■ド迫力ミニバンがスゴ過ぎた!
2024年11月6日から9日にかけて、米・ラスベガスで大規模なチューニングカーの祭典「SEMAショー」が開催されました。
今年も注目車種が多数登場しましたが、過去にもショーを彩ったモデルがあります。今回はトヨタのミニバン「シエナ」をベースにした「トヨタ アルティメット ユーティリティビークル」(以下、UUV)について紹介します。
【画像】めちゃカッコいい! トヨタ「スゴイ“SUV”ミニバン」を画像で見る(30枚以上)
日本のクルマ業界は、2024年もアウトドア推しが続いています。
SUVはもとよりミニバンでもアウトドア志向が強く、2024年6月に発売されたホンダのコンパクトミニバン「フリード」には、それを意識したクロスオーバーモデル「クロスター」が設定されています。
荷物と人を多く積載でき車中泊にも対応可能なミニバンは、高級路線以外にもその機能性に注目が集まっています。
このアウトドアブームの中で注目を高めたミニバンといえば、三菱「デリカD:5」です。
本格的な4WDを採用したタフネス仕様で、その外観とともに人気を集めています。
2024年現在、デリカD:5の直接的なライバルは存在せず独壇場となっていますが、過去をさかのぼると対抗馬のようなモデルが登場していました。
それが、2015年11月に開催されたSEMAショーに出展されたトヨタのラージミニバン「シエナ」のコンセプトカー“UUV”です。
初代シエナは、それまで販売されていた「プレビア」(日本名:エスティマ)の後継車として1997年に登場。現行型は2021年登場の4代目ですが、UUVはその先代にあたる3代目がベースとなっています。
シエナはラージクラスミニバンですが、日本の同クラスに相当する「アルファード」や「ヴェルファイア」が高級感を訴求するのとは違い、ファミリー向けのクリーンなスタイリングが特徴です。
しかしUUVはそんな穏やかなイメージを払しょくする、非常にタフな外観へと大変身を遂げています。
当時トヨタが展開していた「5大陸走破プロジェクト」の北米制覇の際、9台のトヨタ車の司令塔としての役割を果たすために製作されたものです。
シャシーはトヨタが北米で販売しているピックアップトラック「タコマ」の四輪駆動モデルのラダーフレームに換装されるとともに、悪路をものともしないリフトアップやワイドドレッド化が図られました。
面白いのは室内の快適機能で、モバイル衛星テレビ受信機によるコネクティッド機能が搭載され、車内でインターネットや60インチテレビを視聴可能としてます。
暗視カメラも装着され、暗闇での走行もより安全に行うことが可能だといいます。
後席のスライドドアはワイドな後輪タイヤを避けるよう再設計され、前席ドアもフロントタイヤを避けるように前方から開く「スーサイドドア」に変更されていました。
デリカD:5が日本国内で一定の支持を集めたように、米国でもこうしたタフなミニバンが市販化されれば、新たな市場を開拓するかもしれません。
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