■ホンダを代表するグローバルモデル
満を辞して日本仕様のホンダ新型「アコード」が登場した。
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1976年に初代が誕生して以来、世界戦略車として累計2000万台を販売したという。その10代目となるアコードである。
じつはこのアコード、すでに2017年にデビューし、2018年にはハイブリッド車も加えてアメリカ、中国では販売を開始している。2019年からはアジア圏でも販売を開始し、日本はいちばん後回しになっていた。
アメリカでは年間26万台、中国では年間21万台も売れているという。日本では年間5000台に満たないから、後回しになっても仕方がないのかもしれない。
中国ではこれまでトップの座にあったフォルクスワーゲン「パサート」を抜いたという。新型アコードの購入者の年齢が50歳代から40歳代、30歳代と若くなっているそうだが、中国では平均年齢が29歳というから驚きだ。新型アコードが若い層に人気が出たのが勝因だ。
日本仕様のアコードは、ハイブリッド(HV)のモノグレードに絞られている。アメリカ、中国、タイにある工場のうちで日本仕様の生産国はタイなので、たくさんのグレードとオプションなどの仕様が増えると、対応が難しくなるからだ。そもそもアコードは、日本では上級グレードしか売れなかったので、そこに集約したというわけだ。
エクステリアデザインは最近流行のスタイルで、セダンでもファストバックスタイルにしている。サイドパネルのうねりと、ドア下部から後ろに向かって跳ね上がるラインも若々しい。この後ろに流れるような躍動感は、止まっていてもまるで走っているかのように見える。
インテリアはオーソドックスにまとめられている。POWERスイッチはダッシュボードのドアサイドに設けられているが、これは緊急時、助手席からでもOFFにできるように中央側にするべきだろう。ちなみに左ハンドル仕様のアコードは中央側になっている。
ただしEPB(電子パーキングブレーキ)がセンターコンソールにあるため、運転者が気を失っても助手席からEPBスイッチを引き続ければクルマが止まってくれる。
シートに座ると、アメリカンな雰囲気が漂う。これまでよりもヒップポイントを下げたそうだが、シートのフレーム剛性は高くなく、クッションも低反発ウレタンのようで、身体をしっかりと支えるというよりもリラックスムードになってしまう。
■奥の深さを感じさせる新型アコードの走り味
走り始めるととても静かなのに驚く。EVモードで走ることもあるが、エンジンがかかっていても、止まっていてもパワートレイン系からのノイズがほとんど聞こえてこない。
あまりにも静かなので、逆に後席側からタイヤのやや高めのロードノイズが耳に届いてくる。レゾネーターを組み込んだノイズリデューシングアルミホイールを採用しているが、段差などで発生するキャビティノイズは消されている。全体をホワイトノイズ化したために、ロードノイズが目立ってしまっている感じだ。
今回は青山にあるホンダ本社をベースにした都内だけの試乗だったが、燃費はなんと21.4km/Lだった。さすがハイブリッドである。これはライバル車に対してのアドバンテージだろう。
全長4900mmもある新型アコードだから、ライバルはメルセデス・ベンツ「Eクラス」やBMW「5シリーズ」などのEセグメントセダンなのかと思ったら、ホンダでは価格の面からもDセグメントを想定しているようだ。
つまり日本市場でいえば、ドイツのメルセデス・ベンツ「Cクラス」、BMW「3シリーズ」、アウディ「A4」ということだ。もちろんアメリカ市場ではトヨタ「カムリ」、中国市場ではVW「パサート」がライバルになる。
このライバルたちと比べると、ボディ剛性ではCクラス、コーナリングでは3シリーズ、インテリアではA4、室内の広さではカムリ、質実剛健さではパサートがそれぞれ有利だと思う。
では、アコードのアドバンテージはというと、それは乗り心地が挙げられる。
1日の試乗のなかで、アコードを乗り始めてすぐは、あまり良い乗り心地だとは感じなかった。サスペンションのストロークが短い感じのゆったりした感じがないと思ったのだ。
しかし何時間か乗っていくうちに、乗員が揺すられないことに気がついた。これはなかなかおもしろいと思った。一番わかりやすいのは、首都高速のカーブなどにある茶色の横断方向の帯が何本も連続した段差舗装を通過したとき。そこを走行してもクルマが揺れないのだ。
試乗後に、10代目アコードのLPL(開発責任者)である宮原哲也さんにその話を聞いた。
ひとつの段差を通過したあとに振動の余韻が残らず、すぐに収まるようにしてあるらしい。ゆさゆさと揺れるとストロークが深いと感じるが、アコードはそれがないのだ。だから試乗のはじめにストロークが短いと感じたのだと納得。ちなみにアコードの実際ストローク量は非常に長く、決してライバルに負けていないという。
ライバルたちはみなATのセレクトレバーを持っている。アコードは「NSX」と同じボタンスイッチ式だ。
これは確かに先進感が漂っているが、実際に車庫入れするときにDとRを入れ替えるシーンでは、ブラインドタッチでは難しく、いちいち目視しなくてはならない。アコードも乗り慣れればブラインドタッチでできるようになるのかもしれないが。
いずれにしろ、10代目のアコードは奥が深いクルマで、チョイ乗り試乗ではその良さはわからないかもしれない。
HONDA ACCORD EX
・車両本体価格(消費税込):465万円
・全長:4900mm
・全幅:1860mm
・全高:1450mm
・ホイールベース:2830mm
・車両重量:1560kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHC+電気モーター
・排気量:1993cc
・駆動方式:FF
・変速機:CVT
・最高出力:145馬力/6200rpm
・最大トルク:175Nm/3500rpm
・モーター最高出力:184ps/5000-6000rpm
・モーター最大トルク:315Nm/0-2000rpm
・公称燃費(WLTC):22.8km/L
・サスペンション前/後:ストラット/マルチリンク
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤ:235/45R18
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みんなのコメント
私は海外で6年生活をしましたが、外人の日本車に対する憧れと、日本人がドイツ車に憧れる思いとほぼ同じだと思いますね。
海外ではベンツ・BMWと、ホンダのアコードクラスが価格ではほぼ同じなので、故障が少なく性能が良い日本車を外人は選ぶ傾向にあります。
まだ、日本人は、舶来品(故障が多いのに)には弱いようですね。
北米仕様にはシビックタイプRと同じエンジンを搭載した2.0Tがあるんだから、あれを国内でも売った方がインパクトがあると思う