この記事をまとめると
■日本カー・オブ・ザ・イヤーは長い歴史を持つクルマの賞典
【意外!?】日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したマイナー車4選
■60名の選考委員によって各賞受賞車が決まる
■選考委員はどんな人なのか? また高く評価したクルマを買うことはあるのだろうか?
60名の選考委員によって「年グルマ」が決められている
43回という長い歴史を持つクルマの賞典といえば、日本カー・オブ・ザ・イヤーです。その年に発売されたクルマのなかで、いちばん高く評価されたクルマを大賞とし、大賞が日本車だった場合にはもっとも高評価を受けた輸入車がインポートカー・オブ・ザ・イヤーとして表彰されています。12月7日に決定した2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーは、軽自動車として初めて日産サクラ/三菱ekクロスEVが大賞を受賞するという歴史的な年となりました。
さて、その選考は実行委員会に参加するメディアが推薦元となり、厳正に選ばれた60名の選考委員によって行われています。選考委員は毎年改選され、数名ずつ新しい人に入れ替わっていますが、長い方は30年以上選考委員をやっているというベテランも。
選考委員になると、仕事として試乗する時以外にも、ノミネート車両のことを理解するために技術者と話したり、試乗して意見交換をしたりする機会が与えられます。2022-2023では48台がノミネートされていたので、すべてに試乗するには月平均でも4台の新型車に試乗する必要があり、相当の時間を割くことになります。
選考委員が高く評価したクルマを買うこともある!
そんな選考委員なので、なかには「僕は自分のクルマは持たない。なぜならいろんなクルマに乗らなければならないから」と宣言している人も少数ですがいます。もちろん、それはそれでその人の考え方ですから否定はしませんが、私自身の考えとしては、常に自分のクルマを所有し、そこで経験する「カーライフ」こそが読者や視聴者の皆さんにいちばん伝えたいこと。購入する前の悩みや、どんなクルマを比較検討したのか、販売店とのやり取りや対応、お金に関する成功・失敗談、納車のドキドキや、乗る回数が増えるにつれて湧いてくる愛着、洗車やメンテナンスの苦労などなど。それらを踏まえて、誰もが自分にピッタリ合い、幸せになれるクルマと出会うお手伝いができたらいいなと願っているので、家計は少々犠牲にしてでも愛車は持つようにしています。
ほかの選考委員の皆さんも、ほとんどの方が愛車を持っており、複数台を所有している人も多いと思います。話を伺っている肌感としては、気に入った愛車を長く大切に乗り続けている人と、比較的短期間で買い替えている人がどうでしょう、6:4くらいの割合でしょうか。なかには1台はずっと持ち続けて、もう1台を短期間で買い換えるという人もいるので、はっきりと分かれているわけではありませんが。
そして、実際に自分が最終選考会で最高得点(10点)を入れたクルマや、日本カー・オブ・ザ・イヤーの大賞に輝いたクルマを買うことはあるのか。これはズバリ、あります! 私自身、すでに2台、大賞となったクルマを購入しました。2010-2011大賞のホンダ・CR-Zと、2020-2021大賞のスバル・レヴォーグです。
他の選考委員も、2018-2019大賞のボルボ・XC40は数名が購入していましたし、2015-2016大賞のマツダ・ロードスター、2008-2009大賞のトヨタiQや2007-2008のインポートカー・オブ・ザ・イヤーに輝いたメルセデス・ベンツ Cクラスも複数名が購入していましたね。
やはり、いろんなクルマを比較する機会が多いからこそ、そんななかで出会った「これだ!」という運命のクルマは手元に置いておきたくなるものなのかもしれません。ただ、新型車の時にいいと思っても、乗り続けていくうちに弱点が露呈してきたり、評価が変わってしまうクルマも残念ながらあります。そういう時は正直にSNSなどを通じて経緯を伝え、私の評価を信じて下さった人たちに謝罪するのが筋だと思っていますが、同時に、やはりクルマを評価するということの難しさ、奥の深さを実感しています。一にも二にも、まずは誠意を持って、情報を受け取る人たちが何をいちばん求めているのか、そのクルマをどんな人たちに乗ってもらいたいか。これからもそれらを軸に、クルマとユーザーとのキューピッドになれるよう精進したいと思います。
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ヨーロッパメーカーはどこも小汚いマネはしないね!