すでに日本での予約受注が始まったポルシェ911 タルガだが、日本へのデリバリーはもう少し時間がかかりそうだ。そこでひと足お先にドイツ本国で試乗したインプレッションをお届けしよう。(Motor Magazine 2020年10月号より)
「タルガ」のもうひとつの意味。イタリア語で「盾」
2019年に発表された最新の911シリーズにはこれまでにカブリオレとターボが加わったが、今回3番目のバリエーションとして「タルガ」が追加された。タルガは1965年のフランクフルトモーターショーで初公開された強固なロールバーを持った911のオープンモデルがルーツである。
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これは当時、ポルシェにとって主要輸出国であったアメリカで、消費者運動家のラルフ・ネイダーが執筆した「Unsafe at Any Speed(どんな速度でも危険))」によって起こったオープンモデルの転倒危険性の警鐘に対するポルシェの回答だった。乗員の頭上背後に強固なバーを渡し、トップにプラスチック製のデタッチャブルルーフ、そしてリア部分はキャンバス製トノーカバーから構成されていた。
モデル名「タルガ」の由来は、一般的にはシシリア島で開催されていた公道レース、「タルガフロリオ」で、ポルシェはここで回も優勝している。これが一般的に聞くネーミングの由来だが、実はもうひとつあって、イタリア語でタルガは盾という意味があったのだ。つまり守り、安全につながるというわけで採用が決まった。
キャビンへの走行風を防ぎオープンエアドライブは快適
さて最新の911タルガはすべて4WDで、タルガ4とタルガ4Sとなる。ともに3Lの排気量を持ったツインターボフラット6で、前者の最高出力は385ps、最大トルクは450Nm、後者は450psと530Nmを発生する。トランシミッションは両モデルともに標準で8速DCT(PDK)だが、タルガ4Sでは追加料金なしで7速MTも選択可能である。
992タルガではトップの構造も基本的にはキャンバス製のトップ部分とおよそ13%のリアのガラス部分から構成されている。開閉に要する時間は19秒と変わらないが、アクチュエーターの性能向上で動きはスムーズで、さらにリアウインドウユニットが後方に出っ張るのでパーキングセンサーと協調させ事故を防止するようになった。ということでタルガはカブリオレのような走行中での開閉はできない。
インテリアは992と同じで、伝統的に左側にあるスイッチを捻って、フラット6を目覚めさせ、セレクトレバーのDを選択する。クローズド状態では耳に届くポルシェサウンドはクーペと変わらず、アウトバーンに入っても風切り音が高まることはない。
カントリーロードではリアのウインドバイザーが50km/hから145km/hの間でキャビンへの走行風の流入を効果的に防いでくれて、快適なオープンエアドライブを楽しむことができた。また、ほんのわずかだが重心高がクーペよりも高いにもかかわらず、つづら折りの峠道でもクーペと変わらない挙動を見せてくれた。
当然ながらドライバーズアシストシステムも進化しており、「イノドライブ」によるクルーズコントロールはナビデータ、レーダーそしてビデオカメラと協調してストレスフリーのドライブも可能にしている。さらにフロントエンドを自動的に引き上げ縁石ダメージからスポイラーを守るスマートリフトはGPSで位置を記憶、自動的に作動するなど実用面でのハイテク機能採用でさらにリファインされていた。
タルガか、あるいはカブリオレ、どちらのモデルを選択するかだが、価格はタルガ4が1729万円、タルガ4Sは2060万円とカブリオレと同じ価格で、さらに重量も同じで性能差もない。陳腐で無難な回答をお許し願えれば、ハイテクなスタイルとメカニズムに価値を置くならばタルガ、ピュアなオープンエアドライブを楽しみたい方はカブリオレだろう。(文:木村好宏)
■ポルシェ911タルガ4S主要諸元
●全長×全幅×全高=4519×1852×1301mm
●ホイールベース=2450mm
●車両重量=1715kg
●エンジン= 対6DOHCツインターボ
●総排気量=2981cc
●最高出力=450ps/6500rpm
●最大トルク=530Nm/2300-5000rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=8速DCT
●車両価格(税込)=2060万円
[ アルバム : ポルシェ911タルガ はオリジナルサイトでご覧ください ]
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