■ランドクルーザーの起源となった2つの試作車
およそ10年ぶりの再再販が話題となっているトヨタ「ランドクルーザー70」。
ランドクルーザーシリーズのなかでも最も「元祖」に近いモデルと言われています。
あらためて、ランドクルーザーの歴史を振り返ってみます。
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2023年11月29日、トヨタは「ランドクルーザー70」を発売しました。
ランクル70は1984年から2004年まで販売された後、2014年に期間限定で再販されているため、今回はおよそ10年ぶりの再再販となります。
これにより、すでに販売されている「ランドクルーザー300」と2024年春にも登場予定の「ランドクルーザー250」と合わせて、3種類のランドクルーザーが日本でラインナップされることになります。
それぞれキャラクターの違いはあるものの、いずれもランドクルーザーらしい信頼性と耐久性、そして悪路走破性能を兼ね備えたモデルであることは言うまでもありません。
ただ、ランドクルーザーの歴史を振り返ってみると、ランドクルーザー70こそが最も「元祖」に近いモデルであると言えそうです。
ランドクルーザーの初代は、1951年に登場したトヨタ「ジープ(BJ型)」とされることが一般的です。
その後、商標権の問題などもあり、1954年に「陸の巡洋艦」という意味を持つ「ランドクルーザー」という名称が与えられました。
ちなみに、この名称は1948年にイギリスで発売された「ランドローバー」を意識したものであると言われています。
一方、ランドクルーザーの起源は1951年以前にも見ることができます。
日本が戦時下にあった1940年、トヨタは乗用車の製造が制限されていたものの、当時の社長であった豊田喜一郎氏は来るべき自体を見越して複数の試作車の開発を命じました。
そのなかには、大型の高級車を含む複数の乗用車や大型のバス、さらには電気自動車までもが含まれていました。
そして、複数の試作車のうちのひとつに「KCY型」と呼ばれる4輪駆動のトラックがありました。
1943年に試作車が完成したKCY型は、その後の試運転で良好な結果が得られたものの実際には4台しか生産されませんでした。
また、1944年には「AK10型」と呼ばれる、よりコンパクトな4輪駆動トラックの開発が始まりました。
しかし、本格的な生産開始を前に終戦してしまったことから、AK10型も大量生産されることはありませんでした。
ただ、この両車の開発で得られた4輪駆動技術はその後のトヨタの4輪駆動車の基礎を築くものとなっていることから、KCY型やAK10型をランドクルーザーシリーズの「祖先」と見る向きも少なくありません。
■最も「元祖」に近いランドクルーザー70とは
KCY型やAK10型で得られた知見は、その後のジープ(BJ型)や1955年に登場した「ランドクルーザー20」、そしてランドクルーザーシリーズの人気を不動のものとした「ランドクルーザー40」へと受け継がれていきます。
モデルチェンジのたびに乗用車としての快適性や機能性が追加されるようになってはいますが、ここまでのランドクルーザーは、基本的に世界中のあらゆる過酷な環境下での使用が想定されたものでした。
しかし、1967年に登場した「ランドクルーザー50(55型/56型)」は、基本構造こそランドクルーザー40と共通しているものの、高級乗用車としての性格が強められることとなりました。
その後、1980年に登場した「ランドクルーザー60」や1989年に登場した「ランドクルーザー80」でその性格はさらに強調され、現在のランドクルーザー300へとつながります。
一方、1984年まで販売され続けたランドクルーザー40は、ランドクルーザー70へとそのバトンを譲ります。
その際、ライトな環境での仕様が想定された手頃な派生モデルが追加され、その後の「ランドクルーザープラド」やランドクルーザー250へと進化を遂げていきます。
ただ、ランドクルーザー70自体は、小改良を受けつつも現在に至るまで基本設計に変更はありません。
つまり、ランドクルーザー40やそれ以前のモデルの魂を受け継いだランドクルーザーの本家本元であり、その点をもって最も「元祖」に近いランドクルーザーであると言えます。
もちろん、現実的な実用性や快適性を考えると、ランドクルーザー300やランドクルーザー250のほうが万人向けであることは言うまでもありません。
しかし、およそ40年前に設計され、なおかつそれ以前のおもむきを残すクルマを新車で買えるというのは世界的に見ても非常に稀です。
その背景には、ランドクルーザー70が1984年の登場以来、日本国内では販売されていなかった期間も含めて、およそ40年にわたってオーストラリアや中南米などの過酷な環境下で人々の暮らしを支え続けてきたというたしかな実績があります。
現代のクルマとは良くも悪くも一線を画しているランドクルーザー70ですが、その圧倒的な実績に基づく唯一無二のポジションは、再再販されたいまだからこそ、あらためて見直されるべきと言えるでしょう。
※ ※ ※
当面は月産400台程度と言われているランドクルーザー70は、すでに多くの販売店で新規の受注ができない状態となっているようです。
一方、ある販売店関係者によれば、それはすでに多くのバックオーダーを抱えているオーストラリア向けの生産を優先しているためであるといい、それが解消され次第、国内向けの割り当ても増える可能性が高いといいます。
実際、今回再再販となったランドクルーザー70は、限定販売ではなくあくまでカタログモデルとされています。
当面は入手困難な状況が続くと見られますが、将来的には「ふつうに買える」日がくるかもしれません。
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