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「最新モデル試乗」欧州ベストセラー、新型ルノー・ルーテシアはどこがすごいのか!? じっくり乗ってわかった実力

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「最新モデル試乗」欧州ベストセラー、新型ルノー・ルーテシアはどこがすごいのか!? じっくり乗ってわかった実力

欧州ベストセラー上陸! 日本仕様は3グレード構成

 2019年秋の東京モーターショーで日本初公開されたルノー・ルーテシア(5thモデル)が発売された。
 スタイリングは4thモデルのイメージを継承する。旧型は欧州30カ国のコンパクトカークラス(Bセグメント)で6年連続ベストセラーであり、人気の最大の理由がスタイリングだったからだという。とはいえ新型はメガーヌに似た存在感のある表情になり、サイドは水平方向のラインが強調された。ドアは前後とも大きく開くようになり、Cピラーに埋め込んだリアドアのオープナーが大きくなるなど、実用性も高まっている。

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 全長×全幅×全高は4075×1725×1470mm。旧型比で拡大しているのは、全高(25mm増)だけ。全長は20mm短く、幅は25mm狭い。日本の道路環境でいちだんと使い勝手を高めたサイズ設定だ。
 日本仕様はゼン(236万9000円)、インテンス(256万9000円)、インテンス・テックパック(276万9000円)の 3グレード構成。ゼンは受注生産。

 多くのユーザーはインテンス以上を選ぶだろう。インテンス系のホワイトとブラックの 2トーンインテリアは、車格を超えたシックでドレッシーな装いだ。
 新型はオートACのダイヤルをはじめ、パワーウィンドウのスイッチまでエッジをシルバーでカバー。周囲が暗くなればセンターコンソールやドアトリムをイルミネーションが彩る。これまでのルノー製コンパクトカーでは体験できなかったような世界だ。
 メーターは、センターに大きなデジタルディスプレイを置いたシンプルで見やすい意匠。ロングドライブでの疲れにくさを念頭に置いたデザインだった。

1.3リッターターボ搭載。エンジンはメルセデスAクラスと同系列

 試乗車は最上級グレードのインテンス・テックパック。標準装備の本革シートは快適仕様。前席はパッセンジャーを優しく受け止めつつ上体をしっかり支える。ユーザーの期待を裏切らない。5thモデルはルノー/日産/三菱グループが新開発したCMF-Bプラットフォームをいち早く採用。ホイールベースは2585mmと旧型比で15mm短くなったが、後席の広さは変わらない。全高に余裕があるため、身長170cmの乗員なら足元だけでなく頭上空間にもゆとりがあった。
 ラゲッジスペースは、リアシートの折りたたみに合わせてフロアを2段階にセット可能。後席使用時の容積は 330からリッター391リッターに大幅に拡大した。全長や全幅を縮小しながらこの数字は驚きだ。

 パワートレーンは新設計。エンジンはダイムラー・グループとのアライアンスで誕生した1.3リッター直列 4気筒ターボ。メルセデス・ベンツAクラスやBクラスと同系列である。最高出力は131ps、最大トルクは240Nm。排気量は従来の1.2リッターから 1.3リッターに拡大され、13ps/35Nmパワフルになった。

 デュアルクラッチトランスミッションは6速から7速に進化。一方、ダウンサイジングしたボディや新開発プラットフォームの効果で車両重量は20kg軽い1200kg。加速はかなり力強い。トランスミッションは旧型同様、デュアルクラッチタイプとしては唐突感が少なく滑らかで、市街地で微妙な速度調節がしやすい。

新型は安全・運転支援機能充実。快適さが光る

 新型ルーテシアは、先進運転支援機構が一挙にレベルアップした。具体的にはアダプティブクルーズコントロール、アクティブエマージェンシーブレーキ、レーンデパーチャーワーニング、ブラインドスポットワーニングが全車標準装備となる。作動感はルノーらしい。たとえばアダプティブクルーズコントロールは唐突感のない滑らかな印象で、高速道路での加減速は自然そのものだった。

 乗り心地とフットワークは旧型同様、強い個性は持たない。しかし、しばらく走り続けていると、とにかく揺れが少なくフラットな姿勢を保つ特性を実感する。コーナーでは信頼感あふれる接地感をベースにした自然な身のこなしが印象的。フットワークのレベルはかなり高い。

 新型の美点は快適性。パワートレーンやシャシーからの細かい振動を巧みにシャットアウトしている。乗り味はワンクラス上のクルマを思わせる。世界初採用というボーズのフレッシュエアスピーカーから届く音楽を味わいながらのドライブは実に快適。ゆったりとした気分でどこまでも走って行きたくなった。

ライバル、プジョー208とどう違うの?

 新型ルーテシアの最大のライバルは、同じフランス車のプジョー208になるだろう。ボディサイズはほぼ同じ、水平基調になったスタイリングも共通だが、旧型の面影を残したルーテシアに対し、208はかつての名車205のモチーフを蘇らせた。インテリアは大人っぽいルーテシアに対し、208はモダンでポップな雰囲気と好対照だ。

 208は1.2リッター直列3気筒ターボ(100ps/205Nm)にトルコン式8速ATを組み合わせる。パワーの余裕はルーテシアが上。4気筒らしい滑らかなサウンドも好印象だ。フットワークのレベルはどちらも高いが、乗り心地は208が「猫足」と形容されるしなやかさ、ルーテシアはルノーらしいフラット感重視という違いがある。

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みんなのコメント

5件
  • ノート、実際買うと平気で300万円オーバーって言うよね。
    俺なら100%、ルーテシア買うわ。

    ってか、ルーテシアがそんなにベタ褒めの出来なら、ルノー系列でノートの存在自体が無駄じゃねえの?
  • プラットフォームはノートと同じ。同じ装備ならノートの方が高い。とにかくe-powerは高い。ガソリン車とエレキ車を同時に購入するからだ。単純に50万円高い。毎日市街地を100㎞も200㎞も走る営業車ならともかく、地方や高速道路を多用する人はガソリン車の方が良いに決まっている。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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