイで高級ミニバン戦争が激化! 鉄壁のアルファード&レクサスLMに挑む中国勢たち
いまタイで高級ミニバン戦争が激化! 鉄壁のアルファード&レクサスLMに挑む中国勢たち
WEB CARTOP
ホンダ「レブル250」がユーザーフレンドリーなアドベンチャーモデルに変身! コンプリートカスタム「VESGRIDE-hygge」受注開始
ホンダ「レブル250」がユーザーフレンドリーなアドベンチャーモデルに変身! コンプリートカスタム「VESGRIDE-hygge」受注開始
バイクのニュース
[カーオーディオ 逸品探究]18年の歴史に幕、「アークオーディオ」の定番上級アンプ『SE』の魅力を振り返る!
[カーオーディオ 逸品探究]18年の歴史に幕、「アークオーディオ」の定番上級アンプ『SE』の魅力を振り返る!
レスポンス
アルファードとの628万円の価格差はどこにある? レクサスLM開発者に6座仕様「バージョン L」の「推しポイント」を聞いてみた!
アルファードとの628万円の価格差はどこにある? レクサスLM開発者に6座仕様「バージョン L」の「推しポイント」を聞いてみた!
ベストカーWeb
便利すぎるだろマジで!! [ランドクルーザー]にも採用切望!! フォードに超絶羨ましい機能があった
便利すぎるだろマジで!! [ランドクルーザー]にも採用切望!! フォードに超絶羨ましい機能があった
ベストカーWeb
2代目メルセデス・ベンツCLSは、強く逞しく、大胆に変身していた【10年ひと昔の新車】
2代目メルセデス・ベンツCLSは、強く逞しく、大胆に変身していた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
竹岡圭 K&コンパクトカー【ヒットの真相】日産キックス「e-POWER+4WD+プロパイロットで安全快適ドライブ」(2024年6月号掲載)
竹岡圭 K&コンパクトカー【ヒットの真相】日産キックス「e-POWER+4WD+プロパイロットで安全快適ドライブ」(2024年6月号掲載)
カー・アンド・ドライバー
全長4mの“小さな高級車” アウディ「A1スポーツバック」に限定車登場! オンライン販売限定で150台
全長4mの“小さな高級車” アウディ「A1スポーツバック」に限定車登場! オンライン販売限定で150台
VAGUE
ランドローバーがディーゼルのみの4グレード展開となった「DISCOVERY」2025年モデルの受注開始
ランドローバーがディーゼルのみの4グレード展開となった「DISCOVERY」2025年モデルの受注開始
@DIME
トヨタのサルーンらしい乗り味はかなり上質……イケメンな新型[カムリ]に試乗してわかった「日本導入すべきワケ」 
トヨタのサルーンらしい乗り味はかなり上質……イケメンな新型[カムリ]に試乗してわかった「日本導入すべきワケ」 
ベストカーWeb
カワサキ「Ninja 400」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
カワサキ「Ninja 400」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
可憐な[カレン]を知っているか! ST200系セリカの兄弟車は端正なフロントマスクのノッチバッククーペだった!!
可憐な[カレン]を知っているか! ST200系セリカの兄弟車は端正なフロントマスクのノッチバッククーペだった!!
ベストカーWeb
しっかり機能でもシンプルで使いやすい! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
しっかり機能でもシンプルで使いやすい! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
さすがにやりすぎ? バイデン政権が「中国製EV」に100%関税を課す理由
さすがにやりすぎ? バイデン政権が「中国製EV」に100%関税を課す理由
Merkmal
WR-V買う人&買った人必見! ホンダ新型WR-Vの人気アクセサリーランキングが判明したぜ!
WR-V買う人&買った人必見! ホンダ新型WR-Vの人気アクセサリーランキングが判明したぜ!
ベストカーWeb
プロドライバーも手に負えない暴れ馬!? 1992年式の[70スープラ]は現代車にも負けないデキ
プロドライバーも手に負えない暴れ馬!? 1992年式の[70スープラ]は現代車にも負けないデキ
ベストカーWeb
マツダ「MX-30 ロータリーEV」出展 人とくるまのテクノロジー展2024
マツダ「MX-30 ロータリーEV」出展 人とくるまのテクノロジー展2024
グーネット

みんなのコメント

5件
  • プレッソは米米クラブがcm曲じゃなかったろか
  • あら、500の次の記事はまたプレッソですか…(苦笑)
    コレが出た時、ついにユーノスも(トヨタの)セリカを超える
    すごいデザインのクルマを出してきたな!と驚きました。
    それまで店は知ってるけど何となく敷居が高そう…と思って
    躊躇していたユーノス店に足を運ぶきっかけを作ったクルマが
    このプレッソでした。(Fi-Xを買いました)
    プレッソ→500と乗り継いでボチボチ次のクルマをどうするか…
    などと考えていた時にやってきたのがバブル崩壊。
    マツダとしても、こんな未曾有の苦境さえ無かったなら、もっと
    やりたいことが沢山あったんだろうな…と思います。
    最近のマツダ店なんか見ると、やけに落ち着いた雰囲気のイイ
    店内になっていて、何だか昔のユーノス店を思い出してしまいます。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

171.5234.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

59.9108.5万円

中古車を検索
カレンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

171.5234.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

59.9108.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村