フォーミュラEの今季最終戦を観戦した小川フミオは、ピュアEVのレーシング・シーンへ期待を高めている。それは東京での開催があることだけではなく、地球環境維持へ、マシンとチームが進化しているからだ。
サステナビリティをテーマにしたフォーミュラE
東京の街で「フォーミュラE」が公式戦、東京ラウンドが2024年3月30日に開催決定[2023.06.22]
フォーミュラEにおいては、サステナビリティ、つまり地球環境維持が重要なテーマとされている。ゆえに、このレース開催が発表さたとき、私はおもしろい!と思ったし、世界中に同じことを思ったひとが多かった。
あいにく、レースがおもしろくないとか、内容をくさすような発言が、現役レーシングドライバーから出ているとの報道もあり、初期の熱に水がさされたかたちになってしまったのも事実。
でも、継続は力なりの言葉どおり、2023年のシーズン9は、ジャガーTCSレーシングと、エンビジョン・レーシングの首位争いもあって、大きな盛り上がりを見せてくれた。
とくに私が出かけたロンドンEプリ(グランプリでなくイープリ)では、上記ふたつの英国のチームの競り合いで、多くの観客が詰めかけたようだ。
来季は新体制でのぞむジャガー
はたして、2023年7月30日の最終戦では、ジャガーTCSレーシングのミッチ・エバンスを抑えて、エンビジョン・レーシングのニック・キャシディが1位を手中に収めた。
それによって、2022−23年のフォーミュラEにおける選手権は、エンビジョン・レーシングのものとなったのだった。ジャガーには残念な結果でシーズンを終えた。
でも(といえばいいのか)、来季のジャガーTCSレーシングは、これまでナンバーツーを務めていたサム・バードを放出。上記のニック・キャシディ(下の写真)と契約を交わしたのだった。
これによって、シーズン10(2023−24年)のフォーミュラE選手権において、ジャガーTCSレーシングは、エバンスとキャシディという2人のニュージーランド人ドライバーを抱えることになる。
「ニック・キャシディのチームへの加入を発表できたことを嬉しく思います。彼が日本でレースをしていた頃からずっと注目していました。 フォーミュラEに参戦して以来ますます力をつけており、2023年シーズンの活躍は非常に目覚ましいものでした」
チームプリンシパルのジェイムズ・バークリーはこのような談話を発表し、「最も強力なドライバーラインアップを擁して新シーズンに臨む」としている。
いっぽう、英国では、BEVの売れ行きがけっこうよく、2023年前半の乗用車販売の5台に1台が電気で走るモデルだったとか。そんなことも、フォーミュラE人気を後押ししている、とする英国のメディアもある。
持続可能なレーシング・シーンを
第3世代のマシンには、従来のミシュランに代わり、韓国のハンコックがタイヤを提供している。「iON Race」と名づけられたタイヤは、28パーセントが再生素材から作られているそうだ。
フォーミュラEは”ネットゼロ・カーボン”(二酸化炭素の排出量が正味ゼロ)をめざすと、主催団体の世界自動車連盟FIAではしている。そのひとつが上記のタイヤの取り組み。
いまの第3世代のマシンは、発電された電気の90パーセント以上をエネルギーとして使えるという効率のよさが喧伝される。
FIAによると、高効率のICE(内燃機関)ですら40パーセントが限界なのだそうだ。
マシンで使う炭素樹脂は、もとは航空産業や宇宙産業で使ったもの。それを特別に加工したリサイクル素材で、強度もしっかり出るという。
このように、地球環境維持を目指しながら、同時に娯楽を提供するという要素が、フォーミュラEの人気を支えているともいえる。
2023-24年のレ−スは、23年10月のスペイン・バレンシアから始まる。年が空けて1月13日にメキシコシティ、同月26日と27日にサウジアラビア・ディルイーヤ(リヤド近郊)で第2戦、第3戦といったぐあい。
東京では、3月16日のサンパウロのあと、30日に開催される。場所は有明を使うという説もあるが、主催者からの発表を待とう。
なにはともあれ、電気自動車のひとつの可能性を教えてくれるフォーミュラE選手権。確実におもしろいレースだと思う。
第15戦のあとミッチ・エバンスの1位を喜ぶジャガーTCSレーシングの面々。
<了>
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