現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「フォルクスワーゲン ゴルフ R ヴァリアント」Rパフォーマンス トルクベクタリングを手に入れたその走りを検証する

ここから本文です

「フォルクスワーゲン ゴルフ R ヴァリアント」Rパフォーマンス トルクベクタリングを手に入れたその走りを検証する

掲載 7
「フォルクスワーゲン ゴルフ R ヴァリアント」Rパフォーマンス トルクベクタリングを手に入れたその走りを検証する

「フォルクスワーゲン ゴルフ」シリーズの最上級グレードとして君臨する「R」がフルモデルチェンジして日本に上陸。その進化をワインディングロードで確かめる。

史上最強のゴルフR誕生

最強の911 ポルシェ911 GT3 RSを徹底検証! その驚くべき動力性能とは? 車両&性能データを含むテストレポート!

「ゴルフ」のスポーツモデルといえば、初代から続く「GTI」とともに、近年では「R」を思い浮かべる人も多いだろう。Rは4代目「ゴルフ」の時代に、3.2リットルV6エンジンと4WDを搭載した「ゴルフR32」を起源とし、以来、「ゴルフ」シリーズのトップグレードとして君臨することになった。6代目「ゴルフ」の時代には、エンジンのダウンサイジングにより2リットル直列4気筒ターボを搭載する「ゴルフR」に変わり、7代目「ゴルフ」ではハッチバックに加えて、ステーションワゴン版が追加されるなど進化を重ね、GTIを上回る人気を手に入れている。

そんな、いまや「ゴルフ」にはなくてはならない存在の「ゴルフR」と「ゴルフRヴァリアント」が、ベースモデルのフルモデルチェンジにともない新世代に生まれ変わり、日本でもいよいよデリバリーがスタートした。

最新版の「ゴルフR」にも、引き続き2リットル直列4気筒ターボが搭載されるが、最新型の2.0 TSI“EA888 evo4”エンジンは、最高出力235kW(320ps)、最大トルク420Nmと、歴代の「ゴルフR」としては最強のスペックを誇る。これにデュアルクラッチギアボックスの7速DSGと、4WDの4MOTIONが組み合わされ、0-100km/h加速は4.7秒(ヴァリアントは4.9秒)を達成する。

Rパフォーマンス トルクベクタリングを標準装着

エンジンパワー以上に注目したいのが、Rモデル専用に開発された4MOTIONだ。通常の4MOTIONでは、エンジンのトルクをフロントとリアのアクスルに最適に配分するのだが、R専用の4MOTIONでは、リアアクスルの左右でトルク配分を自在にコントロールすることで、コーナリング性能を高める「Rパフォーマンス トルクベクタリング」が備わる。これにより、コーナリング中にリアの外輪により多くのトルクを配分することで、アンダーステアを抑えるというわけだ。

さらに、「ビークル ダイナミクス マネージャー」が、4MOTIONや可変ダンパーのDCC(オプション)などを統合制御することで、スポーツ性と快適性を両立させているという。

そんな最新版の「ゴルフR」から、今回はステーションワゴン版の「ゴルフRヴァリアント」を、箱根で開催された試乗会でチェックする機会を得た。

乗り心地の良さに驚く

逸る気持ちを抑えて、まずは「コンフォート」「スポーツ」「レース」のなかから、おとなしいコンフォートを選んで走り出す。すると、すこし硬めではあるものの、快適でマイルドなゴルフRヴァリアントの乗り心地に拍子抜けする。試乗車にはオプションの「DCCパッケージ」が選ばれ、タイヤは標準より1インチアップの235/35R19サイズが装着されているにもかかわらず、標準グレードの「ゴルフ ヴァリアントeTSI Rライン」よりむしろ快適に思えるほどである。

ゴルフのスポーツモデルの「GTI」と「R」にはそれぞれ異なるテーマカラーがある。GTIがレッド、Rがブルーである。たとえば、「ゴルフR」のヘッドライトとラジエターグリルには、その上部をブルーのラインが貫き、また、ブレーキキャリパーがブルーにペイントされるなど、エンブレムを見なくてもRであることが一目でわかる。

