現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 独特の音と乗り味で最高の癒やしを提供「これぞアメリカンV8の真骨頂」/キャデラック・エスカレード試乗

ここから本文です

独特の音と乗り味で最高の癒やしを提供「これぞアメリカンV8の真骨頂」/キャデラック・エスカレード試乗

掲載 2
独特の音と乗り味で最高の癒やしを提供「これぞアメリカンV8の真骨頂」/キャデラック・エスカレード試乗

 モータースポーツや自動車のテクノロジー分野に精通するジャーナリスト、世良耕太が『キャデラックエスカレード』に試乗する。現行モデルは迫力ある存在感はそのままに、乗り味は上質に、内装や装備はよりゴージャスに進化を遂げている。熟成期に入ったフルサイズのラグジュアリーSUV、エスカレードの魅力を深掘りしよう。

* * * * * *

新型車大試乗会も実施『モーターファンフェスタ2024』 富士スピードウェイで4月21日(日)に開催予定

 キャデラックといえば、アメリカのGMが展開する高級車ブランドである。WECやIMSAに対して感度が高い人なら、ハイパーカー(IMSAではGTPカテゴリー)のVシリーズRと、このLMDh車両が搭載する5.5リッターV8自然吸気エンジンが奏でる独特のサウンドを思い浮かべるかもしれない。

 V8エンジンを搭載している点で共通しているが、エスカレードは3列シートを備えたラグジュアリーSUVだ。アメリカではVIP御用達のイメージが強い。

 サイズの比較として、国産ラグジュアリーSUVの代表格であるレクサスLX600のスリーサイズを記しておく。3列シート7人乗り仕様の全長5100mm、全幅1990mm、全高1885mm、ホイールベースは2850mmだ。

 エンジンはガソリンの3.5リッターV6ツインターボ(最高出力305kW、最大トルク650Nm)を積んでおり、車重は2590kgである。トランスミッションは10速ATを組み合わせる。

 一方、エスカレードのボディサイズは全長5400mm、全幅2065mm、全高1930mm、ホイールベースは3060mmだ。LX600より全長で300mm、全幅で75mm、全高で55mm大きく、そう言われても困るだろうが、全高は大谷翔平の身長と同じである。間違いなく、堂々としている。

 10速ATを搭載するのはレクサスLX600と同じだが、エンジンは決定的に異なっており、前述したようにエスカレードはV8を搭載する。排気量は6.2リッターだ。

 バルブ駆動はOHVであり、典型的なアメリカンV8エンジンである。最高出力は306kW、最大トルクは624Nmを発生する。カタログには「無鉛プレミアム推奨」と書いてあるが、ご丁寧にカッコして「無鉛レギュラー使用可」と書いてある。車重は2740kgだ。

 インテリアは黒いレザーとウッドの組み合わせで、古典的なラグジュアリーの仕立てである。いかにも“高級”といった感じだ。

 対照的に表示系は先進的で、運転席の目の前からセンターにかけて38インチのOLED(有機EL)ディスプレイが広がっている。

 6畳間に80型の薄型テレビがあったらその大きさに圧倒されるだろうが、ホテルのスイートルームに置いてあったらあまり気にならないだろう(おそらく)。

 そんな感じで、室内が広いエスカレードに38インチと聞いても驚きはないし、実際、まったく圧は感じない。あくまで控え目に、モダンなムードを演出するツールとなっている。

 常時ひとり乗車だったので、じっくり確かめる余裕はなかったが、エスカレード、陸上を移動するビジネスジェットのおもむきである。

 センターコンソールのウッドパネルの下には冷凍も可能な冷蔵庫を内蔵。フロントシートは通気孔付きで、シートヒーターとベンチレーションを装備している。

 セパレートした2列目シートは左右の間隔が充分に確保されており、ビジネスでの移動では考え事に没頭できそうだ。前席シートバックには大型のディスプレイが備わっており、旅客機での移動よろしく動画を楽しむことができる。ひざ前のスペースも充分だ。

 ラゲッジルームには3列のシートをフルに使った状態でもスーツケースを飲み込むほどのスペースが確保されている。アテンダントこそいないものの、空間、設備、機能、ムード面でのもてなしは十二分の印象だ。

 さて、ドライバーの立場でエスカレードを観察してみよう。国内に導入されているエスカレードは、左ハンドルのみの設定だ。

 運転席に腰を下ろしてみると、アイポイントが高く見下ろし感が強い。目に入る風景から自然と、大きなクルマを動かそうとしている実感が湧く。

 意図的にそうしているのだろう。アクセルペダルを踏み込むと、一拍おいてジワリと前に進む感覚だ。転舵もそうで、ステアリングを切り込むと一拍おいて向きを変える。

 ブレーキングも同様。じんわり効いてくるので、少し早めに踏んで車速を落とすとちょうどいい。何ごともゆとりを持って操作するのが、エスカレードを気持ち良く動かすコツだ。

 走る、曲がる、止まる、の動きがゆったりしているし、クルマ側でゆとりを持った操作を求めてくるので、意図せず自然とゆったりした動きになる。

 そうやってエスカレードとしばらくつき合っていると、ゆったりしたクルマの性格がドライバーに乗り移り、大らかな気分になる。

 これぞアメリカンV8の真骨頂だと感じたのは、自動車専用道路を淡々と巡行するシーンだ。自然吸気V8エンジンが奏でるハミングをBGMにしたクルージングは最高の癒やしである。

 アメリカのVIPよろしく後席でくつろぐのもいいが、いかにもアメリカンなラグジュアリーSUVのステアリングを自ら握り、淡々と流すのもいい。ストップ&ゴーを頻繁に繰り返すせわしない走りは、このクルマには向いていない。

 エスカレードはドライバーにとってもパッセンジャーにとっても、非常に満足度の高い一台と言えるだろう。まず、他のエスカレードとすれ違わない、希少性の高さもポイントだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

“風車の国”のステルス戦闘機が「特殊な方法」で敵機の情報共有 アメリカ以外では初→どうやった!?
“風車の国”のステルス戦闘機が「特殊な方法」で敵機の情報共有 アメリカ以外では初→どうやった!?
乗りものニュース
フェラーリ51号車、母国でポールトゥウィン。トヨタは表彰台争い演じるも8号車5位|WECイモラ
フェラーリ51号車、母国でポールトゥウィン。トヨタは表彰台争い演じるも8号車5位|WECイモラ
motorsport.com 日本版
【メキシコ】全長4m以下! 日産「新型コンパクトSUV」発表! タフなデザイン採用&MT設定あり! “最小クラス”の「マグナイト」登場へ
【メキシコ】全長4m以下! 日産「新型コンパクトSUV」発表! タフなデザイン採用&MT設定あり! “最小クラス”の「マグナイト」登場へ
くるまのニュース

みんなのコメント

2件
  • tk9********
    東京ね外れでたまにみる。アルベル同様、車間保持して
    近づかない。年寄りでないのにいまどきキャデラックなんて選ぶ時点で自己顕示欲高すぎ。目立ちすぎでしょ。
  • Hide
    新しいフォレスターかと思った
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

申込み最短3時間後最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

あなたの愛車、今いくら?
※1:本サービスで実施のアンケートより (回答期間:2023年6月〜2024年5月)
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

申込み最短3時間後最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

あなたの愛車、今いくら?
※1:本サービスで実施のアンケートより (回答期間:2023年6月〜2024年5月)
メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村

あなたの愛車今いくら?