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期待通りに新しく伝統的 ロータス・エミーラへ試乗 アルミシャシーに3.5L V6 後編

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期待通りに新しく伝統的 ロータス・エミーラへ試乗 アルミシャシーに3.5L V6 後編

熱狂的に吹け上がるV6エンジン

最新モデルらしく、ロータスエミーラはテクノロジーも充実している。リミッター付きのアダプティブ・クルーズコントロールや、交通標識認識機能、バック時のブラインドスポット・モニターなどが付いてくる。キーレス・スタートも備わる。

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複数の自動車メーカーと同じ傘下にある、というメリットの1つだ。しかし、スタートボタンをうっかり押さないように掛けられた赤いカバーに、サーキットを積極的に走りたいというロータス独自の魂を感じる。

キャビンとエンジンルームを仕切るバルクヘッドのガラス越しに、スーパーチャージャーのバイパス・アクチュエーターがチラ見えする。エンジンの上部には、金属製のカバーが掛けられている。プラスティック製ではなく、見た目も良い。

エミーラを発進させてみる。最初の50mでクルマの第一印象は左右されるが、V6エンジンは熱狂的に吹け上がる。むしろエンジンの回転数を正確に操ることが、若干難しく感じられた。つい必要以上に回してしまう。

乗り心地は、素晴らしく落ち着いている。油圧ラックを登用した、パワーステアリングの重み付けも良い。

アルピーヌA110が備えるような、即時的な瞬発力と、飛ぶように優雅に走る印象は得ていない。A110の車重が1105kgなのに対し、エミーラは1440kgもあるためだろう。少なくともロータスは、競合するクラスでは最軽量だと主張している。

ドライバーズカーとしてほぼ完璧

試乗車には、穏やかなツーリング・サスペンションが備わっていた。英国の公道では、低い速度域でも傷んだ路面からの衝撃を巧みに吸収しているのがわかる。引き締められたスポーツ・サスペンションも、オプションで選べるという。

履いていたタイヤはグッドイヤー・イーグルで、サイズは20インチ。フロントが245/35、リアが295/30だった。ただし、ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2の方がエミーラとの相性は良いと、ロータスは説明していた。

速度域を高めたクルージングでも、乗り心地の良さは維持される。風切り音やロードノイズは小さくないが、長距離を快適に移動できるロータスだといえそうだ。筆者は、これ以上サスペンションを硬くしたいとは思わなかった。

ドライブモードは複数から選べる。だが、ステアリングとダンパーの設定は変わらない。

このエミーラにはドライバーズ・パッケージが装備され、スタビリティ制御が変わるサーキット向けのトラック・モードが追加されていた。また、美声を奏でるエグゾーストとリミテッドスリップ・デフも付いてくる。

チャレンジングなワインディングにエミーラを進めると、最高のスポーツカーだということが見えてくる。ドライバーズカーとして、ほぼ完璧といえそうだ。

片方のタイヤへ強い負荷がかかるような、きついコーナーや路面のカント角が変化する区間では、本物のロータスだと実感する。

ダイレクトで正確なステアリング

筆者が定番としているテストルートでは、多くのスポーツカーが姿勢を乱す隆起部分のある逆バンク・カーブを、エミーラはトラクションを失うことなく通過した。本当に見事な処理だ。

舗装がひどく荒れたタイトコーナーで強くブレーキングすると、ステアリングホイール越しに細かな振動が伝わってくる。しかし、それ以外は終始安定している。

ステアリングはダイレクトで正確。ロックトゥロックは2.8回転と適度にクイックで、素晴らしい路面からの感触が手のひらへ伝わる。まさに、野山の道を駆け回るために作られたスポーツカーだと感じた。

幾つか気になる点もある。ブレーキペダルには、踏み始めに感触のない領域があり、ヒール&トウで減速するには踏み込めすぎる。ロータスとしては珍しい設定といえ、プロトタイプだからかもしれない。

6速MTのシフトフィールは、このクラスのベストと比べると若干弛みがある。ロータスらしいとはいえるが、ポルシェ級のタイトさなら理想的だろう。

1度ギアが噛み合ってしまえば、3.5LのV6スーパーチャージド・エンジンは、一切不満のないパワーを発揮してくれる。爽快にレブリミットまで回り、トルクも太い。

エキシージほどの快音ではないが、サウンドも抜かりはない。スポーツモードを選ぶと、アフターファイヤーの破裂音が適度に混ざるのもイイ。

ここ数世代のベスト・ロータス

満を持して登場した新しいエミーラは、期待通りの伝統的なロータスといえる。エヴォーラから派生したV6エンジンと、馴染みのあるアルミニウム製シャシーを備えることを考えれば、自然な結果ともいえるが。

エミーラの反響は発売前から大きく、すでに2年間分のバックオーダーを抱えている。アルピーヌA110は2024年にも生産を終えると噂されるが、そうなれば一層注目度は高まりそうだ。

量産仕様の準備が整えば、ライバルモデルとの比較で、その能力を客観的に確かめることができるはず。少なくとも、ここ数世代のベスト・ロータスと呼んで良いだろう。

ロータス・エミーラ V6 ファーストエディション(英国仕様)のスペック

英国価格:7万6415ポンド(約1245万円/試乗車)
全長:4412mm
全幅:1895mm
全高:1224mm
最高速度:289km/h
0-100km/h加速:4.3秒
燃費:8.9km/L
CO2排出量:−
車両重量:1440kg
パワートレイン:V型6気筒3456ccスーパーチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:405ps/6800rpm
最大トルク:42.7kg-m/2700rpm
ギアボックス:6速マニュアル

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