室内も、R専用にデザインされたヘッドレスト一体のトップスポーツシートやステアリングホイールにブルーのアクセントが与えられており、コックピットに収まった瞬間から、ドライバーの気持ちを高揚させてくれるのだ。

コンフォートよりスポーツ

一方、ゴルフ史上最強の2.0 TSIエンジンは、アクセル操作に対する反応がやや鈍く、おとなしい印象。そこでモードをコンフォートからスポーツに変えると、エンジンのレスポンスは一転して鋭くなり、「ゴルフR」らしいキャラクターに変身した。ただ、スポーツでは乗り心地が硬めになるので、エンジンのスポーティさと、乗り心地の快適さを両立したければ、モードを「カスタム」に設定し、DCCをコンフォート、他をスポーツにするのがお勧めである。

2.0 TSIエンジンは、相変わらず低回転から余裕あるトルクを発揮するが、7代目ゴルフの時代に比べてターボラグがよく抑えられており、加減速が連続する街中でも扱いやすい特性に仕上がっている。一方、アクセルペダルを深く踏み込めば、瞬時に鋭い加速が得られ、とくに4,000rpmあたりからレッドゾーンの6,500rpmまで一気に吹け上がるフィーリングは痛快そのものだ。

オン・ザ・レールのハンドリング

エンジンの力強さもさることながら、ハンドリング性能の高さも新型「ゴルフRヴァリアント」の見どころである。

前述のRパフォーマンス トルクベクタリングを手に入れたゴルフRヴァリアントは、まさにアンダーステア知らず。従来のゴルフRであれば、コーナーの途中でアクセルペダルを踏み込むと、クルマが外に膨らむアンダーステアを示していたが、この新型ではアクセルペダルを踏み込んでも、クルマは狙いどおりのラインをトレースし、コーナリングスピードもおのずと上がっていく。その際のリアタイアの接地感はとても高く、素早く安心してコーナーから脱出することができる。

まさに「オン・ザ・レール」のハンドリングを手に入れたゴルフRヴァリアント。ハッチバックのゴルフRとともに、ゴルフ史上最強のスポーツモデルといっても過言ではないだろう。

■テクニカルデータ:フォルクスワーゲン ゴルフRヴァリアント●エンジン:直列4気筒ターボ、フロント横置き ●排気量:1984cc ●最高出力:320ps@5350-6500rpm ●最大トルク:420Nm@2100-5350rpm ●駆動方式:4WD、7速DSG ●全長×全幅×全高:4650×1790×1465mm ●車両重量:1600kg ●トランク容量:611リットル ● 平均燃費(WLTCモード):12.2km/L ●車両本体価格:652万5000円

