子育て世代のファミリー層がメインターゲットとなるミドルクラスミニバンは、言うまでもなくコストが最重要事項となります。そこで今回は、2022年5月にフルモデルチェンジを果たした「ホンダ ステップワゴン」に加え、すでに新型が登場している「トヨタ ノア/ヴォクシー」、そして根強い人気を誇る「日産 セレナ」のコスト面を総合的に比較してみたいと思います。
車両価格を比較する際はオプションに注意!
まず気になるのは、クルマそのものの価格です。
【2022新型】トヨタ「ノア」 幸せなのは2列目を超ロングスライドできる「7人乗り仕様」と上級グレード「Z」
●ステップワゴン・・・・・・・・・299万8600円~384万6700円
●ノア・・・・・・・・・・・・・・267万7000円~389万円
●ヴォクシー・・・・・・・・・・・309万円~396万円
●セレナ・・・・・・・・・・・・・257万6200円~419万2100円
…となっており、一見するとおおむね300万円前後となっています。
ただ、各モデルともグレード展開は豊富で、メーカー・ディーラーオプションを設定した上で自分好みの仕様に仕上げていくと、実際の乗り出し価格がイメージと異なるものになることはめずらしくありません。そのため、上記の価格はあくまで参考程度にとらえるようにするほうがベターでしょう。
例えば、上記を見るとセレナが最も割安なように見えますが、セレナのエントリーグレードにはカーナビが装着されておらず、カーナビやETC、ドライブレコーダーがセットになったオプションを設定すると、約40万~50万円の追加費用が発生します。
一方のステップワゴンには高性能のカーナビが標準装備となっているため、それを踏まえると実質的な価格差はほとんどありません。とはいえ、これらのミニバンを200万円台で購入することは、現実的にはかなり難しいことには注意しておいたほうが良さそうです。
ただ、フルモデルチェンジから間もないステップワゴンやノア/ヴォクシーは車両価格からの値引きがほとんど期待できないのに対して、登場からかなりの期間が経過しているセレナは、在庫状況によっては大幅な値引きも期待できる点がポイントです。
>>トヨタ ヴォクシーのカタロググレードをチェックする
>>トヨタ ヴォクシーハイブリッドのカタログ
>>ホンダ ステップワゴン(エアー)のカタロググレードをチェックする
>>ホンダ ステップワゴンスパーダのカタロググレードをチェックする
>>日産 セレナe-POWERのカタロググレードをチェックする
>>日産 セレナのカタロググレードをチェックする
燃費性能は「どれだけ走るか」がポイント!
次に、ランニングコストに最も影響する燃費性能について見てみましょう。
いずれのモデルもガソリン車とハイブリッド車が用意されていますが、ここではハイブリッド車に注目して比較してみたいと思います。
それぞれのハイブリッド車のWLTCモード燃費を比較すると、
●ステップワゴン・・・・・・・20.0km/L
●ノア/ヴォクシー・・・・・・22.0km/L~23.4km/L
●セレナ・・・・・・・・・・・18.0km/L
…となっており、ノア/ヴォクシーが頭ひとつ抜けていることがわかります。
仮に、月1000km、年間1万2000km走行した場合の1年間の燃料費を、ガソリン価格が160円/1Lとして計算すると、ステップワゴンが9万6000円、ノア/ヴォクシーが約8万2051円~約8万7273円、セレナが約10万6667円となり、最大で年間約2万5000円の差が発生することになります。
このペースで5年間(6万km)走行した場合には、最大で12万5000円ほどの差が発生するため、ある程度の距離を走行する可能性があるのであれば、燃費性能を重視してノアやヴォクシーを選ぶのも良いかもしれません。
一方、近隣の移動が多かったり、週末だけの利用が多かったりする場合などは、燃費性能の差によるコストの差は小さくなります。また、運転の仕方によっても実際の燃費は大きく変わる可能性があります。カタログに掲載されているWLTCモード燃費はあくまで参考としてとらえ、あまり神経質にならないほうが良いでしょう。
>>トヨタ ノアハイブリッドのカタログ
>>トヨタ ヴォクシーハイブリッドのカタログ
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リセールバリューにも注目を!
ファミリーカーであるミニバンは、子どもの成長などライフステージの変化によって、乗り換えを検討することになりやすいという特徴があります。そこで気になるのは、売却時にどれだけの価格が付くかという、いわゆる「リセールバリュー」です。
実際の売却価格は、そのクルマの状態によって個別に判断されますが、リセールバリューの目安となるのはそのクルマに設定されている「残価率」です。
残価率は、残価設定ローンを利用する場合に、月々の支払い額を計算するための根拠となる数値ですが、これは過去の中古車市場での人気度などを判断して設定されています。簡単に言えば、残価率が高ければ高いほど、売却価格が高くなることが期待できます。
一般的に、3年後の残価率が50%以上のモデルは、リセールバリューが高いと言われています。ステップワゴンの残価率は約49%となっていることから、まずまずの水準であることがわかります。
一方、リセールバリューが高いことで知られるノア/ヴォクシーの3年後の残価率は、約54%となっており、ステップワゴンを上回ります。また、登場から時間の経っているセレナは、約47%となっています。
例えば、300万円で購入したそれぞれのモデルを、3年後にこの残価率のとおりに売却できた場合、ステップワゴンは約147万円、ノア/ヴォクシーは約162万円、そしてセレナでは141万円の価格での売却となる計算となります。
ノア/ヴォクシーとセレナの差は21万円にもおよぶため、300万円のセレナと320万円のノア/ヴォクシーであれば、一見割高なノア/ヴォクシーの方が、売却価格も含めるとお得ということになります。
セレナもまもなくフルモデルチェンジか!?
いずれのモデルも、各メーカーの大黒柱となるものであるだけに、どれを選んでも大きく失敗するということはないでしょう。その一方で、車両価格や燃費性能、売却価格も含めて考えると、意外と差が出る可能性もあります。
どのくらいの走行距離で、何年先まで乗るつもりかという点までしっかりとシミュレーションすることが重要です。
ちなみに、今回紹介したミニバンの中では最も登場から時間が経っているセレナですが、近いうちにフルモデルチェンジが行われると言われています。かつてはクラストップレベルの販売台数を誇ったセレナがフルモデルチェンジによってどのように進化するのか、いまから目が離せません。
>>トヨタ ノアのカタロググレードをチェックする
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文:ピーコックブルー
写真:
1~3枚目:トヨタ ノア
4~5枚目:トヨタ ヴォクシー
6~7枚目:ホンダ ステップワゴン エアー
8枚目:ホンダ ステップワゴン スパーダ
9枚目:ホンダ ステップワゴン スパーダ プレミアムライン
10~11枚目:日産 セレナe-POWER
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みんなのコメント
気に入ったクルマなら誰が悪口言ってても、流れる事はないよ。
ステップワゴンが一番割高です。