Text&Photo:生方 聡

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

角田裕毅、自分はレッドブルにふさわしいと主張も、ドライバー選択には「パフォーマンス以外の要因も関係している」
角田裕毅、自分はレッドブルにふさわしいと主張も、ドライバー選択には「パフォーマンス以外の要因も関係している」
AUTOSPORT web
道路版つくばエクスプレス「都市軸道路」延伸だけじゃない! ボトルネックの橋が念願の4車線化
道路版つくばエクスプレス「都市軸道路」延伸だけじゃない! ボトルネックの橋が念願の4車線化
乗りものニュース
プレミアムスポーツに進化した、レクサス『LBX MORIZO RR』の全貌[詳細記事]
プレミアムスポーツに進化した、レクサス『LBX MORIZO RR』の全貌[詳細記事]
レスポンス
わずか全長1.9m!? まるで“1人乗り軽トラ”な「SUZU-CARGO」がスゴイ! スズキの斬新「小さいのりもの」への反響は?
わずか全長1.9m!? まるで“1人乗り軽トラ”な「SUZU-CARGO」がスゴイ! スズキの斬新「小さいのりもの」への反響は?
くるまのニュース
使いやすさはグーグルマップよりも上!? 人気も実力も伴った無料「カーナビアプリ」使ってみてわかった便利な機能とは?
使いやすさはグーグルマップよりも上!? 人気も実力も伴った無料「カーナビアプリ」使ってみてわかった便利な機能とは?
VAGUE
[新型フロンクス]ボタンがもはやランドクルーザー!! シフトまわりのデザインが衝撃
[新型フロンクス]ボタンがもはやランドクルーザー!! シフトまわりのデザインが衝撃
ベストカーWeb
全天候型のベストセラー「ガエルネ パンテーラ」がバックルを進化させて「PANTERA NEO BLACK」になった!  
全天候型のベストセラー「ガエルネ パンテーラ」がバックルを進化させて「PANTERA NEO BLACK」になった!  
モーサイ
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANがイベントを開催
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANがイベントを開催
driver@web
注目のオールシーズンタイヤ「ダンロップ シンクロウェザー」の実力を検証!すべての路面を試して感じた「安心感」
注目のオールシーズンタイヤ「ダンロップ シンクロウェザー」の実力を検証!すべての路面を試して感じた「安心感」
Webモーターマガジン
日産が「新型SUV」世界初公開へ!? トヨタ「ランクル」よりデカイ「新パトロール」誕生か!? 大排気量V6搭載も期待の「新モデル」中東でまもなく登場
日産が「新型SUV」世界初公開へ!? トヨタ「ランクル」よりデカイ「新パトロール」誕生か!? 大排気量V6搭載も期待の「新モデル」中東でまもなく登場
くるまのニュース
オクタって何?ランドローバーはオクタによってディフェンダーを新たなレベルに高めた その走行性能と全情報をレポート
オクタって何?ランドローバーはオクタによってディフェンダーを新たなレベルに高めた その走行性能と全情報をレポート
AutoBild Japan
メルセデス、ストレートだけで1秒近くタイムロス。ラッセル「マクラーレンはマックスパワーだったんじゃ……」
メルセデス、ストレートだけで1秒近くタイムロス。ラッセル「マクラーレンはマックスパワーだったんじゃ……」
motorsport.com 日本版
[エンタメ環境向上計画]「リアモニター」は、どんなモデルを選ぶべき?
[エンタメ環境向上計画]「リアモニター」は、どんなモデルを選ぶべき?
レスポンス
トヨタ新型「SUVミニバン」初公開に反響多数!? 「気になる」「かっこいい」の声! “ド迫力顔”に“ジムニー級”地上高のレトロ仕様「ヴェロズ」泰で登場
トヨタ新型「SUVミニバン」初公開に反響多数!? 「気になる」「かっこいい」の声! “ド迫力顔”に“ジムニー級”地上高のレトロ仕様「ヴェロズ」泰で登場
くるまのニュース
タイレルP34とレイナード93Dが「サンブレフェスタ」にエントリー!手作りの6輪F1タイレルP34を追え!Vol.11
タイレルP34とレイナード93Dが「サンブレフェスタ」にエントリー!手作りの6輪F1タイレルP34を追え!Vol.11
旧車王
日本は12.4年! クルマの「平均使用年数」が年々延び続けている根本理由
日本は12.4年! クルマの「平均使用年数」が年々延び続けている根本理由
Merkmal
なぜ「ゲームボーイ」でクルマが盗まれる?“最新セキュリティ”突破する「新たな手口」も登場!? 盗難防止策はある?
なぜ「ゲームボーイ」でクルマが盗まれる?“最新セキュリティ”突破する「新たな手口」も登場!? 盗難防止策はある?
くるまのニュース
お肌もバイクも紫外線は大敵! でもどうすれば?
お肌もバイクも紫外線は大敵! でもどうすれば?
バイクのニュース

みんなのコメント

7件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

704.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.0648.0万円

中古車を検索
ゴルフ R ヴァリアントの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

704.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.0648.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村